あれはどこのインディアン居留地だっただろうか。彼らの場所から車で2時間ほどのところにある小さなローカル空港にたどり着いた。搭乗ゲートも2つほどしかない、さびれた空港である。

 

小さなダイナーがあって、安物の油のすえた匂いがあたりに立ち込めている。

 

出発前にどうしても腹が減って、その食堂で唯一のランチメニューらしきチキンの揚げたものに、緩めにスパイスを効かせたカレーライスとシチューの間のようなものを頼んだが、ただでさえ安物の油を換えずに使っているので酸化して酷い味がして、胃もたれがする。もはやアンモニア臭に近い、悪臭を放つ料理を半分以上残して立ち去ったが、サーブしてくれた地元の男と女は愛想が良かった。

 

ゲート近くで到着遅れの飛行機を待っていたが、ロビーの方で地元民が出演するライブコンテスト(のど自慢みたいなやつ)が始まったので、まばらな観客に混じって見ていた。

 

すると、さっきのダイナーの男女が、油で薄汚れたエプロン姿のまま出演し、うまくも下手でもないジプシーキングス風の歌を披露していた。

 

他の出演者も何組か見て場を立ち去ろうとした時に、コンテストを撮影していた地元のローカルテレビ局クルーに突然囲まれた。早口でまくし立てるレポーターのような男が言ってるのは「あなたがこのコンテストの審査員に選ばれました!今日の優勝者を選んでください」という事で、なんと景品は日本行きのエアチケットだという。

 

迷う事なく、先ほどのダイナーのしがない男女を指差すと、痩せた旦那風の男と、大柄で小太りの女は涙を流して抱き合って喜んでいる。何でも初めての海外旅行だという。

 

そりゃ良かったね、と立ち去ろうとすると主催者らしきローカルテレビ局の者に呼び止められた。

 

これまた早口で何かをまくし立てているのをよく聞くと、どうやら何と、そのエアチケットの経費は僕が支払うことになるらしい。

 

冗談じゃない、と断ろうとしたが、男女は神に感謝してお祈りをしている始末だし、どうにも気まずい雰囲気で、何とかしてやろうにも二人を日本へってなると結構な出費だ。やっぱり断ることにした。

 

するとテレビ局の人間が「それでは私たちが8割負担するので、あなたはどうにか2割を負担してくれないか」と持ちかける。

 

安く見積もっても日本円で3−4万にはなる。僕が支払う義務はないし、500ドルもその場で持っていなかったが、そのネイティブアメリカンの夫婦らしき2人をがっかりさせたくもなかったので、手元に残っていたキャッシュの200ドルを投げ捨てるように渡して去ったが、そういう詐欺だった。

 

という夢で目が覚めた。

 

 

 

 

 

 

 

というわけで皆さん、良い油を使いましょう。

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