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一つ一つ想い描いた夢を叶えた60代のアロマセラピストが、日々の中に小さな幸せのタネを見つけるセンス・オブ・ワンダー。
続けて、本の森シリーズです。
(サンタ・マリア・ノヴェッラのガーデンにて)
原田マハさんの「楽園のカンヴァス」
この本は、昨年の12月に借りていたのに貸し出し期限になり、また予約して借りた本です。
本の多くは、図書館で10冊ずつ借りることが多いのですが、時には延長しても時間切れに。
前回の「ジヴェルニーの食卓」で、あまりに自分の深いところと合致したので、扉を開くのは楽しみでもあり、そこから導かれるものに大きく揺さぶられる予感がしました。
やはり・・・ 良かった・・・・。
本の感想は、万人に当てはまるものではないので、個人的、主観的なものですが、私にとっては、「パンドラの箱」の蓋を10㎝程ずらした本になりました。
タイムマシンで、10代の頃を旅しました。
木炭や消すゴムのためのパンの香り、画用紙、油絵具の匂い。LEMON画材。
お茶美に通っていた頃の情景が。
結婚を機に、その後の子育て期で完全に消えてしまった油絵の炎。
封印された中にあった思い出。
そのシーンが時折、行間から浮かぶのを感じながら読み進めました。
学生時代は美術部で、随分上野の美術館や銀座や京橋などの画廊巡りもして、それが私の日常でした。
その頃、大きな企画展が絶えず開催され、美術館やデパートでも最盛期だったのではと思います。
しかしながら、倉敷美術館には行ったことがない。
絵画を鑑賞して、その絵や画家にここまで思いを巡らしたのはなかった。
でも私なりの感性を磨いたのでしょう。
そんな意味でも、こらからの私にとって絶妙のタイミングでの良い出会いになりました。
こちらは心に圧し掛かる重さに例えたら、ぐっと重くなる本です。
ですから、読む前の自分の状態やそのあとにどのような予定になっているかに配慮して。
以前から気になってはいたけれど、読むには勇気やそれ相当の心構えが必要。
でも想像していたより、落ち着いて読めました。
アウシュビッツ収容所というと、地獄絵的な映像が浮かびそうですが、心理学者である著者が強制収容所を体験した後の記録と考察。
体験者の「内側から見た」描写です。
これは私の中で熟成期間がいる書物です。
でも一度は通らなければいけないと思いました。
人間とは何か、人間の尊厳とは、生きる希望とは・・・
日常の暮らしが絶えず死と隣り合わせ、というより、もはや生きていても死の中にいるよう。
極限状態が続くと人間はどのような精神状態にして自分を保つか。
何かを見て感じなくなる…感情の消滅。
あまりに悲惨な出来事、冷酷な仕打ち、言葉・・・そのような外部からの刺激に対していちいち反応していたら全く身が持たない。
・・・なので、感じなくなる。
驚いたのは、監視兵の中にも、人間らしい眼差しや言葉を使っていた人がいるということです。
著者が知る限り、その人は収容者に対し殴るという行為はしていなかったと。
文中から引用します。
この世にはふたつの人間の種族がいる。いや、ふたつの種族しかいない。
まともな人間とまともでない人間と、ということ。
このふたつの「種族」はどこにでもいる。
どんな集団にも入りこみ、紛れこんでいる。
絶望の中で見出す生きる希望は、愛する人との思い出です。
そしてまた会えるという願い。
家族であったり、友人であったり。
塀の中でも心癒されるのは、日の出や夕日の美しさ。
大いなる自然の美しさ。
1回では読み取れない深い本、また時間を空けて読んでみたいと思います。
重い本の後は、軽やかに心癒しましょう。
宮崎駿氏の絵と文章。
この表紙に惹かれて借りました。
昭和の時代に建てられた日本家屋は、今となっては貴重ですね。
縁側とか、長い廊下、障子、襖、畳・・・ ぼんやりと暗い電球。
まさに陰翳礼讃。
うっそうとした庭の木々の中に木造の家屋が見える。
影があるからそこに想像性が生れると思います。
一見無駄な空間があるからゆとりが生まれるように、それは見えないファンタジーを育むのではないでしょうか。
住まいにトトロのような妖精?が隠れる場所があると、楽しいですね。
(2018年 フィレンツェ ウフィツィ美術館 他)
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〜森のコテージで、心の休日を〜
自然素材の上質な空間で、素の自分にもどる優しい時間をお過ごし下さい。
北海道神宮の山のふもとにあるファンタジックなハーブガーデン&アロマサロンです。
林住期を機に、東京から札幌に転居して12年。
奇跡のコテージハウスは、5周年になりました。
これからも、皆さまの心安らぐ別荘でありますように・・・。
~愛と喜びのタネを蒔くアロマセラピスト。
森のコテージ グリーンアーチ
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