【自然治癒が大切な理由】

 24節気の大寒にあたる時期。風邪をひく人も多いと思います。

 風邪は体内に溜まった毒素を排出するハウスクリーニング。薬を吞んで抑えこんでしまう事は、掃除を途中で停めてしまうこと。だから、治るまでしっかりと苦しんで、出すもの全部自然に出して、数日寝込むのが本来の目的に叶っています。途中で停めたものは、さらに時間を置いてより悪い症状として出て来てしまう事にもなりかねません。
 じっくりと症状と向き合って「休む」ことで、「治そう」という力を身体がフルに発動させ、いろんな緊急スイッチが稼働するので、病み上がりにとても元気になります。
 玄米クリーム、梅エキス、梅醤番茶、足湯腰湯、ドクダミ茶、ビワの葉温灸、懐石、などで身体を温めて排出を促進。

 「病気のときはなるべく食べない」ほうが排出は促進されます。食欲があれば食べればいいと思うのですが、消化吸収はエネルギーを膨大に使うので、治癒の働きが一時停止してしまったりしますので、分量に注意してとにかく良く噛む事が大切になります(100回噛む意識。)。ですから「病気なんだから、食べて元気出して!」は逆効果の事もあります。特に食べたくなければ、当然、食べない方がいいわけです。(*数日間の短期的な話です。ずっと食べなきゃ、チベットの高僧やハイパーなヨガ行者でもない限り、衰弱して死んじゃうと思います。)
 1日くらいのプチ断食には最適の時と捉えると、ポジティブ。

 またよく「ビタミンをとろう」とオレンジジュースやポカリなど飲む人は多いですが、柑橘類など果物の多くは「陰性」、白糖は「極陰性」の食物なので身体を冷やします。「白湯」や「番茶」など中性に近いものを摂取するように心がけたほうが良いようです。「酸っぱさ」が欲しいときは「梅エキス」「梅醤番茶」などがオススメです。「身体を温める」というのは「温度が高いものを摂る」というよりは「陰性に偏った肉体を、陽性入れて中性に戻す」ことだという認識があるといいのではないでしょうか。
(飲む点滴、とも言われるポカリスエットなど、高熱で無性に飲みたいときは、僕は飲みます)

【無理は禁物】

 肺炎症状や、どうにもとまらない高熱など、症状によっては「自然療法」にしがみつかず、セーフティゾーンの内に病院へ行く判断も大切。(『自然療法』東城百合子先生もそこを念押ししている)古い知恵、新しい知恵、の取り合わせを上手くする事は、身体の陰陽バランスを整える考えと同義であるようにも思います。
 僕もインフルエンザになったら、場合によってはタミフル飲みます。昨年の今頃にライブ出演取りやめになるほどの大風邪ひいた時は、ただただ寝込んで治しました。

 とはいえ、自然療法やマクロビオティック熟練のお母さんなどになると、自分と子どもたちのインフルエンザを足湯と睡眠とレンコン湯や大根湯、だけで2日で乗り越えてしまったりも出来るようになります。ハッキリいって、石油由来のケミカル薬剤より大根のおろし汁(なるべく自然栽培)のほうが有効性を感じられる「薬」だと、僕の身体では感じられます。
 とまれ、「無理は禁物」を肝に銘じて、少しづつ実践してみると良いと思います。

 「病気」と「治癒」の捉えが、大きく変わる事は確かでしょう。

 また、そうした治癒の時間が人々に許されるような企業風土や社会構築も大切ですね。