(11/22に大晴がトラックの荷台から飛び降りて頭を打った件)

 

昨日、病院(岡山県内有数の大型総合病院)からの通報のあった児相の方が2名、うちへ訪問に来られました。事故の状況を説明、医療や医学、また放射線を用いる検査のリスク・ベネフィットに対するこちらの価値観(ランセット掲載の論文も用意していたが見せるには至らなかった)を話し、また今回のような事例は医師によるハラスメントの可能性があるので、医師の側へのヒアリングとその後の報告をリクエストしました。(児相からヒアリングは既に試みたが「多忙」を理由にまだ対応してもらえていないとのこと)

 

幼児の虐待が本当に増えている、さまざまなケースがある、というお話もされていて、それは社会の実相を写す大きな問題であり、社会全体で改善に取り組みたいからこそ、今回のようなケースからより丁寧なコミュニケーション、虐待事例を的確に拾い出すオペレーションを磨いていく事例にして欲しいと話しました。

 

虐待が増えていることも事実ですが、それによる行政や医療の監督権限や運営の強化は、虐待をしていないのに疑われるケースを何倍、何十倍と増加させるのも事実で、家まで児相が来る運びになっただけでもこちらとしては相応のショックを受けるものです。

 

人を疑うには、丁寧なコミュニケーションが必要です。たとえ刑事事件であったとしても、疑わしきは罰せずの法の原則もある中で全身のCTを「放射線量を最小限に抑えるため、頭だけに」と依頼したことが「CT検査の拒否」として即通報に至った医師の判断基準がなんだったのか、またその際に「お母さん、CT拒否して児相に通報したらお子さんに会えなくなるんですよ」と言って精神的に追い込んでいるのは、医療の選択の自由を冒しているし脅迫じみていると、感じています。(明白に生死を問われる状況で輸血を断っているのとは、話が違う)

 

子供への虐待は早急に改善すべき、大きな社会のテーマです。

 

と同時に、触診や打診が極端に減り、ハイテクに依存するようになった医療の現場が見失いつつあるもの、つまり「人の心」も含めた医療のあり方も、問われるべき大きなテーマではないでしょうか。

 

終始穏やかに、心で話を聞いていただいた児相のお二方に感謝します。

 

【鳥取県智頭町の病院に勤務される医師のブログ】

 

(抜粋・引用)

お母さん方にお願いし、休日にボランティアで集っていただき、お話をお聞きしました。結果、願いは4つ。

◎ 痛いこと(注射など)はしたくない。 ◎(レントゲン検査など)放射線被ばくは避けたい。

◎ 入院したくない。 ◎ 入院しても、早く退院したい。  検査・点滴等に頼らず、4つを実現するには、

子どもたちにしっかりと向き合い、“本物を診る”資質を高めることが必須となります。