年に200は数える講演。
ほとんど最近の講演は、メンタル関連のことなので、シンクロの話やオリンピックの話を一切しないことも多い。
でも、昨日の講演は、あえてスポーツのこと。シンクロ選手時代、そしてシンクロコーチ時代のことを話すことになって。
久しぶりにソウルオリンピックのデュエット決勝を映像で見る。
なぜかまだフリを全て覚えている自分のアホさに気づく。
なさけないなー。
とワケわからず自虐する。
いつも映像を見る時は、自分の様子を見るのだけど。
昨日は、突然ふと思って、パートナーの様子を一生懸命凝視してみる。
すると。
新たな発見があった。
彼女はデュエットが苦手である。
そもそも、ピシ、パシ!と身体を締めるような演技はしない方である。
本来の彼女の良さは、柔軟さ、しなやかさだからだ。
なのに。
その彼女が必死にピシ、パシとやっている。
その様子を、じつは、、、。
おそらく自分は初めて「共感して」見ることができたのだと思う。
彼女の顔色を見るだけで、その時、何を思っていたのか、勝手に想像してしまい。
最後のラップの前で、立ち泳ぎでの用意の水中で、私の顔を確認する時に、彼女は一瞬、うなずく。
あのうなずき方。
と、思ったら、
ぐわーーーーーーーーって涙が出そうになった。
あちゃー。
やばい。
最悪。
ちょーかっこわるい。
ここで泣いたりしたら、アホな講師になってしまう。
えーと、すみません、自分の演技に感動したとかそういうんじゃないんです!
みたいな、勝手に心のなかで言い訳をしゃべる。
あー良かった。
涙は出なかった。
冷静に、冷静に。
でも。
色々思ってしまった。
なんか心が温かくなってしまった。
うーむ。
とにかく。
温かい気持ちになったら。
なぜか。
その彼女から異常に久しぶりに電話が来た。
絶妙のタイミング。
なんとも。
人生ってなんてドラマティック。
どういう意味だったんだろう。
昨日のできごとは。