トヨタのEV全力戦略概要 | 宮本 茂@横浜 書きたい事を書くブログ

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トヨタのこれからの戦略として「全方位」であると宣言し、去年の発表会では全ての方式の車を作っていくとしていました。

 

 

このトヨタの発言を見てトヨタ無双だのEV終了だの見識が全く無い輩が騒いでいたりします。
しかし、既にBEV の新車比率は世界で10%を超え中国では爆発的に普及するとされる16%(クリティカルマス)
を超えています。
25年時点でも19%程度は売れる予測が出ていますので、全方位だからとEVに注力しないわけには行きません。
既に2026年にEV専用のフレームワークと専用の製造ラインで製造するレクサスを発売(かな?)と宣言しています。
この話を読んだ時、気になったのはそこに至るまでの活動・準備とターゲットとする市場は何処かという事です。
記事によれば、
・25年にも米国でEVの生産を開始
・25年をめどにノースカロライナ州に電池工場も新設
 →米国でEVの購入補助を受けるため北米で生産
・インドでも(EVを)製造
・26年に年100万台生産、30年に世界で年350万台のEVを販売(目標・計画)
とあります。
 正直、う〜んと唸ってしまう内容なんですよね。
26年に100万台製造できるように進めていくということですが、そこまでの製造ラインはHVと共用のe-TNGAですから、製造コストはEV専用ラインに及びません。
また日産(一日あたり)の製造台数も少ないと思われます。
100万台製造(販売)するというのはどの程度のことなのか。
下に2022年のトヨタの販売台数実績を表示します(トヨタHPより)。
全世界での販売台数が840万台程度ですから、2026目標の100万台は12%
日本ではあまり販売台数は伸びないでしょうからこれはほぼ海外での販売台数。
しかもEV専用フレームワーク導入前の期間だからコスト面でも厳しいはず。
電池も全固体電池が商用化しているかは未知数なのでおそらく現状の延長。
まずそこがクリアできるの?という辺りはかなり疑問です。
安売りでもするのか(苦笑)

トヨタもEVに大きく舵を切ったようですが、前途多難かなと。