6月21日


夕方、鮮やかなオレンジ色の夕陽に見惚れて

夜にはこれまた、白くて真ん丸の

綺麗な月が浮かんでいた


一日に2度も感動させてくれた空に感謝し

昔の事を思い出す







当時、どうしても

20代のうちにオーロラを観る夢を

叶えたかった私は

一人寂しくカナダへ渡った。




オーロラを観に行くのは今回が2度目で

1度目は友人とフィンランドへ。



その時は結局オーロラらしいオーロラに

出会う事は出来ず

今回はそのリベンジだった。



滞在期間は僅か5日。



大した英語も話せない中、

いつ出現するかも分からないオーロラを

ただただ信じてひたすらに待ち続ける日々。



毎晩、ワゴン車に相席で乗車し

オーロラが出現したらよく観えるとされる

街の郊外まで連れて行って貰う。



昼間は特に行く宛もない、やる事もない。

あまりお金も無いから何もしない。

スーパーの店内をぐるぐる回って遊ぶくらい




最終日、

たとえ今夜観れなかったとしても

またいつか必ずリベンジしようと心に誓い


それでも

もしかしたら今夜こそ観れるかも、と

奇跡を望み


期待半分、諦め半分。

何とも煮え切らない気持ちを抱え

通りをふらふら歩いていた。




そんな折、ふと見上げると

空全体が淡い虹色に染まっていた



今まで見たことの無い不思議な空の色に

思わず足を止め

今夜は何かある、と強く感じた。




その日の夜

信じられない程の爆発的なオーロラが

夜空一面、至る所に

これでもかと言わんばかりに出現した



周りの人々が興奮し、感動し、抱き合う中

ようやく夢が叶った達成感と

目の前に広がる神秘的な光景を


誰と分かち合うでもなく



一人孤独に

雪の上に仰向けに寝転び


開眼したまま静かに

じっと夜空を見つめていた



なかなかシュールな光景だったと思う





その日の夜空には

あまりに多くのオーロラが出現し


これから魔女でも現れるんじゃないか、

もしくはこのまま地球ごと

飲み込まれてしまうんじゃないか、と

若干の恐怖すら覚える程だった。



感動と興奮と恐怖が入り混じり

もはやよく分からない感情になっていた。






連想ゲームじゃないけど


つまり

6月21日の綺麗な夕陽とその夜の月が

ある日の虹色の空とオーロラの夜空を

思い出すきっかけをくれた




つまり

昼と夜の空は繋がっているんだな、と

全くもって当たり前の事にも

なんだかロマンを感じる、という話





オチは無い。

ただ、いろいろと思い出しただけ。





あの時の画像が無いか検索してみたら
朝日新聞デジタルで



見つけた‼︎‼︎


※声の主は勿論私では無い


皆んなでキャピキャピはしゃぐ声が

シュールに佇む私との差を凄めてる。笑




ただ、私もこの場に居たんだと思うと

なんだか胸熱です。