(前編はこちら)


【HONG-KONG CHINA DISCO MOOD】

三日とも、僕らのライブの後はだいたい、K-MELOと在住日本人DJのJUMBO a.k.a. KIYOが、極上GROOVYなMOOOOODISCO状態を作り上げてくれた。

ライブを終えた後の一番気持ちの良い時間帯に、DJ MKYとして各地で回させてもらい、相変わらずの変態ワールドに人々をテイクオフ。

ディスコチューンに混ぜた三橋美智也の「花笠音頭」でFIREが起きたBASEMENTは、虎のお店で、まるで渋谷・桜坂のROOMに、異様に高層な雑居ビルに囲まれた中庭のバルコニースペースが加わったような最高の「都会の隙間のオアシス」。日本人と、ネパール人、そして白人や黒人、インド人、香港人。
中国・深圳のTrue COLORは、300人は入れそうなフロアのクラブ。@25階。欧州人、中国人、日本人。
RAKUENは香港セントラルの普段は沖縄レストランバー。日本人、香港人、カナダ人、スペイン人、等々。

それぞれ、DJのほうも愉しく、自由に回させてもらいました。

香港生まれの日本人、KENTと、香港人のKITの二人が3箇所ともサウンドを組んでくれて、最高のブラザーシップで対応してくれた!ベースとドラムのリズム隊でもある若い二人と、次回はお前らのRIDDIM でセッションしようぜと、焚き付ける。

唔該!(m goi:ありがとう!)


【虎の中で文革】

音楽興行にはズブの素人の虎が、熱い気持ちと縁故をフル回転させて実現してくれた今回のミニツアーで、僕らが得たものは余りに豊穣な経験という実りだ。恐らく、世界の何処でやっても何かを伝えることができるだろう。時代だ。時代がきているのだ。あらゆる概念において、垣根のなくなっていく時代が訪れているのだ。今まさに僕らによって。

当の虎は、もうツアー終了後の数日眠れなくなるほど興奮してしまって「おれの中で文革が起きた!!
」「香港で頑張ってきた日本人にとって、君たちみたいな日本のアーティストが居ることを知るのはスゲー勇気なんだよ!!」とテンションが高い。
次回ツアーを11月にやろうとか、もう既にスポンサーがついたとか、上海からも呼ばれてるとか、アジア進出だ、と鼻息が荒い。

願ったり叶ったりだ。

これからも、面白いことが目白押しだろう。

(仮)ALBATRUSや、日本の魅力的な音楽仲間たちを香港からアジアのストリートのシーンに紹介していけるように、面白いことをどんどん考えたくなった。

出逢ったメディア人、ビジネスマン、音楽家、旅人、ローカル。みんなパワーが開いていて、こっちも滞在中にどんどんテンションが開いていく。対人コミュニケーションがダイレクトな地域だ。云うなれば、鬱になる暇もないってやつだ。

旅人という立場も相まって、こっちの意識がどんどん開くよ。

一体いつまでこんなにも気楽に、ちょっとひと財産はたけば誰でも飛行機に乗れる時代が続くだろう?

今のうちに、旅をしておいたほうがいいのかもしれない。



【空気と水】

香港も中国の深圳も、バブル的な活気に満ちていた。
恐らく、日本のどのマスメディアも、これらの雰囲気を適格に伝えられているものは無い。

いや、行かないと分からないよ。
シルクロード、マルコポーロ。
中国って、行ってみないと分からない国なんだ。

兎に角、人の活気、意識の「開き」っぷりが良い。
日本や韓国というのは磁場的にも少し、「陰」の気のエリアなのかもしれない。
とにかく、香港周辺のアジアの人々のかっぴらいたマインドと、それが生み出す活気から貰うものは多い。

街の活気の一方で、経済に踊らされた社会の陥る典型的な「自然の軽視」が起きていて、大気汚染や水質汚染がハンパ無い。特に深圳、本当に、ハンパ無い。パルプ工場の周りの匂いみたいのが、大都市の至る所に蔓延していて、それが常態なのである。

そのスモッグの霧に覆われた街中で、ブルガリやロレックスのネオンがギラギラと瞬いている様は、往年の日本のバブルと高度経済成長が同時にやってきてしまった中国の狂騒を分かりやすく見せてくれた。

そして、東京の節度を素晴らしいと思ったし、東京のみならず日本中に今、拡散しつつある「オーガニック」で「RENATURE」なセンスのカルチャーは、アジアをリードしていくことの出来る次元にあると思った。行くところに行けば、そうしたアイテムや食事を提供するお店は何処にでもあるのだろうが、東京や全国の地方都市で起きているほど、そうしたお店が点在する状況にはない。むろん、そうした類いのFREE PAPERや、ある種のデッドカルチャーのようなBANDシーンやARTシーン。つまり、nbsa+×÷であったり、小中規模の野外フェスカルチャーのような文化の周辺に居るTRIBE(部族)たちの勢いが、今、日本はアジア全域の中で圧倒的に高まって来ている気がしたのだ。


虎たちとこれから、香港へ僕ら周りの日本のCDやFREEPAPERやカルチャーを持ち込む算段を立てていく。

僕らが今、四苦八苦しながら実践しようとしている、大地と共に生きるビジョン。

経済成長のもたらす弊害を通って来た日本の者として、既に失いし者として、中国や香港に、それらを取り戻す過程に入った僕らの益を、伝えることは出来る。

例えば、戦争ビジネスに浴して世界を蹂躙するUSA政府とその財界がある一方で、それらの反動として生まれたヒッピーカルチャーやロックカルチャーが、僕らの世代に海を越えて伝えたことは大きいように。ビジネス戦争に浴して世界を踏み荒らして来た日本の企業社会とその政府がある一方で、僕ら日本のネオ野生児たちが伝えられることも在るのじゃないか、と思うのである。

他方、僕らが学ぶ事も等しくあり、それが愉しくて、やめられない。

次は二月末からのマレーシアKLP、そしてネパールでのGIG。

アジアは広いなー。
そして素敵な人が、沢山沢山居るよ!


*明後日26日は、西麻布の「新世界」でPeace-K、HANG-CHANGとの、「香港チャイナ」セットでライブするよ。良かったら「西麻布 新世界」で検索して、おいでませ!