【イタリア新政権発足】
昨年末に対談させてもらったリカルド・フラカーロ議員も閣僚入りしたようだ。
「直接民主制担当大臣」と言った感じのポジション。
直訳すると「議会と直接民主制度の調整役」かな。
このポジションがあるところに、
「直接民主制への移行」つまり「政党政治(間接民主制)→直接民主制」への本気度が伺える。

Rapporti con il Parlamento e democrazia diretta
Riccardo Fraccaro
 

(前列右から3人目にリカルドの姿がある)

 

閣僚名簿

http://www.governo.it/articolo/i-ministri-del-governo-conte/9471


日本もそろそろ、
政党政治と政党利権と政治家のポジション争いに引っかき回される
「間接民主制」を卒業するアイデアが広まってもいい頃だ。
 
イタリアでは、
2000人以上の「一般人」が地方議会、首長、国会の議員に当選したことで、
この変化が起きている。
 
つまりそれ以上の人が、立候補したということだ。
 
賛同や批判、評価を下す「支持者」という安泰のポジションから一歩踏み出して、
批判、評価に身をさらす「実行者」になった数千人の自己革命が、
五つ星運動とダイレクトデモクラシーを支えていると思う。

 

政治家の文句ばっかり言ってる時代は、もう終わる。
自分たちでやる時代が、やってきている。
 
BBCニュース - イタリア、新内閣発足へ コンテ氏がポピュリスト連立政権首相に

http://www.bbc.com/japanese/44326651

 

 

五つ星運動のリベラル寄りとも取れるスタンスと、

連立を組む「北部同盟」の極右とも差別主義とも言われる移民政策への姿勢と

相反する部分をどのように融合させて、和を取っていくのだろう。

 

彼らに共通するのは

「既存の政治を壊して、民の政治をつくること」

「メガバンクやIMFが主導するEUのグローバリズム経済に懐疑的であること」

という部分。

 

実はここにこそ、

右と左に分断されてきた20世紀型政治の先に進むための、

もっとも意義あるトライが内包されているのじゃないだろうか。

 

直接民主制のレールを敷いたら

自らの組織も解体することを宣言しているほど徹底して、

「脱政党政治」を掲げる五つ星運動のトライを、

僕はじっくりと注視していきたいと思っている。

 

イタリアのパンピー革命。

 

日本の政治を変えるためのヒントが、たくさん見える。