私は、鬼は一人ひとりの心の中にいて、その鬼がたまに出てくるけど、その鬼がいないと、一人ひとりの心は成長しないと思う。
その鬼がいるから、みんなは成長する。
倉持よつば
以下、
2019年8月
東京新聞
「「桃太郎」の鬼は悪くない 袖ヶ浦の小6・倉持さんが本出版」引用
童話「桃太郎」に出てくる鬼は悪くない−。
袖ケ浦市立奈良輪小学校六年の倉持よつばさん(12)が、これまでの自由研究をもとに9月下旬、初の著書「桃太郎は盗人なのか? 〜『桃太郎』から考える鬼の正体〜」(新日本出版社、本体価格1500円)を刊行する。
「まさか本になるとは思わなかったので、すごくうれしい」と目を輝かせる。
(山田雄一郎)
奈良輪小では毎年、「図書館を使った調べる学習コンクール」(図書館振興財団主催)に、児童たちが応募するよう支援。
倉持さんは2017年度のコンクールで、妹のひまりさん(8つ)と高速道路の現状を調べ、姉妹で優秀賞・NHK賞を受賞。
副賞として贈られた絵本「空からのぞいた桃太郎」(影山徹、岩崎書店)の帯に「鬼だから殺してもいい?」と書いてあることに驚きを覚えた。
福沢諭吉が「(宝物を奪った)桃太郎は盗人だ」と批判していたことも知り、「鬼ケ島の鬼は悪者なのか」と疑問を持ち、調べてみた。
まず、2018年5月、地元の市立中央図書館で18冊の桃太郎本を読み比べた。
桃太郎を盗人としていたのは2冊だった。
これだけで結論を出すのはどうかと思い、別の小学校で教師を務める母親の優子さん(41)に相談。
優子さんの友人の紹介で、桃太郎の蔵書が多い岐阜県図書館(岐阜市)を夏休みに訪問し、74冊を読み比べたが、ここでも「桃太郎盗人説」は少数派だった。
その後も読み比べを続け、計200冊以上を読んで気がついたのは、桃太郎の話が時代によって異なること。
特に、鬼については(1)江戸〜明治初期は、鬼から宝物を奪っている(2)明治末ごろから、鬼がみずから宝を差し出すようになっている(3)昭和になると優しい鬼が出てくる−と時代とともに非力になっていく様子を発見。
鬼に落ち度はなく、「桃太郎盗人説」に共感を覚えた。
同時に得体(えたい)の知れないものを「鬼」とすることで、日本人は昔から心の安定を図ってきたという結論にたどりついた。
これらの調査結果を、図や写真を交え、昨年度のコンクールに応募、小学生の部(高学年)で最高賞の文部科学大臣賞に輝いた。受賞コメントで、倉持さんは「怖いと思っていた鬼への疑問は、全部本の中にあった。本が好きになった」と語った。
出版に当たって、作家の椎名誠さんが「民俗学者を含む、多くの大人たちが思いもよらなかった『人と鬼』の巨大な謎の解明にちかづいた」と推薦している。
-引用以上-
よつばさんは、中学生のときに、2冊目の本を出版しました。
『桃太郎は嫁探しに行ったのか?』
昔から、得体(えたい)の知れないものを「鬼」とすることで、心の安定を図ってきた日本人。
同じ人間なのに、、、。
これまでの私は、ふとした瞬間、自分の中に居る鬼が顔を出して来る度に自己嫌悪に陥っていました。
瞑想をするようになって、自分の全てを嫌でもなんでも、そのままに見つめるよう心がけ続けました。
すると、心の中の鬼が昔よりずっと静かになりました。
最近はほとんど顔を見せませんが、時たま現れます。
そんなときは、鬼が話したいこと、伝えたいことを聞き、心の中で対話します。
内なる鬼と生きる。
自分の中にある全てを認めようと試み続ける。
「鬼だから殺してもいい?」
「あなたはどう思いますか?」
↓↓↓下記の動画でよつばさんがどうやって調べ学習を進めていったか、ご本人からお話を伺うことが出来ます。
中途半端な調べ物がたくさんあるのでよつばさんを見習い、コツコツと調べを進めます。
本日もお読みくださりありがとうございました。
貫井(み)投稿