沖縄・本部町の自宅のすぐ近くにある、
もか工房で作られた琉球松のうるし塗りしゃもじを、
三宅商店では2700円で売っている。

柄の部分が長くて手にしっくりと馴染み、
固い松の木が柔らかい曲線で仕上げられた逸品だ。
台所に吊るし、炊いたご飯をこれでよそい、
ちょっと鍋やフライパンを混ぜるときにも重宝する。

生活に則した大切な時間を共にする道具。

いやいや三宅さん、この時代に庶民はしゃもじに2700円も払えません。
ときにそういうお声もいただく。

だけど、冷静に考えてみる。

ご飯をよそう回数は
1日1回~3回、
1年で365~1000回以上、
大切に使って10年で3650回~10000回以上。

この素敵なしゃもじと、食と調理を共にする時間の価格は、
¥1/ 回 を余裕で下回る。

そもそも、すぐれた木の道具は、
そこに在るだけで家の空気をつくってくれる。

これを、
100円のプラスチックのしゃもじで済ませてしまう人生と比較すると、
どっちがお得なんだろうか。

ほんとうの豊かさとは、なんだろうか。

そう考え始めると、
各地のマルシェ、工房、道の駅、刃物屋など訪れたときに、
よく吟味して大切に探して、
もちろん値段も石油製品や安価な工場生産品よりは高いので、
毎回悩んで、1本1本、
何年もかけてじっくりと台所の調度品をそろえていくようになる。

お金の使い途を考えるようになる。
お金の流れるその先を、大切に見るようになる。

三宅商店はセレクトショップだ。
それは店主やスタッフたちのライフスタイルから得られるセレクト、
という通俗の意味合いでもあるが、
どちらかというお客さんにライフスタイルを選んでもらう、
という意味合いのほうが大きい。

みなさんが日本円と引き換えに買いに来てくれるのはこだわりの品であり、気づきである。
みなさんがセレクトしているのは、ライフスタイルであり、地球の未来であり、そして今の大切な時間である。

そういう思いの連鎖が、
地球の、あるべき、自然で平等な経済を作っていくと確信している。


フェアトレード(FAIR TRADE)
スペンドシフト(SPEND SHIFT)
環境保全型農業
有機・自然食品
地産地消
舶来品
ハンドメイド
乙なもの

消費動向で世界を変える。
とは謳っているが、本当は消費動向で世界を作る、にしたい。
他人や世界を、変えようとするよりは、
自分自身の内側からつくっていきたい。

でも、ここ数年~10数年は大きな変化が必要な時なので、
自分たちの行動や営みがものごとを変える力を持っているんだという事を、
多くの人に知ってもらいたい。

だからここ数年~10数年は、あえて
「消費動向で世界を変える」SELECT SHOP 三宅商店 でいきたい。

http://miyakeshoten.shop-pro.jp