種子法廃止や種苗法適用範囲拡大などについて思うところ | 三宅洋平 オフィシャルブログ「三宅日記」
2018年05月13日(日) 07時52分07秒

種子法廃止や種苗法適用範囲拡大などについて思うところ

テーマ:ブログ

(種子法廃止や種苗法適用範囲拡大などについて思うところ)

 

まず、僕は農業従事者資格もない、パーマカルチャー実践の入門者で、育苗のライセンスや売買のシステム、法律にはまだ全然詳しくないし、種子法は廃止からしか知らないし、種苗法の存在などは先月知ったばかりであることを冒頭に断わり入れた上で、以下のように思う。

 

法を作る側(立法)を知ってる人は、法の運用を額面通りには受け取らず、時にそこに裏の意図を見る。山田正彦元農水大臣が、危機感を持って訴えているのはそういう「政治的」な部分なんじゃないかと思う。

 

普通の会社がヨーイドンでモンサントのような巨大アグリ企業や三井化学のようなハイパー科学技術カンパニーと「自由競争」させられたら、どういう淘汰が起きるかはマクロには想像しやすい。

 

以前の種子法が出来の良い法律であったかはまた別の議論。

「民間企業の参入を阻んでいる」として廃止された意図は確かだから、そういう「自由化」の背景に常に多国籍企業、コーポラティズムによる力が働くのもまた、確か。

 

法文や、運用を官僚的に解釈する「正しさ」とはかけ離れたところでこの世界が作られてきた政治のリアリティから、元農水大臣は「危機感をもって」訴えているのだと思う。特に山田さんは、農協、そしてこれまでの農業従事者たちの支持を母体にしてきた政治家だから農家が買う米のタネがモンサントと三井だけになってしまう可能性を指して、固定種や在来種の危機を言っているのだと思う。

 

  

 

では個人の採種にまで制限は及ばないのだろうか?

本質的にはロシアのダーチャのような家庭菜園文化が根付くと、輸入作物や大量生産作物への依存度は低くなるから(ロシアに農産物輸出の経済制裁が効かない理由)、米国議会で数年前にギリギリ否決された家庭菜園禁止法案のようなトライが、今後現れないとは限らない。ロビーイングの世界。

 

むしろ、もう少し水面下の分かりにくい法案、条例の変化の積み重ねかもしれない。種苗法の適用範囲を広げてるのだって、忘れた頃に如何様にも都合よく運用できると思う。

 

もはや聞き飽きたかもしれないが「国<多国籍企業」というコーポラティズムの視点で見ると、色んな領域で楽観は出来ないと思はれる。

 

とりもなおさず、僕は食生活を購買に頼らない自給農業、家庭菜園や仲間との農的サークル活動、ワークショップの普及によって、50%〜80%の家庭に菜園や共同農園のある社会をデザインする、という一般的には飛躍してるかもしれない提案を勧めている。そのニーズに沿って、減少の一途をたどる地方の山間部人口の増加を、開発的公共事業のみならず農的(林業含む)アプローチからも実現できると思っている。この国には埼玉県一個分の耕作放棄地と九州一個分の未活用山林がある。学校に農教育の導入とか、市民皆農な地域社会が出来たら良いなと思っている。

 

そのために、今回の「種子法廃止」や「種苗法の適用対象拡大」のニュースを受け止めて、自分なりに考え、まずは種を蒔き採種する個人が増えたら話が早いなと思って、三宅商店でも野口のタネを取り扱いはじめたりしている。蒔いて採って食べないと絶対にわからない簡単さとむずかしさ、祝いと感謝がある。農的政策の議論のベースに、その経験があって欲しいから。

 

 

しかし思うに、100〜1000粒のタネが末端価格¥300-の業界って、すごい大変だな、と思ったり(小売目線では100袋のタネを売って利益は1万円程度)、

 

はたまた地域が自分たちで種子保存と交換(SEEDBANK)するシステムを作ったら、かなりの作物は種子すら買わずに済むかもしれないと思ったり、交配や遺伝による劣化を防ぐ知識などは専門的にサポートしたりシェアする機関が必要と思ったり、

 

そもそも巨費を投じて開発された品種があって植物の品種に特許があるっていう事実に不自然と必然の両方を感じたり、野口のタネのノグチさんは種子法廃止上等そもそも野口のような民間企業は種子法に守られていないよ、って聞いてそこはそうだなと思ったり、沖縄で外来パパイヤのF1種(1代限りで終わる)みたいのが勝手に交配して広まって問題になっていたのを思い出して、種子法とは異なるアプローチで種を守る法律は必要だなと思ったりしている。

 

まーとにかく、
食べること、生きることに直接つながる、
この種子(或いは法や条例)との付き合い方が
社会のボトムに文化として
広まる。

 

今回のことで、色んな人が意見していることで、その収穫は、確かにある。
そしてそれは、結構デカいと思う。

 

小さな畑でも、植物との付き合いを実践する人が増えることも、とても大事だと思う。理論ベースだけでは決して語りきれないトピックだから。

 

法文の解釈は、わかる人がわかりやすく説明することも大事だけど、わかりやすい法文のあり方を求める議論もあって良いと思う。

 

 

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