この季節はこの花がきれいですよね。
ナレーションに生かしたいと思って手にした本に「坂村真民」の本があります。
そこに「まるくまるくなろうとするあじさいの花」という一文があって
とても感動しました。
小さな花が集まってまるくまるくなろうとしているって、
この錦水館であり、婚礼の仕事であり、自分の家族にも当てはまるなぁと。
今、錦水館ではいろんなところにアジサイが生けられています。
まずは フロント~!可憐なお嬢様って感じ。
お手洗い~!かわいい少女って感じ。
そして、裏ではまだ出番を待っている個性的な美女たちが。
そして今日私がお花屋さんにもってきてもらった乙女たちは・・・
あれ?あじさいの中になにかいるよ?
これは先日挙式をなさった新郎新婦様に頂いたハネムーンのお土産、
かわいい「モアイ像」。(イースター島にいったのだそうです。せっかくなので出演させてみました。)
花嫁がヘアードに使うこともとよくありますよ。
ほら、ここにも!
私からもこの花はおすすめ!丈夫だし、暑い日も元気な花なんです。
白無垢で洋髪の方はこの花でグッと華やかになりますよ。
赤やピンクの花に合わせてもいいし、
同じアジサイの紫やブルーと並べても素敵なんです。
テーブル装花としても人気の高い花。
大輪なので豪華になるし、持ち帰ってもしばらくは咲き続けます。
あじさいは色が変わっていくから心移りするっていって避けられてきた花ですが、
花には何の罪もない!美しくけなげに咲いているのにアジサイさんに申し訳ない!と思う私なのです。花言葉には「辛抱強い愛」「元気な女性」「家族団らん」という意味もあります。
長崎ではあじさいのことを「おたくさ」って呼んだりするんですよ。
昔、シーボルトがこの国に来たとき「お滝さん」という女性に出会い心を奪われてしまいました。
そして可憐で美しい花に「お滝さん」の名前を付けたのです。
学名が「ハイドランゲア オタクサ」
「お滝さん」って発音ができなかったんですね。でもカタコトの日本語でどんな会話をしていたのでしょう?きっとシーボルトの一生懸命な姿にお滝さんもうれしくなったんでしょうね。
まるくまるくなっていくアジサイの花は外側から咲いていくんだなぁ。
親が子供を守っていく姿にも重なりますね。
ああ、しかし梅雨早くあけないかな~。
錦水館 水野