年末に、金沢のお菓子をいただいた。
『加賀棒茶きんつば』
金色の箱に入った、金箔付きのきんつば
これでもか! とばかりの“きん”づくし。
『加賀棒茶』というのは、金沢特有のほうじ茶のこと。
普通のほうじ茶は、茶葉を火で焙じて
その焦げた香りを楽しむお茶だが、
『加賀棒茶』は初摘みの一番茶の茎だけを
遠赤外線で焙じることで、
芯まで熱を入れながらも、焦げ味を上品に仕上げた
高級ほうじ茶なのだそうだ。
金沢で有名な『上林茶舗』の加賀棒茶を
餡の中はもちろん、皮にも使ったきんつばだそうで、
確かに、皮はうっすら茶色っぽく
開けたときに、ふわっと香ばしいほうじ茶の香りがした。
和菓子の中でも名の通った『きんつば』は、
粒あんを固めて周りに極薄の皮を付けて焼いただけの
シンプルなところが、私は好きだ。
作り方を調べたら、粒あんに寒天を混ぜて四角く固めたものに
ゆるく溶いた小麦粉を付けて、熱した銅板で焼くのだそうだ .
もともとは大阪で考案された和菓子で、
上新粉を水でこねて薄く伸ばした生地で餡を包み、
刀の鍔(つば)のように平たい円形にして
油を引いた鍋で両面を焼いたものだったとか。
形と色から『ぎんつば』と呼ばれていたが
1600年代に江戸に伝わったときに、
銀より金の方がいいということで
名前が『きんつば』に変わったという。
東京では半蔵門の『一元屋』がきんつばでは有名だが
金沢では『中田屋』がかなり有名で、
きんつばは金沢の名物だと思っている人もいるとか。
今回いただいたきんつばは、中田屋のものではないが
一度、中田屋のきんつばも食べてみたいものだ。
箱のふたにわざわざ書いてある
金沢金箔付き
は、この通り細かい金箔が申しわけ程度……
いやいや、金沢の伝統工芸品と言えば
なんと言っても金箔。
日本国内で生産される金箔の
ほとんどが金沢で作られていると言っても過言ではない。
そんな金箔を散らせば、
いにしえの加賀百万石に思いも馳せるというもんだ。
ありがたや!
甘みも上品で、加賀棒茶の香り高い
美味しいきんつば、
お正月にしっかりといただきました。
ご馳走様でした
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