今日の京都1月4日(木) | 都のかほり日記

都のかほり日記

京都、奈良、滋賀、神戸、東京。私のテリトリーです。
そこでのさまざまな出会いを綴っています。
仏像が大好きで、美味しいもの、スィーツ、美しいものが大好き。あちこちと出没しています。

おはようございます。
三が日も終わります。
今年は元日に能登半島の地震があったり、羽田空港の事故が、あったりでお祝い気分もぶっ飛んでしまいました。

みなさま方は今年のお正月はどんなお正月でしたか。
私は今年も駅伝三昧の三が日でした。2日3日の箱根駅伝の青山学院大学が圧勝でしたね。毎年、何故だか胸が熱くなってしまいます。


さて、今日は下鴨神社では、蹴鞠始めが行われます。




【蹴鞠について】
蹴鞠は8名(又は6名)が1グループとなり、鞠を足で蹴って地に落さず、 手を用いず独特の装束をつけて、鞠庭で蹴りつづけて楽しむものであって、勝ち負けはありません。 又、時間の区切りに厳格な取りきめもありません。普通は10~15分で終ります。 始め・終り・途中の動作に作法と言うべきものが多くあります。 老若男女・上手下手、貢賎を問わず、互いにメンバーの中の相手に蹴りよい鞠を蹴渡して 共に楽しみます。

⚫蹴鞠の歴史 

蹴鞠(けまり)は,約1,400年前の大和朝廷時代に,中国から我が国に伝えられたといわれる球戯の一種です。勝敗はありません。
我が国では,平安時代には蹴鞠は宮廷競技として貴族の間で広く親しまれるようになり、延喜年間以後急激にその記録が増加することになります。貴族達は自身の屋敷に鞠場と呼ばれる専用の練習場を設け、日々練習に明け暮れたといます。辛口の評論で知られる清少納言でさえ、著書『枕草子』のなかで「蹴鞠は上品ではないが面白い」と謳っています。
『蹴鞠口伝集』には、毬を落とした責任を感じて逃げた者や蹴り数が百以上続いたところで「もし落としたら」と考えただけで逃げ出した者が紹介されており、当時の貴族が蹴鞠をいかに真剣にとらえていたかを示しています。
蹴鞠は貴族だけに止まらず、武家、神官はては一般民衆に至るまで老若男女の差別無く親しまれました。蹴鞠の達人は「名足」(めいそく)と讃えられ、藤原成通は、蹴鞠をしながら清水の舞台の欄干上を往復したとの伝承が残っています。

平安後期に後白河院に仕えた藤原頼輔の名声も高く、子孫がこれを良く伝えたために難波・飛鳥井両家は蹴鞠の家として知られるようになった。蹴鞠に関する種々の制度が完成したのは鎌倉時代で、武士階級でも盛んに蹴鞠が行われるようになり、以降近代に至るまでその流行は衰えることは無かった。
室町時代には、幕府将軍の足利義満や義政が蹴鞠を盛んに行ったこともあり、蹴鞠は武家の嗜みとされました。
土佐の戦国大名・長宗我部元親が天正2年(1574年)に定めた『天正式目』では、武士がたしなむべき技芸として、和歌や茶の湯、舞や笛などとともに蹴鞠が挙げられている。島津家家臣の上井覚兼が天正年間に記した日記『上井覚兼日記』には島津家で盛んに蹴鞠が行われていることが描かれており、上井覚兼自身も蹴鞠の上手であった。 しかし、織田信長が相撲を奨励したことで、織豊時代が進むにつれて蹴鞠の人気は次第に終息していったといわれる。
江戸時代に入ると、中世に盛んだった技芸のいくつかが町人の間で復活し、蹴鞠もその中に含まれます。特に公家文化に触れることの多い上方で盛んでした。井原西鶴は『西鶴織留』で町民の蹴鞠熱を揶揄しています。江戸後期には蹴鞠は曲芸の一種ともなりました。そして、徐々に一般庶民にまで普及し、謡曲・狂言・浮世草子など様々な所でも題材になりました。
しかし、明治維新以後,蹴鞠も一旦途絶えましたが、
明治36年(1903年)に明治天皇のご下賜金により,有志による蹴鞠(しゅうきく)保存会が発足され、今日に至っています。


⚫ 鞠



鹿の皮を2枚円形(直径30~36cm)にして、毛の方を裏(内側)にして、 独特の半なめしの状態にして互に縫い合せて球形にします。縫う方法は馬の背の皮(真皮)をあけ、 そこから大麦をつめて、球形に張りふくらませ形を整え、表面に膠を塗り、 その上に鉛白にて化粧して後、内容の大麦を取り出して小穴を閉じて用います。 直径は17~18cm、重さ約150g、勿論ハンドメイドであるから、形の大小や軽重は避けらません。

 .⚫装束

○鳥棺子(エボシ)
侍・風折・立の3種類を用います。
○鞠水干(マリスイカン)=上衣
生糸(練ってない)を用いて紗と言う織りにします。 古くは束帯・直衣・直垂・狩衣等でも蹴っていましたが、 後鳥羽上皇の時代から鞠専用のものが定められました。種々の色や紋・刺繍等を組合せて階級としました。
○鞠袴(マリパカマ)
葛の繊維を煮て水に晒して用います。 これにも各種の色分けがあり、又、下濃(スソゴ)と言って裾のみ染色して、 上方は無地のものもあり階級があります。

.⚫沓(クツ)

蹴鞠では靴と言う字を用いません。韈(シトウズ=足袋にあたる)の鞣皮の色により階級があります。 その他、扇にも階級があります。 以上夫々の階級を組合せて夫々に免許を与えていました。 但し現在では免許制度はなくしています。
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⚫鞠庭



鞠を蹴る場所を鞠庭・鞠場・鞠懸(マリガカリ)と言います。 広さ凡そ14m四方で、テニスコートの様に平坦で水はけのよい土地がよく、 鞠庭四隅の稍内側に、松・桜・柳・楓の木を植えます。 高さは4~5m。尚、地中に壷を数箇埋めて蹴った鞠の反響をよくしています。
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⚫蹴り方

鞠庭に出入りするにも作法があり、鞠を蹴る時もその姿勢が極めて大切です。 即ち腰や膝を曲げる事なく、足の高さも足裏の見えない程度にあげ端正優雅を要します。 鞠を蹴る時のかけ声には、「アリ」・「ヤ」・「オウ」の三声があります。これは「マリヤー」でもなく、 又相手の蹴る意志を問う「アリヤーナシヤー」の意でもありません。 鞠の神の名を称え乍ら蹴って合図とします。掛け声の長短・抑揚によ り鞠の受け渡しを正確にして、鞠を奪い合ったり受けそんじのないようにします。
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⚫蹴鞠の本質

スポーツには幾多の種類があり、ボールを扱う競技も実に多様ですが、 この蹴鞠には勝敗がなく、上手な人は蹴り易い鞠を相手に与えるのが蹴鞠の道とされています。 この無勝負と言う事は―見興味のうすい無刺激なものと誤解されますが、勝敗がないにも拘らず、 勝敗以上の尽きる事のない津々たる興味があり、蹴鞠をした後の気分も晴ればれとして気持ちがよいものです。 他のスポーツでは、勝ったチームは楽しいが、敗けたチーム側は悲しみにひたらねばなりません。 又、年令や性別に関係なく、各人各様の体力に応じた全身運動にもなります。 親・子・孫に三代が―緒になって鞠を蹴った記録もあり、 女房や女官たちの蹴鞠の図が版画や草紙の類に画かれています。 以上でおわかりの様に、蹴鞠は余り場所を必要としない、比較的短時間でも利用出来、 健康によい万人向きのスポーツとしても、又勝敗のない点、 のどかなリクレーションとして、 昔から現在に至るまで行われ続けられた我国の国技と言う事が出来ます。

出典談山神社HP

●蹴鞠を行事とする神社
* 下鴨神社(1月の蹴鞠初め)
* 上賀茂神社(2月の紀元祭)
* 白峯神宮(4月の春季例大祭、7月の精大明神例祭)
* 談山神社(4月の春のけまり祭、11月のけまり祭)
* 金刀比羅宮(5・7・12月)
* 藤森神社(6月の紫陽花まつり)
* 平野神社(8月の蹴鞠奉納祭)
* 阿為神社(11月の蹴鞠奉納)



下鴨神社蹴鞠はじめ

https://youtu.be/UO3vRH2z8jo 

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今日から仕事始めの方も多いと思います。お仕事の方、お疲れさまです。
どうぞ、今日もお元気でいい1日でありますように!
行ってらっしゃい!

【今日の京都令和6年1月4日(木)】(No.3335)


※掲載の情報等が変更になる場合があります。お出かけ前にご確認ください。

中止になっている行事もあります。
お出かけの際にはご確認の上、お出かけください。

https://ja.kyoto.travel/news/format.php?id=143


○蹴鞠はじめ /下鴨神社 



貴族の姿をした人々が、鞠を蹴りかわす蹴鞠が奉納されます。一般に公開されます。
下鴨神社 蹴鞠保存会(しゅうぎくほぞんかい)による蹴鞠奉納 
13:30~14:00 蹴鞠初め 本殿の儀 (本殿の御神前)
下鴨神社の宮司以下神職と蹴鞠保存会会長以下鞠人が社務所前を出発、まず本殿で奉告祭を行う。 
14:00~15:00 蹴鞠初めの儀 (神服殿東庭の鞠庭)
鞠庭に移動し、まず解鞠の儀(ときまりのぎ)にて神前から下げた松枝にはさんだ鞠を解く儀を行う。 
その後、一座8名で円陣を組み蹴鞠の実演奉納が行われる。通常二座目、三座目と鞠人が入れ替わり行われる。 
日程1月4日
時間13:30~
料金無料
(特別拝観席2000円パンフレット付き12時より販売)
場所下鴨神社
アクセス
市バス205「下鴨神社前」 

○ 京都十二薬師霊場会(〜1/31)

○ 伏見五福めぐり(〜1/15)

○ 都七福神めぐり(〜1/31)

○ 京都十二薬師霊場会(〜1/31)

○蓬莱船(1/1〜2/3)/上賀茂神社

○天満書(〜1/4)/北野天満宮



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