(仮)ALBATRUS 1stアルバム"ALBATRUS"全曲解説:

by 三宅洋平((仮)ALBATRUS)

#1 All Blues

2011年08月14日録音。マイルス・デイビスの曲。
初期(仮)ALBATRUSのベーシスト白石才三(眞樹の前任者)の提案により頻繁にセッションするようになったナンバーで、ライブの定番フレーズとして定着した。 90%一発録りの素材で出来た今アルバム。沖縄・嘉手納の「スタジオワン」と、(仮)ALBATRUS。空間とバンド、エンジニアの交流と合体の模索が始まり、音の方向性が見えたファーストセッション。東京からやってきた録音エンジニア奥田(とバンドの相性は、この1曲目から炸裂していた。録音ブースの窓の向こうの海まで、音に映り込んでいるようだ。 「海と空と君と僕と、みんなブルー。 哀しみも、喜びも、すべてはブルーズ。みんな蒼(あお)の中に。 日向も日陰も、みんなブルー。ALL BLUES。」



#2 Welcome To The Albatrus

2011年08月14日録音。前任ベーシスト白石才三が持ち込んだフレーズから生まれた曲。唄はコーラス部をPeace-Kが書き、中盤の平唄を三宅洋平が作詞。「革命はテレビには映らない」とギルスコットヘロンを意識した唄を録音したら、奇しくも間もなく、レーベルメイトのHUNGER(GAGLE)と、米国の が同タイトルのトリビュートラップを共作して発表。時代はシンクロしてる。日本人として、2011年に作品を録る事が出来たというのは、とても大きな意味がある。紛れも無いターニングポイント。 ようこそ、音の船アルバトラス号へ。 メンバーの心がひとつになる曲。 バンドで造られた最初の曲である。


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#3 祝島帰り

2011年08月15日録音。2010年夏、三宅が上関(山口)の原子力発電所建設工事の現場で、強制的な工事の実態を目の当たりにし、30年近い阻止活動を続けて来た祝島(いわいしま)を訪れた帰りのフェリーで書き始めた曲。 曲中に終始、参加しているカエルのコーラス: 沖縄北部の自然豊かな町に在住のPeace-K宅の軒先のビオトープで「一発録り」に成功。現にスピーカーを屋外に持ち出し、曲のテイクに合わせてカエルたちが唄ったものである。

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#4 コーヒー・ルンバ

2011年08月15日録音。様々なアーティストによるカヴァーで有名な、ベネズエラのウーゴ・ブランコによる世界的ヒット曲(作曲はウーゴの叔父のホセ・マンソ・ペローニ)「Moliendo Café」がオリジナル。 録音したのは、西田佐知子が1961年に唄った、中沢清二の作詞によるバージョン。メンバーで集って練習の夜にYou-Tubeで、井上陽水とタモリの掛け合いを観ていて、冗談ながらに演奏し始めた曲が、いつの間にかライブで熱く演奏する定番曲に成っていた。 人を踊らせるチカラを持った、魔法の曲。


#5 ミエナイチカラ

2011年08月15日録音。08月に行われた「第一回沖縄レコーヂング」二日間の行程の最後の数時間。完全な無重力状態に突入していたバンドとスタジオの生み出した、奇跡のセッション。 此処で一度、関東組のメンバーたちは各々のスケジュールへと戻っていった。11月の再会を誓って。


#6 1/470 Party People

2011年11月16日録音。11月、再び集結して録った「第二回沖縄レコーヂング」。 長大な詩読と、レゲエ・セッションのフリーな絡み。 優しいフラワーダンスの渦巻くレゲエチューンとして成長して欲しい、などと思っている。


#7 Feel So Good

2011年11月17日録音。野外フェスで、気持ちよくジャムるために造られた4ツ打ち曲。JAM曲として、多くのライブで奏でられるキラーチューンとなっていくこと必須。「誰かを惜しみなく愛せるとき、その人は仕合わせだ。」

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#8 ジプシーソング

2011年11月18日録音。東日本大震災と、原発事故から生まれた、「それ以降」の社会。そこで、多くの現実と向き合わされてる僕らは、これまでにないほど哲学し、多くの価値観に気づかされてきた。 それはバンド内とて同じことで、そうしたメンバーたちの感情の最大公約数を曲に求めた中で、どの距離に居る人にとってもポジティブで強い響きを持つ唄を書きたかった。 珍しく5テイク目までかかったと記憶するが、何かが舞い降りて「息が合った」OKテイクをミキシングルームで確認する時、「ただ音楽を鳴らす」のとは訳の違った2011年の永くて短い録音の完成を知る。そっと、涙する者も居た。 製作期間を含めても「のべ2週間」ほどの限られた「集合時間」、の中で作り上げられた渾身の1stアルバム。 その最後を飾るに相応しいソウルフルなテイクが録れた。 元晴のソプラノサックスが効いている。



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