2回目の診察から1週間
運命の診察日がきました
ここで心拍が確認できないと
120%流産している宣告を受けます
僕と妻は心のどこかで
覚悟を決めていたように思います
僕はいつも通り妻を車で産婦人科まで送り『じゃー後でね』って
普段と変わらない声をかけました。
この時
妻は確信していたのかもしれません
お腹の中にいる赤ちゃんがすでに
育っていないとことを。。
それは母性の力なのか7人の子を持つ母親としての感なのか
ただ妻は日々家族には心配をかけまいと『大丈夫!赤ちゃんは育っているよ』って笑顔で言っていました
下の子供達もお腹の中の子に
一生懸命話しかけていました
弟がいいな
妹がいいな
そんなやり取りが日常である中
妻は最終診察に向かったのです
結果はやはりダメでした
すでに亡くなっていたようです
診断は変わらず稽留流産
9週でした。この9週というのは
1番流産しやすい週だそうです
亡くなっている我が子が
お腹の中にいるという現実は
あまりにも過酷です
これは男性の僕らが
想像できる領域ではありません。
旦那として
男として
妻に
その苦しみを与えたその責任は
僕にあります
しかし、代わってあげることはできません。
罪なのか
罰なのか
僕に具体的な痛みがあれば
償える思いが芽生えて
楽だったかもしれません
しかし僕の心の痛みは
妻の痛みに比べたら無痛同然です
普通に生活していて
突然赤ちゃんの
心拍が止まることがある
それが稽留流産というものです
最終診察日に
正式にこの診断を受けることになりました。
なんの前触れもなく
普通にお腹の中で
育っていた赤ちゃんの命は
この時完全に
動いていないことを確認しました
原型も少しづつ
無くなってきていると
言われたそうです
原因は染色体異常など
色々なことが考えられるそうですが
今まで順調に育っていた命には
変わりありません
妻は医師から診断を受けてからすぐに
『手術で出すか自然に出すか』の
選択を迫られました
手術は全身麻酔ですが
15分程度で終わり
1日で退院できるものです
しかし子宮内部を掻き出すその様は
精神的にもそうですが
身体的な負担や後遺症などの
不安もつきまといます
また
産婦人科での手術が基本と考えると
周りは妊婦ばかりです
新生児の赤ちゃんが沢山いる中で
流産の手術を行う環境は
妻にとってとても酷なものです。
逆に自然に出すとなると
痛みは陣痛と変わらず
出血はナプキンでは補えない程の
出血が予想されるそうです
(貧血などにもなりやすい)
また子宮内容物は自宅では
トイレで出すしかありません
(お風呂などでもいいみたいですが・・・)
手術するか自然に出すか、、、
どちらにしても
妻は身体的、精神的に
大きく傷つくことになります
それは究極の選択でした
ただ時間はありません
母体に対する
感染症などの心配もある為
流産に伴う子宮内容物を
すぐに排出する
準備に入らなきゃいけないからです
悩んだ末、妻は手術を最終手段と決めて
【自然流産】の選択をしました。
僕はそれを見守る以外
何もしてあげることはできません
パート3(最終話)
https://ameblo.jp/miyaharashou/entry-12803032980.html
パート1はこちら
https://ameblo.jp/miyaharashou/entry-12803029404.html