地球という惑星自体が1つの構成体であり、もっと言えば、地球全体を1つの生命体と捉えることができます。
そして私たち人間も切り離すことのできない“地球の一部“なのです。
ガイアで最も重要なのは管理者はいないということ。
人間のように自己調節しています。
私たちは体内の酸素が不足しても呼吸を早めろと体に指示などしません。
同様に地球も自動で調節しているのです。
私たち人間には知恵があり、地球上で唯一系統的な思考力を持つ生物です。
人間が地球の一部なら地球に思考力があるのと同じです。
ガイアは今、地球上のどの生命よりも人々を頼りにしていると思います。
自然淘汰されていく中で、人類は思考力を持つ存在として生き残ってきました。
私たちは地球上のどんな生物よりガイアにおいて有意義な存在です。
自らを管理し地球を守るのが人類の使命なのです。
ジェームズ・ラブロック博士
1919年7月26日ー2022年7月26日
以下、
2016ワッツ傑作ドキュメンタリー
【気候変動がわかる!】
ガイアのメッセージ
地球・文明・そしてエネルギー
ラブロック博士へのインタビューより引用
ガイア理論が生まれたのは1960年代でした。
地球大気の力にふと思い至ったのです。
南極の氷に覆われた、石炭の分析によると、少なくとも100万年の間地球の大気は安定しています。
大気中に含まれる酸素やメタンの量はほぼ一定です。
これを可能にするのは、生命の働きだけではなく、“自己調節“が必要です。
そうでないと大気の組成が変化します。
地球では何らかの力により大気や海や地表の岩石の組成が調節されています。
地球という惑星自体が1つの構成体であり、もっと言えば、地球全体を1つの生命体と捉えることができます。
そして私たち人間も切り離すことのできない“地球の一部“なのです。
ガイアで最も重要なのは管理者はいないということ。
人間のように自己調節しています。
私たちは体内の酸素が不足しても呼吸を早めろと体に指示などしません。
同様に地球も自動で調節しているのです。
生物は発生すると種を維持するため、周囲の環境にダメージを与えていきます。
それを繰り返すうち残される子孫は限られていきます。
環境に良い影響を与えるもの以外は淘汰されていくのです。
好ましくないものが排除され、たどり着いたのが今の状態です。
“自然淘汰“ですね。
このままではやがて地球を傷つけることになります。
一部の人にはわかるでしょう。
石炭や石油を燃やし続ければ予定より早い段階で深刻な事態になりかねません。
私たちは地球と共にあります。
このままでは本当に危険です。
始まりは大量の化石燃料を燃やし始めた時です。
それまで地球上の生物は、炭素や石炭や石油という形で使うことはありませんでした。
その存在に注目すらしていなかったのです。
石炭や石油を盛んに使い始めたのは、約300年前でした。
地質学ではこの時代を“人新世“と呼びます。
地球に対し人類の影響が拡大しつつある時代です。
人類の営みの結果として地球には異変が生じています。
自己調節が必要です。
つまり何らかの策を講じなければなりません。
二酸化炭素の増加を抑える対策が必要なのです。
原発の事故や被害に関しては数多くの記録が存在しますが、それらによると、原発事故の件数自体はごくわずかです。
福島ではマグニチュード9という壮絶な巨大地震が発生しました。
起こりうる最大レベルの地震です。
続いて1000年に1度という大規模な津波が発生し、原子力発電所は大きなダメージを受けました。
しかし原発での死亡者はゼロでした。
つまり原子力は安全なのです。
英国でも原発による死傷者はゼロです。
一方、石炭や石油産業では、同時期に数万人も亡くなくなっています。
生物の進化においてまず重要なのは光合成生物でした。
太陽光をエネルギー源とし栄養素と酸素を生成したのです。
最初の重要な1歩です。
人類は2番目に重要な種であり、ガイアの存続には欠かせません。
なぜなら人類は初めて太陽をエネルギーとして利用し、情報として保存・加工することを学んだからです。
私たち人間には知恵があり、地球上で唯一系統的な思考力を持つ生物です。
人間が地球の一部なら地球に思考力があるのと同じです。
畑にソーラーパネルを置けば何も栽培できませんし、太陽光も効率よく集まりません。
考えれば分かることです。
その他の設備も同じく食物の栽培を妨げてしまいます。
日本は人口が多くただでさえ食料の自給自足は困難でしょう。
風車やソーラーパネルで土地を覆うなど無茶です。
私の個人的な見解としては、化石燃料を太陽光や風力に置き換えるというのは不条理です。
別に不可能だとは言っていません。
10年後は無理でも40〜50年もすれば技術が進み、太陽光がガソリンに替わるかもしれません。
太陽光で地球全体のエネルギーを賄うことも十分に可能だと思います。
しかしまだ時期尚早です。
今エネルギーを置き換えれば、多くの混乱を招き非常に非効率です。
不適切なエネルギーを使うのは愚かなことです。
ですから私は原子力エネルギーの利用を強く支持します。
原子力エネルギーは安全で理にかなった選択であり、化石燃料から再生可能エネルギーへ移行する際の繋ぎとなります。
技術が未熟なまま、再生可能エネルギーに急いで移行するべきではありません。
ガイアは今、地球上のどの生命よりも人々を頼りにしていると思います。
自然淘汰されていく中で、人類は思考力を持つ存在として生き残ってきました。
私たちは地球上のどんな生物よりガイアにおいて有意義な存在です。
自らを管理し地球を守るのが人類の使命なのです。
失敗は宝であり、失敗なくして進歩はありません。
失敗を正すことで学びが得られます。
過ちを犯したこと自体にとらわれてはいけません。
それを受け止め、訂正すれば良いのです。
引用以上
7月26日、今日はガイア理論を提唱したイギリス人の科学者、ジェームズ・ラブロック博士の誕生日であり命日です。
ラブロック博士は2022年7月26日103歳で亡くなりました。
以下、
ニューズウィーク日本版
『「ガイア理論」のラブロック博士が死去、いま振り返る成り立ちと意義』
より一部引用
https://www.newsweekjapan.jp/akane/2022/08/post-31.php
「広い視野で複合的な問題に取り組むべき」というメッセージ
ラブロック博士は、後年は地球温暖化への警鐘に力を注ぐようになりました。
80歳を過ぎても精力的に活動し、2004年に「原子力だけが地球温暖化を停止させることができる」と断言したことで、「ガイア理論」によって良好な関係だった環境保護活動家たちと袂を分かちました。
『ガイアの復讐』(中央公論新社、2006年)では、「人間による環境の収奪はガイアの調節可能な範囲を既に超えてしまったのではないか。
ただちに対処したとしてもせいぜいよくて悪化の速度を緩めることくらいであり、もはや回復は望めない」と悲観し、
「『ガイアの復讐』により文明が崩壊した後に生き残る術を、子孫に語り伝える用意をすべきだ」と主張しました。
近年は精神論や新興宗教のように扱われる「ガイア理論」ですが、ラブロック博士は英国で最も尊敬されている科学者の1人に数えられています。
英サウサンプトン大のトビー・ティレル教授(地球システム科学)は、
「ガイア理論自体は否定しつつ、同時にラブロック博士の独創性と視野の広さは高く評価している。ガイア理論は、地球を理解するためには総合的な大きな視点が必要であることを示している」
と語っています。
ラブロック博士は20年に受けたAFP通信のインタビューで
「新型コロナウイルスの大流行への対応を迫られる中で、世界は広い視野を失った。より大きな問題である地球温暖化への対策に注力するべきだ」
と述べて、不興をこうむりました。
けれど、1つの災いだけでなく、地球を見回して複合的な問題点に取り組むべきだというメッセージは、私たちも真摯に受け止めるべきでしょう。
引用以上、
気候変動の影響をより身近に感じるようになりました。
雨の降り方、雷の音、暑さ、湿気、これまで経験してきたものとは違って感じられます。
私は原子力に関するラブロック博士の見解を伺って、深く考えさせられました。
私の母方の親戚は福島に住んでいます。
私が小学4年生の時、祖母が福島原発に見学に行き、「とても立派な設備だった」と嬉しそうに話してくれました。
お土産でもらった丸い文鎮を私にくれました。
3.11の数年前から歯車が狂うように色々なことが上手く行かなくなり、うつで仕事が続けられなくなりました。
2011年1月末で仕事を退職し、1ヶ月くらい何も出来ず、この先どうしたらいいのか先行きも見えず人生のどん底にいるような気持ちにになり、ほとんど引きこもって暮らしていました。
なんとか立ち直らなければ!と一念発起してハローワークに出かけた日、手続きを終えて外に出たところで3.11が起きました。
この年、導かれるように原発に関わっている某会社2社の株主総会の仕事をさせていただきました.
怒る株主と無機質な会社の対応にむなしさを覚えました。
何よりもむなしく感じたのは、同じ仕事をした人たちの問題に対する無関心さでした。
私に原発のことを嬉しそうに話してくれた祖母は3.11を機に大好きだったゲートボールをやめて、外出を控えるようになりました。
「庭の土を自分で除染した」と話す祖母は以前よりも元気がありませんでした。
3.11を経て、生活も価値観も大きく変わりました。
私自身、これまでは、原子力発電も反対だし、太陽光・風力発電にも反対という立場でした。
原子力のゴミ問題も気になるし、あちこちに増えるばかりのソーラーパネルにも違和感を感じるし、風力発電のエネルギーにも圧倒されます。
しかしながら電気がなければ生きられない。
暑さが続く中、エアコンなしでは眠ることも出来ませんし、こうやって皆さんに情報をお伝え出来るのも電気があるおかげです。
エネルギー問題
地球環境問題
国や企業にお任せしっぱなしではなく、勉強し、自分の頭でしっかりと考えることが大切だと思います。
激しい感情をぶつけられても動じないよう自らを整えて、さまざまな人の意見にフラットな気持ちで耳を傾ける。
消費や生活を見直すことも大切。
ストレスにならないよう、持続可能な自分に整えながら取り組むことも大切。
出来ることをコツコツと。
「自らを管理し地球を守るのが人類の使命なのです」
とおっしゃるラブロック博士の言葉を胸に置き、宇宙・地球全体に意識を合わせて瞑想し、浮かんできたことを実践します。
小さなことからでも変わっていく希望の未来を信じて。
バタフライエフェクト
お読みくださりありがとうございました。
貫井(み)投稿