(田中ウルヴェ京最新メルマガより)
ソチ冬季五輪が開催中です。
書きたいことは沢山あるのですが。笑。
今日は実力発揮に影響する2つの心理について。
私は、メンタルトレーニングをトップアスリートに指導する時に、二つのことを指導します。
1:「大事な本番で適度なストレスを保ち続けるためのメンタルスキル構築」
2:「今日が競技人生の最後となる時に、何に執着することに決めるかのメンタル整理」
この二つは、別々に指導するのではありません。
1をやっていくうちに、2を醸成していくという感じです。
しかし、1は、ただただ「メンタルスキル」ですが。
2は、そのアスリートならではの「私らしさ」(アスレティックアイデンティティ)が色濃く反映されるものなので、その人の競技引退後の人生にも、結果的には深く影響していくものになります。
競技引退は、その時期自体は、自分で決められますが、「どういう引退になるか」は、
自分でコントロールをフルにできるものではありません。
女子モーグルの上村愛子さん。
男子フィギュアスケートのロシアのプルシェンコさん。
ソチで最後と思っていても、「どういう最後になるか」は、当然事前に決められません。
「自分の思い通りに終われる」人は、少ないものです。
ここ数週間、様々なトップアスリートの引退についてのメンタルトレーニングをする機会がありました。
先週は、元プロ野球選手に対して、「選手時代の自分はいったいどういう自分だったのか」
という振り返りをするトレーニング。
海外で活躍しているプロゴルファーへ「引退に向けて何を意識していくか」
というトレーニング。
五輪メダリストの元競泳選手へ、現役時で得たメンタルスキルを、次のキャリアでどう汎用していくかのトレーニング。
シンプルな共通点は、「自分の考えていること、感じていることを、どれだけ気づくことにするか」
ということ。
「自分への気づき=Self Awareness」は、メンタルトレーニングでは、最も根っこの部分で大事なことです。
けっこう、自分自身が、じつは自分のことって全然わかってない。
だって、気づきたくないことがあるから。
「気づきたいこと」
「気づきたくないこと」
は人それぞれ。
アスリートが、「あ、自分ってそういうことだったのか」と気づく時。
強いメンタルよりもさらに超えた「しなやかなメンタル」を出します。
これは最強です。
とりあえず、今晩も、ソチ生中継を見るために、寝れません。(笑)
皆様、お体にお気をつけてお過ごしください。
いつもありがとうございます。
今日の幸種:
The most important conversations
you'll ever have are
the conversations
you have with yourself.
「いちばん大切な会話。
それは、自分自身との対話」
2014年2月15日
田中ウルヴェ京