スポーツ新聞や週刊誌風のタイトルを付けてみた。

 

今日紹介するのは、2000年代初頭に欧州や北米で流行した重篤な「腸炎系の感染症」の菌株たちは、人工甘味料や保存料として使われるトレハロースをエネルギーにして増殖していた、という研究についての2018年の記事。

 

「トレハロースは食品添加物としてはリスクがありますが、医薬品、試薬、日用品など、食品添加物以外でも有用な側面があります。製造業にとても有用な物質であったトレハロースですが、食品添加物としては予測だにしなかった感染症への影響が明るみに出てきました。」

 

コンビニのおにぎりやお弁当、パンなんかには必ずと言って良いほど使われているのが、トレハロース。

しっとりさ(水分)を保って、長持ちさせる(保存)効果があるんだね。化粧液の「しっとり感」を保つのにも使われる。

 

トレハロースという糖質そのものは天然に存在するわけだけど、人工的に大量に作られたそれを食品添加物として日常的に摂取すると、特定の(普段はさして危険ではない)菌株のエネルギー源となって異常増殖をもたらし、致死性の腸炎を引き起こすメカニズムが解明された。

 

一般的には、大規模で重篤な感染症の原因は菌やウイルスと考えられているけど、その菌やウイルスの代謝を促したり新たな遺伝子の発現をもたらす=エネルギー源となりうる人工甘味料、保存料、化学調味料等の存在が普通の常在菌を異常増殖させて感染症に至らせるケースも、研究の結果解っているわけだ。

 

COVID-19にまつわる研究も、こうした測点から分析したら重篤になりやすい人の傾向など新たに解ることも多そうだ。つまり「感染症と食生活の相関関係」についての研究が、もっと進められるべきだと思うよ。めっちゃ基本だと思うんだけど、報道ベースではあまり語られない。医食同源。

 

人工甘味料トレハロースで感染症が急増? 医学博士が真偽を解説

https://www.mag2.com/p/news/347866?fbclid=IwAR1cAQRdATTYGQXGagfdbIazvABzp1d2yfw_Vvzr8sipPBXIaFGY4M29DX0