今日の京都1月31日(水) | 都のかほり日記

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京都、奈良、滋賀、神戸、東京。私のテリトリーです。
そこでのさまざまな出会いを綴っています。
仏像が大好きで、美味しいもの、スィーツ、美しいものが大好き。あちこちと出没しています。

おはようございます。
早いもので今日は1月最終日。
よく、「1月(いちげつ)往(い)ぬる2月(にげつ)逃(に)げる3月(さんげつ)去(さ)る」といって、日々の早さを表していました。
実はこの言葉、こんな意味もあります。
1月は正月があり、2月は28日で3月は年度末なのでやることが多いのです。
こうしたことから、1,2,3月は日が早く過ぎる(やることが多いのに思うように進まない)ということを表すのが「一月(いちげつ)往(い)ぬる二月(にげつ)逃(に)げる三月(さんげつ)去(さ)る」という表現になりました。
1月の「いち」の最初の音「い」を使って「いく(行く)」、2月の「に」の音を使って「にげる(逃げる)」、3月の「さん」の最初の音「さ」を使って「さる(去る)」というように言葉遊びの要素が入っている表現です。一種の頭韻です。 

今日は1月最終日。
いわゆる「きわ」の日です。
京都の商家の風習です。
きわの日(月末)のことは「晦つごもり」(十二月三十一日は大晦おおつごもり)と言い、特に忙しい日なので、すぐに食べられるおからを煎る風習があります。 おからは炊くとは言わず煎るというため、「日銭が入る」にかけ、うまく集金できるように験をかつぐのです。 おからを「きらず」というところから、「お金がきれないように」ともいわれています。 このように京都の商家では月初めや月末を大切に考え、食べるものを決める風習があります。



集金も振り込みになり、
昔の風習は廃れてきています。
ただ、いわれを知っていると、楽しくなりますね。


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さて、ここのところ、寒い日が続いていますが、明日から北野天満宮の梅苑が公開されました。春を告げる梅の花。今年も春近しですね。
この北野天満宮の梅苑は「花の庭」として公開されています。




江戸時代、歌人・連歌師・俳諧の祖として讃えられた松永貞徳(1571〜1653)が作庭したと言われる「雪月花の三庭苑」がありました。江戸時代には、寺町二条、清水、北野(一説には祇園)、に同時に庭園を造りました。寺町二条の妙満寺は雪景色を借景とした「雪の庭」、東山の清水寺は月見で有名な「月の庭」、そして北野松原の北野天満宮は梅花鑑賞の「花の庭」と呼ばれる庭苑を、それぞれが成就院(坊)という塔頭寺院に有しており、京都洛中の「雪月花の三庭苑」として名を馳せました。
 雪月花とは、中国の白居易の漢詩「寄殷協律」の一節に詠まれた「雪月花時最憶君(雪月花のとき、最も君を憶ふ)」からの語であり、それが日本に伝わり我が国の美意識に大きな影響を与えました。
 やがて北野天満宮成就坊が廃寺となり「花の庭」は永らく失われていました。
そのうち、清水寺成就院の「月の庭」は現存していますが、妙満寺は現在、お寺自体が岩倉に移転しています。その時に「雪の庭」は妙満寺塔頭の「成就院」から本坊に移されました。
そして、2年前、北野天満宮の梅苑に「花の庭」が再興されました。
美しく整えられた梅苑「花の庭」には、苑内を一望できる特設舞台や枯山水の庭、また夜間ライトアップでは、約700燈ものろうそくの灯りが梅花を照らし出し、幻想的な世界が演出されています。

https://youtu.be/-_Ef9JNBiU0


この「雪月花の庭」を作った松永貞徳はどんな人だったのでしょうか。

【松永貞徳とは】



松永貞徳
出典Wikipedia

松永 貞徳(まつなが ていとく、元亀2年(1571年) - 承応2年11月15日(1654年1月3日))は、江戸時代前期の俳人・歌人・歌学者。名は勝熊[1]、別号は長頭丸(ちょうずまる)・逍遊軒(しょうゆうけん)・延陀丸(えんだまる)・保童坊・松友など。他に五条の翁・花咲の翁とも称し、明心居士の号もある。子は朱子学者の松永尺五。
出身は京都。連歌師・里村紹巴から連歌を、九条稙通や細川幽斎から和歌、歌学を学ぶほかに、五十数人に師事したという。20歳頃に豊臣秀吉の右筆となり、木下勝俊(長嘯子)を友とする。慶長2年(1597年)に花咲翁の称を朝廷から賜り、あわせて俳諧宗匠の免許を許され、「花の本」の号を賜る。 元和元年(1615年)私塾を開いて俳諧の指導に当たった。家集に『逍遊集』、著作に『新増犬筑波集』『俳諧御傘』などがある。
俳諧は連歌・和歌への入門段階にあると考え、俗語・漢語などの俳言(はいごん)を用いるべきと主張した。貞徳の俳風は言語遊戯の域を脱しないが、貞門派俳諧の祖として一大流派をなし、多くの逸材を輩出した。墓所は、京都市南区の上鳥羽実相寺。
出典Wikipedia

【雪の庭】







妙満寺の塔頭 成就院の時の住職・日如上人が貞徳の門下であった縁から、貞徳はこの「雪の庭」を造営。寛永6年(1629)11月25日、初となる正式俳諧興行として「雪の会」が妙満寺にて催されました。これにより俳諧は、それまでの連歌から独立した文芸として認められるところとなり、後に松尾芭蕉や与謝蕪村などを輩出して確立し、今日に至っています。妙満寺は俳諧(俳句)発祥の地といえます。

昭和43年に妙満寺が中京区の寺町二条からこの岩倉の地に遷堂した際、石組みをそのままに妙満寺本坊の庭苑として移築されました。
 その名の通り、冠雪の比叡山を借景とした眺望が最も美しい庭です。
出典
妙満寺ホームページ

妙満寺には知長唄、歌舞伎等で有名な「紀州道成寺」の安珍・清姫の鐘があります。また、境内にはインド・ブッダガヤ大塔をかたどった仏舎利大塔があります。

アクセス
京都市左京区岩倉幡枝町91番地
電車
⚫︎叡山電鉄 :「木野駅」下車。徒歩5分
⚫︎地下鉄烏丸線:「国際会館駅」下車。徒歩20分、バス5分
バス
* 京都バス(40・50系統):「幡枝(妙満寺)」にて下車すぐ。
* 京都バス( 46系統 ) :「幡枝」にて下車。徒歩3分
【月の庭】









室町時代初期の赤松氏山荘の跡地です。文明年間(1469~1487)に願阿上人が創建し、幕末には月照・信海上人のもと近衛忠熈や西郷隆盛がこの地で密談を交わしたと伝わる。現在の建物は、寛永16年(1639)東福門院和子の寄進によって再建されたものです。

享保20 (1735) 年の『築山庭造伝』には「典雅温淳の体」として庭の全景が、寛政11 (1799) 年の『都林泉名勝図会』には現存する庭と同じ姿の詳細な写生図が残されており、当時から名園として注目されていたことがわかります。 相阿弥が作庭し小堀遠州が補修したとも、風狂の連歌師・松永貞徳の作とも伝えられています。
「月の庭」は、江戸時代初期の烏帽子石、籬島(まがきじま)石などの奇石を配した借景式・池泉鑑賞式庭園(現在は鑑賞式庭園)です。蜻蛉(かげろう)燈籠、手毬(てまり)燈籠、誰ヶ袖(たがそで)手水鉢など、他では見られない石造の珍品数多くあります。心字池に映る月影が見事で、「月の庭」といわれています。向かいの音羽山の斜面を利用して山腹に石燈篭を置き、遠近感を出す工夫がこらされています。

清水寺成就院月の庭動画https://youtu.be/CrB5fcWwSRM

京都市東山区清水1丁目294
アクセス
京阪電車「祇園四条」駅・阪急電車「京都河原町」駅下車
市バス「清水道」、「五条坂」から徒歩約10
*通常は非公開ですが、2024年の公開予定日
⚫︎5月3日~5月6日(9:00~16:00 受付終了)
⚫︎11月18日~30日(9:00~16:00 受付終了、18:00~20:30 受付終了


【花の庭】
花の庭は北野成就坊に作られたとされ、明治期の廃寺とともに失われた。北野天満宮が残された庭石を活用するなどして境内の梅苑に新たな庭を整備した。

京都市上京区馬喰町 
公開日程
2月1日〜3月下旬(開花状況により閉苑日が決定いたします)
受付時間:9:00~16:00(閉苑)
受付終了:15:40
※社会状況により、開苑期間や開苑時間を変更する場合があります。
ライトアップ期間
期間 :2月23日(金)~3月17日(日)
 受付時間 9時~20時(閉苑) 
*受付終了/19時40分
◎ライトアップは毎週末(金・土・日曜日)に限り公開

2月25日(金)〜3月13日(日)
 入苑料
大人(中学生以上)1000円
小人(小学生)500円
※茶菓子付き
お茶は「香梅煎」
お菓子は老松さんの「菅紅梅」



アクセス
市バス北野天満宮前下車すぐ

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今日はまた「愛妻の日」だそうです。
日本愛妻家協会が2006年(平成18年)に制定しました。
1月の1をIに見立て、「あい(I)さい(31)」の語呂合わせからです。

「妻という最も身近な赤の他人を大切にする人が増えると、世界はもう少し豊かで平和になるかもしれないね。」というコンセプトを元に、愛妻家というスタイルを広げようと様々な活動を展開しています。
また「夫婦関係が健全であれば、世界平和と地球環境の保全につながるかも」という提唱も行っています。
この日本愛妻家協会の本拠地は、群馬県の嬬恋村(つまごいむら)です。日本神話の「日本武尊」が亡くなった妻を忍んだことが、村の名前の由来となっています。



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また今日は晦日正月,晦日節とも呼ばれ、正月最後の日です。
この日に、松の内に年始回りをしなかった家を訪ねる地方もあります。

1月があっというまに行ってしまいます。
あせる気持ちを押さえながら、やらなければならないことの優先順位を改めてつけています。

どうぞ、今日もお元気でいい1日でありますように!
行ってらっしゃい!

【今日の京都令和6年1月31日(水)】(No.3362)


※掲載の情報等が変更になる場合があります。お出かけ前にご確認ください。

中止になっている行事もあります。
お出かけの際にはご確認の上、お出かけください。

https://ja.kyoto.travel/news/format.php?id=143

○蓬莱船(1/1〜2/3)/上賀茂神社

○ 京都十二薬師霊場会(〜1/31)

○ 都七福神めぐり(〜1/31)

○ 京都十二薬師霊場会(〜1/31)

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