今日の京都7月20日(火) | 都のかほり日記

都のかほり日記

京都、奈良、滋賀、神戸、東京。私のテリトリーです。
そこでのさまざまな出会いを綴っています。
仏像が大好きで、美味しいもの、スィーツ、美しいものが大好き。あちこちと出没しています。

おはようございます。
昨日、四国地方の梅雨が明けました。今年の四国地方は5月15日ごろに梅雨入りしてから、きのう(7月18日)まで、梅雨の期間が65日になり、1951(昭和26)年の統計開始以来最も長い梅雨となりました。
これで日本全国の梅雨が明けたことになりました。
そのせいか、昨日は各地で気温が上がり、最高気温35℃以上の猛暑日地点は、今年初めて100を超えました。一番高い最高気温は山梨県甲州市勝沼町と岩手県江刺市で、37.3度でした。札幌も最高気温が35.0℃と、2000年8月1日に35.9℃を観測して以来、21年ぶり(21世紀で初めて)の猛暑日でした。
しばらく、この猛暑は続きそうです。どうぞ、熱中症にお気をつけてお過ごしください。

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一昨日、土用に入りました。昨日、土用は年4回あると、お話しました。それなのに、私たちは土用というと、この夏の土用を思い浮かべてしまいます。これは、夏の土用が稲作と関係が深かったからだと言われています。東北地方では「土用十日後先照れば豊年」、長野県では「土用にミンミンゼミが鳴くと陽気がよくなる」と言われています。このミンミンゼミの声を「実入れ実入れ」と聞こえるという地方もあったそうです。この時期の「土用照り」とは反対に「土用半ばに秋の風」は米の不作につながると言われていました。
週間天気予報では今年の土用は、土用照りになり、豊年んになりそうですね。

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さて、7年前より後祭が復活して、祇園祭の本来の意味合いを感じやすくなったような気がします。
今年も山鉾巡行も神輿渡御、神幸祭も還幸祭も行われません。
今年は、前祭でも、一部の山鉾が建てられました。
そして、今は後祭りの山鉾が建っています。
昨日、その後祭の山で、「松取り式」という行事が行われました。

【松取式とは】

北観音山

南観音山

後祭の北観音山と南観音山。一見、鉾とみまごってしまいます。
両方の山とも、真木に松を建てていることから、屋根付きの曳山です。

北観音山は通称「上り観音」と呼ばれます。文和2(1353)年創建の曳山です。


そして、南観音山は通称「下り観音」と呼ばれます。
この「上り観音」「下り観音」は、通りの上がる下がると同じように、山の場所が北にある北観音山を上り、南にある南観音山を下り観音と呼んでいます。
この北観音山と南観音山は
明治の頃までは、1年交代で山を建てていたそうです。
この二つの山は、真木に立派な松を建てます。毎年、山建ての時に、2本の松が鳴滝(なるたき)」から届けられます。
新しく伐った2本の松を2つの町が選ぶ時、不公平にならないようにくじで決めるというしきたりがあります。これが松取り式なのです。
その方法は、まずはジャンケンで、くじを引く順番を決めます。そして、それからくじ引きとなります。
このくじは荒縄を使ったもので、結び目のある方(アタリ)を選んだ山が、2本の用意された真松から先に選ぶ権利を獲得できるのです。
この際、どういった松が良いのかというと、真っ直ぐ伸びているものや、幹の太さ、葉のつき方などがポイントになるそうです。
さて、今年の松取り式、じゃんけんもくじ引きも北観音山が勝ちました。
それぞれの真木の松にも注目してそれぞれの山をご覧になってください。

そういえばと思い出したことがあります。この北観音山と南観音山の真松には鳥が止まっています。とはいえ、本物ではなく作り物ですが。北観音山には尾長鳥で南観音山には白鳩です。
真松が建てられるとあまりの高さで見つけるのは大変ですから、ちょうど真松に取り付けるところか、それぞれの会所で拝見するしかないですね。

北観音山の尾長鳥
出典北観音山のホームページ


南観音山の白鳩
以前撮影した写真からアップしてみました。


それぞれの山の特徴です。
○北観音山
文和2(1353)年創建の曳山。「上り観音山」ともいわれ、後祭の山鉾巡行の先頭を行きます。山の上には楊柳観音像(ようりゅうかんのんぞう)と韋駄天像(いだてんぞう)を安置し、巡行の時には見送(みおくり)の横から観音懺法(せんぽう)の主旨にちなんで大きな柳の枝をさし出しています。

1920年代の北観音山
出典Wikipedia

○南観音山
「下り観音山」ともいわれ,後祭の山鉾巡行の最後を行く曳山。本尊は楊柳観音(ようりゅうかんのん)と善財童子(ぜんざいどうじ)で形状は北観音山と似ていますが、南観音山は四隅に木製の薬玉をつけます。南観音山固有の行事として宵山の夜おそく行われる「あばれ観音」があります。

あばれ観音

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その祇園祭、昔の祇園祭はどんな様子だったかと、
調べていたら、こんな文章を見つけました。今から、おおよそ250年ほど前の様子です。日付は旧暦です。

【昔の山鉾巡行】

『山・鉾・屋台の祭り(風流の開花)』 白水社発行 植木行宣著から
(宝歴7年(1757年)刊の「祇園会細記」)



5月1日
・切符入り
・稚児の舞ぞめ、囃子はじめ
(以後2階囃子)
6月1日
・稚児社参(6基の稚児)
・鉾建て
6月4日
・山建て
6月5日
・鉾の曳きぞめ、山の舁きぞめ
(寄町へ山鉾を引き入れる)
6月6日
・鬮取り(六角堂にて)
・初めは、空くじ - 前年の巡行順に
・次に、真くじ - 決定
※鬮取らず
長刀鉾(先頭)、船鉾(しんがり)、函谷鉾、放下鉾、岩戸山(3基の順番が決まっている。)
他は山、鉾別に取る。(およそ鉾1基に山3基が続くように)
6月7日
・巡行 夜明け間もなく出発
(鬮渡し、長刀鉾による〆縄切り)
・10時に帰町-山は解体、鉾は装飾を除し骨格だけとなる。

~ 後祭り ~

6月8日
・船鉾(凱旋鉾)、観音山が建つ
・山建て
・曳きぞめ、舁きぞめ
6月13日
・鬮取り(前祭りと同じ)
※鬮取らず
観音山、船鉾、鷹山(休み山)
※観音山は、隔年に北、南が出山していた。
※船鉾は、1基の鉾を2ヶ町で交替で出していた。
6月14日
・巡行(三条烏丸から出発)
※現在の山、鉾巡行は、ほぼこの頃のものが受け継がれている。 

そういえば、現在、京都市文化博物館で、祇園祭展が開催されています。




2021年8月1日(日)まで
休 館 日:月曜日(祝日の場合は開館、翌日休館)
会場:京都文化博物館2階展示室
開室時間:10:00~19:30(入場は閉室の30分前まで)
入 場 料:
一般・大学生500円(400円)、大学生400円(320円)、高校生以下無料
ホームページ
https://www.bunpaku.or.jp/exhi_matsuri_post/gionmatsuri2021/

今の形が、250年ほど前からあったのですね。改めて歴史の重さを感じます。

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どうぞ、今日もお元気でいい1日でありますように!
お出かけの方、三密にお気をつけてください!
行ってらっしゃい!

【今日の京都令和3年7月20日(火)】

※掲載の情報等が変更になる場合があります。お出かけ前にご確認ください。

 大文字山です。
京都コンピューター学院の映像です。
 http://www.kcg.ac.jp/daimon/index_f.html 

鹿苑寺金閣
ページの下の方にライブ映像のところがあります。
 https://www.shokoku-ji.jp/kinkakuji/

近畿地方の現在の雨の状況です。
 https://www.river.go.jp/kawabou/mb?zm=10&clat=34.86256320369171&clon=135.7296854579934&fld=0

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コロナウイルスのため、中止になっている行事が多くなっています。

7月19日現在の京都の行事やイベントの状況です。
お出かけの際にはご確認の上、お出かけください。

https://ja.kyoto.travel/news/format.php?id=143

○ 祇園祭2021後祭 曳き初めは中止です。

○嵐山鵜飼(〜9/23)/嵐山渡月橋

○宇治川鵜飼(〜9/30)/宇治川

○ 鴨川納涼床(〜10/31)

○ 貴船の川床(〜9/30)

○甘茶の庭 甘露庭特別公開
(〜7/31)/建仁寺霊源院 

○ 国宝ライトアップ特別夜間拝観・青もみじライトアップ特別散策(〜8/9)/東福寺

○ 観蓮会(〜8/1)/法金剛院

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