①先日 ヌーヴェルヴァーグを代表する監督の映画を観てきた。久しぶりに観た映画は 私がミドルエイジになってしまったからだろうか ドタバタした内容に疲労感を覚えた。あんなに好きだった映画だっただけに 自分でも信じられないが 面白いとは思わなかった。20代の頃は わからなさも含めてオシャレと思っていたけれど 大人になると わからなさの原因がわかってしまい 可愛くてオシャレだとは思うけれど 面白いと感じなくなっていた。上映が終わってスクリーンを後にする時 館内の客層を見たら 私よりも若い人たちはいなかった。圧倒的に私よりも年上の人たちが多く占めていた。今の若い人たちは フランスやイギリス イタリアなどのヨーロッパよりもアジア、アメリカに興味があると聞いたことがある。若い人たちを見ると 韓国やアメリカから ファッションや音楽 映画などの 影響を受けているんだろうなと感じる。私は歳をとったと認めざるを得ない現実に まだ動揺を隠せない。一方で"可愛い"よりも"美しい"ものは永遠に残ると改めて認識する。
②先日 息子と月1回のデートをした。いつもはクリンクリンのパーマヘアをゴムでひとつにまとめているのだけれど その日はヘアバンドを着けて髪を下ろしたままにしていた。服は ヌーヴェルヴァーグの女優が着ていそうな白いレースがあしらわれた黒いワンピースを着用。ワークブーツとミリタリー風のコートで 甘くならないようにしていたのに息子に「ママと一緒にいたくない」と言われてしまった。
ショック!
まず髪の毛がダメ。白いレースがあしらわれたワンピースもダメ。息子曰く その日の私は「昭和の女」だそうだ。わかる。わかりますよ。だって本当に 昭和の女なんですもの。。。
ヘアスタイルは 80年代のフランス映画の女優の写真を見せ「ママはこんな風にしたかったの」と説明するとフランス映画の女優は「良い」という。次にワンピースはヌーヴェルヴァーグの女優の写真を見せ「ママはこんな風にしたかったの」と説明すると ヌーヴェルヴァーグの女優は「良い」という。そして写真と私を見ながら「ママとこの女優さんとは全然違うじゃん」と困った表情で訴える。息子曰く「周囲の人たちと違う格好のママとは一緒にいたくない」のだそうだ。
再び ショック!
好きな息子に外見をあれこれ言われると 周囲のことは気にしない私でさえ だんだん 気になってきて 私は本当に「昭和の女」になってしまったのかもしれないと シュンとなってしまった。が しかし。もともと流行にのりたくない気質の私。旬のスタイルよりも ミュージシャンのように自分のスタイルを持っている人に憧れる私。すぐに気を取り直し 息子に説教を開始。
「人を見かけで判断してはならない。好きでやっていることをけなしてはならない」
息子に話をしながら 人種問題 やLGBTのことが頭に浮かび 差別を受けている人たちの気持ちを(当事者の方々にしてみれば ほんの微々たる程度だとは思うが)感じた。そして私自身にも 「人を見かけで判断してはならない。好きでやっていることをけなしてはならない」と言い聞かせた。
③息子とデートの日はツーショット写真を撮る。もう 思春期に突入しつつある息子は カメラのレンズを向けると嫌な顔をする。それでも息子と一緒のツーショット写真を撮る。私の場合 子どもの頃の記憶はうっすらとしか残っていない。子どもの頃の写真を見ながら こんなところに連れて行って貰ったんだとか こんなことをしたんだとか 忘れてしまった記憶を記憶している。だから 息子には「あの時のママはこんな感じだったんだ」と 私と写った写真を見ながら私のことを思い出して欲しくてツーショット写真を撮る。不意に息子に「ママが死んだらどうする?」と聞いたことがある。そしたら すぐに「嫌だ」と答えてくれた。私はそれまで みんなには長生きして欲しいと思うけれど 私自身は長生きしなくて良いと思っていた。しかし息子の言葉を聞いて 少し長生きしたいと思った。この先 どうなるかわからない 不透明な世の中。 誰かが必要としてくれているというのは 生きていく上で 大きな力となる。
④息子には 色々な想いがある。気がかりなのは 寂しい思いをさせていないか ということ。寂しい思いをさせているに決まっている。JOHN LENNON/PRASTIC ONO BANDの"MOTHR"を聴くと 息子も同じ思いをしていないだろうか と案じてしまう。しかし いつも心配している訳ではない。いつもと違うなと感じた時だけ 心配する。実際のところ 息子は こんな母親をどう思っているのだろうか。
⑤世の人びとが「愛の不時着」に夢中になっていようとも ブームには乗らず 私は「アダム ドライバー」にやや夢中。先日 アダム ドライバー出演の映画「ヤング アダルト ニューヨーク」と「あなたを見送る7日間」の2本観た。「あなたを見送る7日間」は面白かった。アダム ドライバー主演の「パターソン」に出てきたであろう詩人ウィリアム カーロス ウィリアムズとエミリー ディキンソンの名前が書かれたメモが見つかった。先日 本屋さんでエミリー ディキンソンの詩集を見つけて買った。残念ながら 私の英語能力では日本語の詩を楽しむように英語の詩を楽しめない。自分で訳して読むと 単語の直訳になってしまい 情緒や言葉の美しさを感じることができない。英文の隣りに日本語訳が載っているのだけれど 日本語訳の詩の方が スっと心に入ってくる。日本語の詩を読む時でさえ 理解するのに難易度が高い詩があるのに英語の詩は尚更難易度が高い。だから 英語が得意な人が羨ましくなる。先にあげたJOHN LENNON/PRASTIC ONO BANDに"LOVE"という曲がある。私はこの曲の歌詞が好きだ。英語が苦手な私でも スっと心に入ってくる。難しい言葉は使っていないのに"愛"というものが どういうものなのか 聴くものに語りかける。難しい言葉を使えば良いという訳では無い。先にあげた ヌーヴェルヴァーグの映画のように 難解そうに見せかけて実は見かけ倒し 難解でもなんでもないことがある。エミリー ディキンソンのように私的な詩は別として 多くの人たちに届けたい 共有したい 場合は 言葉はシンプルが良い。そして その言葉選びにはセンスが問われる。エミリー ディキンソンの英詩に悪戦苦闘しながら そんなことを考えていた。
⑥先月 息子とデートした時にdAb COFFEE STOREに寄って 私はコーヒー 息子はレモネード それから ふたりで半分こして食べようとアップルパイをテイクアウトした。結局 アップルパイは息子に全部食べられてしまい 私は食べることができなかった。後日 dAb COFFEE STOREに寄った時にアップルパイがあったので コーヒーと一緒にいただいた。フィリングのりんごの酸味としっかりとした食感がとても美味しいと思ったら 玲子さんがグラニースミスを使用していると教えてくれた。ちょうどアップルパイの仕込みをしている最中で 出番を待つグラニースミスがカウンターの上に置いてあった。グラニースミスをたまにSNSて見かけることがあるけれど 実物を見たのは初めて。最近知ったのだけれど ビートルズでお馴染みの あの青リンゴは グラニースミスなのだそう。
⑦最近 嬉しいことに ネットでお取り寄せする際 ポチッとやって当選する確率が高い。春にstore roomで買って とても気に入った My Cup of Teaのハーブティーと 新潟でジャム作りをされているジャム作家のmitsukojiのメイポールというりんごを用いたジャムのセットが 当選した。マリーゴールドで染めた リトアニアのカゴをモチーフにしたデザインの巾着までセットで嬉しい。My Cup of Teaのハーブティーはどのハーブティーも甘みがあり ブレンドされたハーブがバランスよく調和し 穏やかで優しい味わい そして香り。初めていただいたmitsukojiのジャムは 甘酸っぱさがあり 素材の美味しさがぎゅっと詰まった味わい。ハーブティーもジャムもとても美味しかった。メイポールのジャムをいただきながら LONDON BOROUGH OF JAM のリリーさんが日本の果物が甘く品種改良されたものが多いのが気になると仰っていたのを思い出した。メイポールは受粉用として植えられた品種で 実らせても酸味が強く 市場に出回らずに破棄されてしまうことが多いのだそう。しかし ジャムにすると 酸味が生かされて 滋味豊かな美味しいジャムになる。dAb COFFEE STOREのグラニースミスを使用したアップルパイ然り。改めて 果物の美味しさは甘さだけではないのだと思った。
■上の写真は My Cup of Teaのハーブティーとmitsukojiのメイポールのジャム。ブリオッシュに(リコッタチーズがなかったので)水切りヨーグルトとメイポールのジャムを載せていただいた。
