広島原爆記念日2008 / 被曝者 父 武治 | 安芸もみじ / Photos, Historys, Trains - Hiroshima JAPAN

広島原爆記念日2008 / 被曝者 父 武治


源 真琴の「昼飯か」のまねしてかいてみるね。


今日は…会社に干したばかりの勤務開始です?

そして雨制服(作業衣)を過ぎましたばかりの勤務開始です!!

間もなく午後のセブンイレブンで、電車で~ってなこの道を出たら、一週間働いたら、夏休み連休です。

今週は近くの勤務開始です☆

*このエントリは、ブログペットの「ルナ」が書きました。

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今日は"干したばかり"で"雨制服を過ぎたばかり"の勤務を開始するん?


で、近所での勤務開始なんじゃね?

まぁ近所で勤務があるんなら、そりゃえかったんじゃろーけど、雨制服って何なん?

ルナは警備員さんでもしとるん?

電車でぇ~ってなにはねられんよー、気ぃつけて仕事しんさいね。


1週間働いたら、午後のセブンイレブンで夏休み連休じゃもんね☆彡


まだ支離滅裂じゃけど、だんだんことばを覚えよる。


AIの時代は思いの外、早よぉ訪れるんかも知れん((((゜д゜;))))




と言うことで、何が何やらのスタートでしたが、今日は8月6日です。

広島平和記念日。

被爆者である父は、若かりし頃から働き盛り晩年まで、非道の限りを尽くした純粋な悪人ですが、間もなく寿命を迎えようとしています。

父にとっては最後の原爆の日となるでしょう。

映画やマンガに登場する悪魔でさえ、自分が人間の嫌がることをしている、恐怖や悪を司り与える存在であると、自覚を持っての言動であるのに。

父には、何かをされて「迷惑だと感じるから迷惑なんだと」言う考えの下、そもそも自分が″悪の存在である″いと認識できていない人。

善悪の知識はあっても、善悪の感覚が無い人なので、当たり前の如く反省はあり得ない、言わば″人間としての才能が著しく欠けている″人。

なので、父を知る者や親戚一同は、純粋な悪人と彼を呼ぶ。

父が被爆したのは7歳の時で、広島草津八幡宮へ疎開していた時。

八幡さんの施設は被爆建物に登録されていて、激しい閃光と爆風そして衝撃波に曝されていますが、疎開していた子どもたちも朝8時15分という時間から、全員がその肉体を曝されています。

今朝までの風景とその瞬間からの地獄の景色。

全身に砕け散ったガラスが突き刺さっている人、全身が真っ赤に焼け爛れ一部が炭化している人、そして燃えさかる市街地。

翌日にはその生きていることが不思議だった人たちが、次々に息をひきとって行く現実。

そして9日後にポツダム宣言受諾の表明による、敗戦の″みことのり″です。

それまでの世界観が、根底から覆った価値観の世界が始まります。


草津小学校の校庭で遊んでいれば、まだ手つかずの場所からは人間の身体の一部が転がっていて、砂場で遊べば無数の人骨が中から出て来る。

この頃、私にとって叔母となる父の妹も、放射線障害 = 原爆症で亡くなっています。

叔母は4歳で被爆しましたが、父も7歳と言えば小学校1年生です。


その後の人生における、何か大切なものを失う衝撃が、子どもの発育の何かを破壊するには十分なできごとだと思います。

被爆体験をした方々は、瞬間蒸発したり燃えながら歩いていた人の話し、道端へ炭となって転がっている大人や子ども、そして赤ちゃんの話しなどは多く語られます。

また、生き残って放射線障害に苦しんだ、または苦しんでいる人のことも触れられます。

しかし、被爆によって記憶を喪失した人や、私の父のように心や思考を破壊された人のことは、取り上げられることはありません。

原爆は被爆した本人だけでなく、その家族や子孫まで苦しめ、平成の世になっても人として生きる辛さと苦しさから、脱却できることができません。

それどころか、新たに生まれて来る孫の代までが、その心に苦しみを刻み込まれての、人生を歩み始めることになります。

核攻撃という物理的な事件と事象は、これからも語り継がれることでしょうし、それによる直接被害者についても伝承されるでしょう。

しかし、被爆二世や三世の健康不安、ましてや心に見えない刃物で、魂に刻み込まれた傷については、誰も理解してもらえない故に誰も語らないままとなりそうです。

思考や心を破壊された子どもたちが大人になり、高度成長期の日本で親となって子どもを育てる時、そこに何が起こったのかは、いつか誰かが語らないといけないのかも知れません。

今日は8月6日。

原爆の日です。

世間では平和記念日と呼びますが、被爆者とその家族には平和の記念日など永遠に訪れそうに感じません。



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