白菜
やきゅうり
、なす
などの野菜を塩で揉み、昆布や鷹の爪と一緒に一晩漬けた
あの｢即席漬け｣である。
ぬか漬けならともかく、
浅漬けなんかに今頃なんで凝ってるの？
と思うかも知れないが、
実は、めっちゃオイシイ『浅漬けの素』を
見つけてしまったからなのだ。
『浅漬けの素』と言えば、
すぐに思い浮かぶのが『エバラ浅漬けの素』だ。
そもそも、どこのメーカーが
『浅漬けの素』を最初に世に出したのかは知らないが、
私の知る限りでは、
エバラがもっともメジャーである。
『浅漬けの素レギュラー』『浅漬けの素昆布だし』『浅漬けの素鰹だし』
と、3種類揃っていて、
他に、『ぬか漬けの素』や『甘酢漬けの素』『キムチ漬けの素』
なども発売している。
『焼き肉のたれ』で有名なだけに、
たれものには自信あり！といったところだ。
私も、長いことお世話にいなっていたのだが、
最近、エバラの隣に静かに佇む
1本の『浅漬けの素』を発見した。
その名も
『鰹と昆布の合わせだし 浅漬けの素』
発売元は、花がつおでお馴染みの『ヤマキ』だった。
ヤマキは、愛媛県伊予市に本社を置く、
鰹節などを中心とした調味料メーカーだ。
1917年（大正6年）、海産物問屋を営んでいた城戸豊吉が
「城戸商店」として創業。
太平洋戦争中に一度廃業したが、
戦後の1947年に個人商店として再スタートし、
1950年に株式会社に。
1971年には、現在の『ヤマキ』に社名変更した。
1973年には鰹節のだしパックのヒットにより
『にんべん』などを抜いて業界のトップとなり
現在も不動の地位を守り続けているという。
ふ～ん、だしの会社が作っているなら
きっと美味しいんだろうなあ……
かる～い気持ちで買ってみたのだが
これが、メチャメチャ美味しかったのだ。
浅漬けの王道である、キュウリや白菜はもちろん、
大根、にんじん、みょうが、キャベツ、セロリ、かぶ
片っ端から漬けてみた。
例えばキャベツのせん切りが余ったら、
こんな風に、キュウリと一緒に。
密閉できるビニール袋に刻んだ野菜を入れ、
ヤマキの『浅漬けの素』を入れてモミモミするだけでいい。
野菜に馴染んだら、そのまま冷蔵庫に入れて
30～40分おけば、出来上がり！
塩っぽくなく、だしがよく効いていて
漬け物というより、和風野菜サラダの品格。
野菜がしんなりしているので
生野菜のサラダよりたくさん食べられるし、
火を通していないので、栄養分もタップリ。
御飯もすすみます。
白菜、人参、シソ、生姜のせん切りのミックスなんて
定食屋に卸そうかと思うほどの味。
蕪を葉っぱと一緒に漬けたのも
なかなか絶品でした。
漬け込む時間で、味の濃さを変える
という技も覚えたので
今や、ご飯には欠かせない一品。
ただ、ひとつだけ問題がありまして……。
ササッと刻んで、『浅漬けの素』を揉み込んで
冷蔵庫へ入れるだけ……なのはいいが……
入れたまま出し忘れてしまうのだ。
夕飯の片付けをしているときに
｢あ！ 浅漬け出し忘れた！｣
といううっかりを、何回しでかしたことか。
その結果、翌日の昼あたりに
みごとな『古漬け』となって登場することとなる。
ま、それもまた美味しいので
よしとしていますが……。
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