こちら、民の声新聞主宰、鈴木博喜氏のレポートです。

【8000Bq/kg以下は公共工事へ】「汚染土壌は貴重な資源」~環境省方針に1万超す反対署名

 「覆土や管理をすることで追加被曝線量を年10μSvに抑える。安全に再利用出来ると考えている」
 環境省の山田浩司参事官補佐(水・大気環境局中間貯蔵施設担当参事官室)の言葉は丁寧ではあるが、内容はめちゃくちゃだ。極め付けは、この発言だった。
 「土壌は本来、貴重な資源。工事で使って欲しいのです」
 汚染を取り除くという名目で行われている除染で生じた汚染土を「貴重な資源」と呼んでしまう感覚に、参加者からは驚きの声があがった。

「民の声新聞」
http://ameblo.jp/rain37/entry-12156232735.html


→再利用の例として「羽田空港D滑走路事業では、房総から約2600万立方メートルの山砂を切り出し、土木資材として活用しています」と記されている。

そもそも、この羽田空港のD滑走路が非常に罪な作り方してるものなんですね。千葉・房総の山を2600万立方メートルも切り出して、大田区まで運んで埋めたわけだ。
いつも使わせてもらってます羽田空港、とても感謝しています。僕もこうした環境破壊型文明のれっきとした一員です。せめて、もう少し自然をリスペクトした社会づくりに貢献したいと思います。

「羽田のときにも同じ量の土を運んでるし、だいたい公共工事の規模とはそういうものなのだ」という訳のわからない主旨なのですが、

いやいや待てよ、そもそも羽田は汚染土の話じゃないでしょう。


8000ベクレルの汚染土をわざわざ資材として全国にバラまく政策には、どう言葉を取り繕っても「被ばく実態の希釈化」というおぞましい意図が見え隠れしてしまうのです。勘ぐり過ぎですか?勘ぐらなきゃアホですよ、この状況。

この汚染土を、道路やらダムやらの公共設備に使うというのです。必ず、土壌に染み出して水脈なども汚染します。こうした実態は静岡・島田市の汚染ガレキ受け入れの際にも、市民グループが実証していました。全国に実例がたくさんあるはずです。完璧に封じ込めることの難しさは、産廃業者の皆さんが一番よくご存知だと思います。

さらにこれら資材を扱う際の作業者の防護は、どの程度やるんでしょうか。

建設業界のほうからこそ声があがってこないと。

でも、ぬるっと、しれっと、やっていく所存なんでしょうね。

そもそも建設の現場の労働者と、「自然を大切にしよう」と訴えてデモをする人たちとの間では健康観念に大きな開きがあります。僕もバンドマンの常でスタジオやライブ日程を優先できる稼ぎとして、学生時分から荷揚げなどやってたり、短期現場を転々とする派遣労働者をやっていたので、ヘルメットに安全靴、薄っぺらいマスク一丁で様々な「粉塵」の舞うカシマの大型現場でタイガーボードを延々と運んだり、高所現場で鉄骨の受けをやったりしていた経験があります。同僚のベテランなどは、暑さと蒸れを嫌って(真夏のマンション現場にクーラーは存在しない)マスクなどしないで平気でいたりします。それで休憩にはハイライト吸います。それでも人間はたくましく、むしろたくましく、生きます。そんな彼らが、国が大丈夫だという「被ばく」をどこまで意識できるでしょうか。

福島原発事故後、「低線量被ばく」と「内部被ばく」について国が正しい情報をまったく教えてくれない、という異常事態の中で、社会的にその知識と認識は著しく不足しています。あるいは、ねじ曲がってしまっています。

しかし、確実にその因果は顕われてきています。

死亡率の増加は震災以降著しく上昇。
少子高齢化を通り越して「多死社会」という謎の言葉をNHKが特集。
火葬場は何日も待ちが出るほど長蛇の列。経済の悪化を象徴して、低額葬儀ビジネスが大盛況。

中高齢者のみならず、若い世代のガン死も、個人的にも周りで増えています。
あるいは体調不良の実感は、あちらこちらから聞こえてきます。
自分自身も常に、その不安と向き合っています。

あらためて、被ばくがもたらし得る被害について、
そして現代医療の常識にのみとらわれない多種多様な対策について、
知見を深め、実践を進める必要があると感じています。
医療に関してもやはり、情報は利権ベースでコントロールされています。

また、食べ物と土壌を測定する体制を即座に作っていかなければなりません。
(8000ベクレルが拡散する前に)
これは官だの民だの言って国も大企業もやらないなら、
個人の小額ファンドを積んでやるべきだと思う人たちがやってしまわなければならないでしょう。

そして「8000ベクレル汚染土の拡散」ということに対する社会の反応の鈍さに、
一番の危機を感じている昨今です。


・川内原発の稼働停止
・8000ベクレル拡散の中止
・原子力政策の「健全なる廃炉ビジネス」に向けた転換
・核廃棄物の最終処理に関するオープンな熟議
・利権より環境を優先する新エネルギー政策
・「低線量被ばく」と「内部被ばく」への対策

ここらへんを、ハッキリと実行していかないと本当にヤバい未来になっちまう。


こちらの署名、引き続き第二次集約を実行中です。chane.orgのシステムを使って署名するのが、実行委員のほうでも管理が楽だと推測します。FBなどへの拡散もしやすい機能になっているしね。
↓(所用時間5分だば)
https://www.change.org/p/環境大臣-丸川珠代-様-緊急署名-放射性廃棄物を含んだ除染土を公共事業で利用する方針の撤回を



5/2【8000ベクレル再利用】FoeJapan「環境省への事前質問と交渉ポイント」(本日政府交渉中)
http://ameblo.jp/miyake-yohei/entry-12156167151.html


4/28 8000ベクレルの再生利用という話がどのようにして出てきたかという経緯がよく分かるレポート
http://ameblo.jp/miyake-yohei/entry-12154145238.html

4/27【高尾レポート】これから放射性廃棄物の処理が日本各地で行われてしまう…と、いう話の『まとめ編』
http://ameblo.jp/miyake-yohei/entry-12153710550.html

4/26【緊急署名】政府に「8000ベクレル/kg以下の汚染土を全国の公共事業で利用」の撤回を要求
http://ameblo.jp/miyake-yohei/entry-12154122169.html