沖縄から2匹の猫のお土産とともに、こちらに帰ってきた次男が

  「このまま、ぬるま湯につかったような暮らしをしているとダメになる」と

  一人暮らしをする決意を、急に口にした。

  

  夫が亡くなって7年、但馬地方での一人暮らしをへて

  こちらに越して2年間は一人暮らしだった。

  そこに沖縄から帰ってきた次男との同居。

  お互い気ままな一人暮らしが長かったためか

  衝突もしばしば。

  

  親子とは面倒なものだ。

 

  2人の暮らしが上手く回っている時は、心強く、楽しいが

  歯車が狂うと、肉親ゆえかとことん喧嘩になる。

 

  というか、私が、衝突の場面になると、

  自分の老いを忘れて、残っているエネルギーを全開し

  親意識を振りかざして、息子に立ち向かってしまう。

 

  「もう、出ていって一人暮らししなさい!

  依存するのはいい加減にして!」

 

 

  今回の次男の言葉に、冷静になった私の頭の中では、

  「えっ!老いた母を一人にするの!」

 

 

  二人の息子が、九州と沖縄とはるか遠くで暮らし

  私は、兵庫北部で一人暮らして居たころは、

  それなりに孤独に慣れていた

  だが、4年近くの息子との同居で、依存していたのは

  私の方だったと、今回の息子の提言でやっと気づいた愚かな母。

 

  しかし、息子の思いを尊重せねばと思う。

  

  私に懐いているチャーはおいておくからと、言う。

 

  そうだね、遠く沖縄に住むわけでない。何かあれば来てくれる距離だろう。

  

  老猫チャーちゃん、頑固な飼い主である老婆と仲良く暮らそうね。

 

    

 

    

  

     仲がいいのか、悪いのか。

     サッシを挟んで、見つめあうチャーとチビ。