JR東海道本線の岐阜県内の大垣駅から関ケ原駅の区間(13.8㎞)には本線とは別に鉄道ファンの興味をそそる線区があります。
一つは、大垣から関ケ原間にはJR特急(しらさぎ、ワイドビューひだ、サンライズ瀬戸等)と貨物列車の下り列車のみが通過する単線の「新垂井線」があります。かつて西村京太郎サスペンスで新垂井駅跡を舞台にミステリー列車が消えたトリックにも使われました。
もう一つは、大垣駅を出て直ぐに北に曲がって終点の美濃赤坂駅に至るわずか5キロメートル(乗車時間6分)の支線です。なぜこんな短い路線が存在するのか、終点には何があるのか興味をそそられます。この路線を実際に乗車して終点まで行き、周辺を撮影したYoutube動画が複数アップされています。私は鉄道系のYoutube動画を見るのが好きなので、この動画も視聴しました。
動画によると美濃赤坂駅の旅客駅自体はこじんまりした無人駅なのですが、それに似つかわしくもない大きな貨物駅があって、よく見るとほとんど使われていない廃墟の様な施設です。
位置関係を略図で示しました。
動画では、貨物ヤードから北に伸びている単線の私鉄の貨物線があり、その先の工場から貨車を美濃赤坂駅までけん引して、以後JR貨物さんに引き継ぐということでした。そのときはなるほどと思いました。
今回、私は別に美濃赤坂駅に興味があって現地に行ったわけではありません。
高校の同級生(元理科教師)とウミユリやフズリナの化石の話をしていたら、岐阜県大垣市の金生山化石館という博物館に行ってみるとよいと言われて金生山化石館に行ってみました。化石の話は次回に回すとして、化石館は山の中腹にあり、化石館の外に廻って下を見ると、広大な石灰採石場が広がっていました。石灰岩の中からはフズリナ、サンゴ、ウミユリなどの化石が豊富に産出するので、これが化石館が設置された由来だそうです。反対側をみると動画で見た通りの美濃赤坂駅の貨物ヤードが見えたので、帰り道に行ってみました。
↑ 美濃赤坂駅の駅名表示板
↑ 大垣駅から到着した電車。すぐに折り返し運転します。
↑ 地元の人以外に鉄道マニアらしい男の子が乗車を待っています。
↑ これが廃墟っぽい貨物ヤード
↑ 古そうなディーゼル機関車は私鉄の車両だと思います。
↑ 鉄道系youtuberの動画でも紹介された貨物線。これは生きています。
↑ 動画のとおりだったので、帰ろうと思ってカーナビの地図を見たら、美濃赤坂駅から北西に伸びている線路が表示されたので、えっと思って行ってみるとかなり前に廃線になった貨物線跡でした。これは動画では触れていませんでした。
奥の方に工場の煙が見えます。ここから産出される石灰岩は相当な量だったと思いますので、広大な貨物ヤードが必要だったと思います。