ITALIA /サルディーニャ島食べ歩き・ヨットの旅 9
オーベルジュ「Moderno」のレストランは今夜も賑わっていた。
オーナーシェフ・アキッレさんの「今日のおすすめ」は、もちろん「cutina giapponese」
「お刺身盛合せ」「お寿司」「天ぷら」だった。
店内を見渡すと、グループで来ているお客様達はもれなく『今日のおススメ』をコースで食べているようだった。…みなさん、大丈夫か?
昨日のカメリエーレ(ウェイター)が来て「ディナーは日本食だよ!アキッレが腕によりをかけて作ってるからね」と自慢アリアリな顔で微笑んだ。
まず一品目は、中トロのカルパッチョ。
中トロをこんなに薄く切ってるのを初めて見た
「ジャパニーズナイトでもこんな感じ(創作和食)なら楽しめるかも」と思ったのはそこまでだった。次からは「ド和食」がやって来た。
「刺身の盛り合わせ」マグロ・スズキっぽい白身魚・サーモン
な・なんでサーモン??でしょ?もちろんサルディーニャ近海でサーモンは捕れない。
けれどサルディーニャではやたらとサーモンが出てきた。
どうやら近海で捕れないサーモンは高級品らしく「わあサーモンが入ってる」って事らしい。
しかもお食べ地獄のサルディーニャらしくてんこ盛り
レストランの雰囲気からすると一口大のキリッと角の立ったお刺身が上品に出てきそうなのに、漁師民宿さながらの豪快さ
けれどお醤油やワサビもちゃんと用意してくれていた。
ワタクシ達は日本から万一に備えて(なんで万一やねん)お醤油・ワサビ・柚子こしょうを持って来ていた。もちろん普通にワサビ醤油でいいねんよ、けれどここはちょっとジャパニーズの見せ所ちゃうのん?
アキッレさん(シェフ)も柚子こしょうは知らんのちゃう?って思ったワタクシ達はオリーブオイルに柚子こしょうを溶かした物もオリジナルで作って白身魚をそれで食べてみた
イケるよ白ワインだしこっちの方が合うかも
近くのテーブルに男女4人のグループがいた。ワタクシ達に影響されてか「本日のオススメ」を選んでいたみたいでこっちをチラチラ見ていたので「オリーブオイル&柚子こしょう」を差し入れしてあげたよ。
「このお刺身を、これにつけて食べてみて」と言うと楽しそうに食べてくれた。おそらく柚子こしょうってイタリアーノたちには初体験だったのでしょう…不思議そうな、ビミョーな顔して食べてたわ。お口に合ったかどうかは定かではないけれどむっちゃ喜んでくれた。
お刺身が終わると結構それだけでお腹いっぱい。そして次にやって来たのは「天ぷら盛り合わせ」…これまたてんこ盛り
天ぷらというよりフリットに近いかな?
2人前以上はある大皿がもちろん各自一皿づつ。
シチリアも大概量は多かったけれどここまではないかなぁ~。
味は…はっきり言ってあまり覚えていない…大量の天ぷらと格闘していた気分。
もちろん残したっていいんだろうけど…なんかねぇ…。
アキッレはおそらく、はるばる日本から来た私たちの為に「ジャパニーズナイト」にしてくれてお店の常連客とかにも出したりしているのに肝心の日本人がむっちゃ残してたら「この和食はダメ」って言ってるみたいでしょう?
だからね…なんか2人共に必死で天ぷら食べた。
カメリエーレがどや顔で近づいてきて「次はお寿司ですよ」と言った時にはさすがに「ごめんなさい。おなかいっぱいです」と言ったよ。せんちゃんもワタクシもここでギブ
終り頃、アキッレがきて「どうだった?」と聞きに来た。
「美味しかったよ。でも量がとても多かったからお寿司を食べられなかったよ。トロッポ。トロッポ。」(食べ過ぎた。)と言った。
明日は、どうするの?って聞かれたので、まだ何にも決めてないけれどサンタンティオコでbarca(ヨット)に乗れるところはありますか?と聞いてみた。
そうなんです!今回のサルディーニャの旅は、何にも予定はないけれど「サルディーニャ食べ歩きと地中海でヨットに乗る」という漠然とした目的があるのです。
根っからのサンタンティオコのジモティーのアキッレなら絶対に知ってるはず!
「ヨットなら僕の友達のマッテオが持ってるからそれに乗ればいい!」とすぐに予約してくれた。。。
やった!!!明日は念願の 初めての地中海ヨットだ!
bis per favore…