「桜を見る会」、とりわけ名簿破棄をめぐる、思考の備忘録になってきました。
昨日は15時の本会議以降に、介護保健をめぐる要請や生活保護をめぐる裁判結果についての厚労省への要請、障害者や障害者福祉の担い手のみなさんとの懇談などなどあり、いつもでていた、桜を見る会のヒアリングに、はじめの部分しか参加できませんでした。ジャパンライフ被害弁護団の弁護団長さんと被害者の話に、あらためて、桜を見る会が、本来の趣旨を逸脱して、国民の税金を使って、高齢者からお金をむしりとることに利用されていたことに、怒りを感じました。
そして、その場にようやく、5月9日に内閣府の地下室の大型シュレッダーの予約を4月22日にとったことを示すメールがでてきました。あるのならすぐ出すべきであって、情報をこだしにこだしにしてきたのは、シュレッダー問題で、時間稼ぎをはかったとしか思えません。国会は来週しかありません。やるべき決算審査に、与党が応じなければ、私の質問機会もありません。(5月13日の私の桜を見る会のはじめの質問以降、決算審査がやられていないという、はずべき事態です)
使用簿につづく、予約メールの提出で、いよいよ、内閣府の説明は矛盾をきたしてきたことを、みなさんも感じられていると思います。
11月20日の私への答弁で、シュレッダーがこみあっていて、シュレッダーの予約がとれたのが5月9日になったからその日に廃棄、電子データも5月9日前後に廃棄という説明を内閣府はしました。その際、私は、電子データはシュレッダーは関係ないのであり、厖大な個人情報だから遅滞なく破棄といいながら、5月9日に廃棄というのは、私の質問をうけて、国会での追及をのがれるために廃棄をはかったのではないかとの指摘をしました。シュレッダー予約を4月22日にしたというメールの提出により、内閣府の言い分通りでいけば、4月22日には、行政文書である招待者名簿等を遅滞なく破棄しなければならないものという認識があったということでなければなりません。しかし、現実には、電子媒体は、遅滞なく4月22日頃に破棄されることはなく、5月9日前後に廃棄したとしています。シュレッダーの混み具合など関係なく廃棄できるものが、廃棄の必要性を認識したはずの4月22日頃に破棄せず、宮本徹の資料要求のあった5月9日前後というのは、まったく整合性がとれていません。電子媒体については、シュレッダーがこみあっていたから5月9日に廃棄したという説明がなりたつ余地などありません。こうした一貫性のない説明をするということは、どこかに嘘が紛れ込んでいるということではないでしょうか。
かりに、5月9日の午後に、電子媒体を削除していれば(もちろんバックアップのサーバからは消えないはずですが)、資料要求をうけての証拠隠滅そのものです。資料要求を受けて、証拠隠滅をはかったのではないというのであれば、何月何日に電子媒体の招待者名簿の破棄をしたのか、証拠をだす責任が政府にあります。
重ねて言うならば、国会答弁のうえで、「破棄したからわからない」という答弁がでてきたのは、5月21日の財務金融員会です。かりに、電子媒体の削除などが5月21日以降であるならば、証拠隠滅に加え、国会に虚偽答弁をおこなったという重大問題になります。こうした疑念をはらすためには、5月9日頃とか、5月9日前後という曖昧な、客観的証拠をともなわない説明を繰り返すのではなく、政府が責任をもって電子媒体も含め「消去」の日をしめすべきです。
行政文書である招待者名簿原本等を今年、いつ「破棄」をしたのか、この記録は、紙媒体についも電子媒体についても、示されません。行政文書に廃棄の記録が残らない仕組みだからです。1年以上の保存文書は、いつ廃棄したのか廃棄簿に記すルールがあります。ところが、一部をのぞき、1年未満の保存期間の文書にはそのルールはありません。森友問題をうけて、2018年4月1日から、招待者名簿等は1年未満の保存期間の文書に位置付けをかえてしまいました。そのため、今年の招待者名簿の廃棄の日を示す行政文書はないというのです。
廃棄簿はなくとも、消去のなんらかの記録は、専門業者の協力もえて示すべきです。
廃棄簿もありません。ということで、予約メールと使用簿の提出(これが真正のものであることを前提)で唯一証明できることは、4月22日に内閣府人事課が5月9日13時〜15時のシュレッダーの予約をとり、13時20分から14時45分に使用したということ。何のためにシュレッダーの予約をとったのか、何をシュレッダーしたのか、ということは、当然、これだけではわかりません。
一方で、驚いたことがあります。昨夜というか、未明でしょうか、田村智子さんがでれなくなったということで、急遽かわりに朝まで生テレビに参加したのですが、その場で、片山さつぎ議員が、番組にでるために政府から説明を聞いてきたと言って、「桜を見る会の招待者名簿は厖大な個人情報なので昨年も一昨年もこの時期に廃棄している」と説明したことです、
その場で、私は、2018年4月1日以前は招待者名簿などは1年保存文書なので、一昨年、この時期に廃棄しているというのはまちがいだと指摘しました。この間、ヒアリングの場でも、内閣府は「例年この時期にシュレッダー」という説明をしていました。あまりにおかしいので、国会質問で、例年ではなく、2018年4月1日以前は1年保存文書ではないかと指摘もしてきました。私の繰り返しの指摘にもかかわらず、片山さつき議員に政府が、「一昨年もこの時期に廃棄」と説明したというのは、驚き桃の木さんしょの木です。どうして、そんなでたらめを政府は与党幹部議員にしたのでしょうか。
内閣府が文書保存ルールがあるにもかかわらず、繰り返し「例年この時期」「一昨年もこの時期」と説明していることから、推察されるのは、「例年この時期」「一昨年もこの時期」にシュレッダーしているのは、保存すべき行政文書である招待者名簿等ではなく、招待者名簿の写し(当日の見る会で各門での入場者のチェックに使うもの)とうことです。そして、4月22日のシュレッダー予約というのは、行政文書である招待者名簿等の廃棄のための予約ではなく、他のもの(政府の説明では少なくとも招待者名簿の写しなど)をシュレッダーにかけるための予約だったということです。
それにしても、その予約が私の資料要求の直後というのもすごい、1000分の1の確率ぐらいの偶然ですね。事実なら、小説より奇なり。