ITALIA /サルディーニャ島食べ歩き・ヨットの旅 17
美味しいランチを食べるためだけに、カリアリの町に向かっていた。
「Gambero Rosso」に載ってるリストランテ「La Balenca」は、いったいどんなお店何だろう…
昨晩サンタンティオコで行った「La Laguna Tavola」は、その立地のミステリアスさにすっかり心奪われ、
勢いと気合に満ちたお料理に感服した。
それだけに、私たちの間では、今や「Gambero Rosso」は、圧倒的な説得力を持ってたのです。
さすがにカリアリの町は、サルディーニャ一番の都会なので
「みょんつぁん」も迷うことなく「La Balenca」に到着したはずなのだが…
表にプラスチックのスダレがかかっているだけ。
お店の看板らしきものはない。
旅行者は絶対…絶対入ろうとは思わない(失礼)
「ホンマにレストランやのん?」と思いきって中に入ってみると飾り気のない食堂の様な店内だった。
20くらいあるテーブルは、ほとんど満席。
お昼時と言う事もあり80%はおじさん世代のサラリーマンだった。
かろうじて、入り口近くのテーブルが空いていたので、そこに座った。
他のテーブルを見るとほとんど同じ物を食べていた。
メニューらしきものもない。
イタリアでの私たちのオーダーはだいたい決まっていて、
まずは「アンティパストミスト」といういわゆる「前菜盛り合わせ」。
これだと、そのお店の自慢の何品かが出てくるので、それらを食べただけでシェフの腕前が大体わかっちゃう。
しかも、今回のサルディーニャでは、この「アンティパストミスト」がめちゃくちゃ多い。多すぎる…。
けど頼んじゃうんだよねぇ~~~。
ここ「La Balenca」でも例にもれず注文しようとすると…
何も言ってないのに、有無を言わさず「前菜盛り合わせ」が出てきた。
「タコのサラダ」「ツナと玉ねぎのマリネ」「貝(日本でいうとシッタカみたい)の塩茹で」「ムール貝とアサリのワイン蒸し」
もちろん、どれも山。
どのお料理も実にシンプル。
だんだんサルディーニャのトラットリアの基本パターンが見えてきたぞ…。
ここでは、他のお店とはちょっと違う事があったよ。
「パスタは何がありますか?」と聞くと「ない」って言うねん。
隣に座ってるオッサン2人組が楽しそうに「この店はパスタなしカフェなしなんだよ魚オンリーだよ」と教えてくれた。
イタリア料理屋さんよ?イタリア料理屋さんでパスタがないなんて
そしてイタリアーノの命カフェもないなんて
そんなお店がある事にびっくらこいてしまった
回りを見回すと確かに魚オンリー。
隣のオッサンはアンティパストミストの「ムール貝とアサリのワイン蒸し」をおかわりしてるし…なんぼ魚好きやねん
前菜が終わった人達は、パスタなし…やから「魚のロースト」を1人2尾づつ位食べに食べている。
みんなお箸じゃないのにナイフフォークできれいにお魚食べるのねぇ。
私たちはメインディッシュまで行き着けず前菜のみでギブヘタレやわ…
隣のオッサン達は「この店はカリアリで一番魚が美味しいお店だよ」と自信満々だった。
前菜だけとはいえ満腹だ…白ワインにガッサータで2人で20ユーロ。安いと思うわ。
帰り際お店のオーナーらしきママが出てきた。
こっちこっちと厨房まで案内してくれて、
一つづつお鍋を開けて、先ほど頂いたお料理を説明してくれたり、
魚の炭焼きしているのを見せてくれた。
言葉はほとんど通じないけど朗らかな暖かさや大らかさに満ちた素敵なママでした。
入り口の所で一緒に写真を撮ってもらった時もずっと「sono felice!」(嬉しいわとか幸せの意味)
と言いながら何回も何回もハグしてくれたよ
やっぱりいいお店ってどこの国も共通しているね
圧倒的に明るい優しい人がいる。
「La Balenca」は味はもちろん…けれど何より人が素晴らしい
カリアリ市民に愛される素敵なトラットリアでした。
素敵な人に会えたし、美味しいお料理も頂いたし…
満足満足の私たちは、一路「Terme de Sardara」を目指して行くのでした。
乞うご期待…
Bis per favore…