日本がかつて経済封鎖に追い込まれきって狂った勝負に出たとき世界の敵とされた(国連憲章の「敵国条項」=世界の敵国であると言う認定、は今も外れていない、だから在日米軍が訓練するときの想定敵には当然ながら「日本」が含まれる)

 

ドイツでナチスが生まれた背景には第一次世界大戦で背負った天文学的な敗戦国としての賠償金を何十年も国民が支払い続けなければならない社会のとてつもない重圧があった

 

一方で、英国女王がアルゼンチンからは漁船ででも渡れそうなフォークランドの領土権を譲らなくても国際世論はそれを侵略だとは騒ぎたてない

 

米国がアフガニスタンやイラクに巧みに侵入して傀儡政権を打ち立ててもそれをナチスと同等だと非難する人は一部である

 

そしてそれら全ての紛争という事件のたびに、それまでに使われたことのない新兵器や機器が投入されて定量的な評価を受け、軍事マーケットと、付随する金融マーケットが膨れ上がってきた

 

その主導者たちは同時に、世界を駆け巡る情報を操ることにも膨大な金を使い、民衆の感情を刺激する痛ましい映像やショッキングな写真をアイコン化して「正義」と「悪」のストーリーを生み出すことに長けている

 

そこにはメディアを使って

共通の「認知」を生み出し

人々の中にもともとあった感情を刺激し、コントロールする

テクニックがある

 

農耕社会以降の数千年間、

人間社会の最大のエネルギー源は

「共同幻想」であってきた

それはいいこととも

悪いこととも言いたいわけではない

カミも

クニも

人間の意識の中に存在する1つの共同幻想だ

大きな、共通の「認知」をパワーとして

人類は発展してきた

 

時としてそれは

どの共同幻想がもっとも巨大で優れているかの

争いにもなった

 

そしてそこにメディアが存在する

mediaはラテン語のmedium

つまりミディアム、中間、介在するもの

かつては神と人を媒介して

神の言葉を人々に伝えるシャーマンをも意味した

 

あの時、

 

誰がヒトラーを生み出したのか

誰がヒロヒトを生み出したのか

誰がフセインを生み出したのか

誰がアルカイダを生み出したのか

 

誰がミロシェビッチを生み出したのか

誰がトランプを生み出したのか

誰が習近平を生み出したのか

誰がプーチンを生み出したのか

 

「正義」と「悪」の脚本を書く天才たち

彼らによって生み出されたマイケルジャクソンは楯突いた

"Who's bad !?"

 

時代の寵児と持て囃され28歳で早逝したとされるAVICIIは遺した

彼らが僕らを騙す時のお決まりの台詞それは

"For a better days"

 

そしてマラドーナはまさにフォークランド紛争の最中に行われたワールドカップ英国との準々決勝で手でゴールをねじ込み、それを試合後にこう答えた。

"God hand"

 

そして

まるでいつものことのように今日も

イスラエルの爆撃にさらされているシリアの人々に

ウクライナと同じ注目と同情が集まることはない

そこの情報の門は閉じられている(少なくとも今は)

 

そういう構造の中に僕らはいる

という「認知」が広まって初めて

「人間は戦争をするのが当たり前」という認知から

解放されるんじゃないだろうか

 

刷り込まれ、管理された認知と共同幻想から

本当に心から望む認知と共同幻想へと向かうと

その世界が現れる

 

政治的なRevolution(革命)ではなくて

一人一人のEvolution(進化)が起こると

Mediaに振り回されるのではなくて

Media(中間)の位置に立つ「自分」が増えると

 

解決できない争いのない世界

争いに便乗して火に油を注ぐビジネスのない世界

「正義」と「正義」が争わない世界を

僕らは作れると思う