◆世界が騒然・本当にあった マル秘 衝撃ファイル「アメリカ人気女優の死」 | ザ・外食記録 ~今日も閲覧ありがとう~

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いつしか食べ歩きがライフワークになってしまった今日この頃。
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2023年12月に外食記事 4000号を達成しました。
ちょこちょこ地域別索引も更新中。
現在、「いいね」返しが出来ません。

▼写真AC:mnb-kfdさん提供のフリー素材「ニューヨーク ダウンタウンの景色」


エイドリアン・シェリー 40歳。
女優だけでなく、映画監督にも挑戦してさらなる才能を見せていた。
初の監督作品となった『ウエイトレス・おいしい人生のつくりかた』は、いくつもの映画祭でも注目されていた。

2006年11月1日、シェリーはマンハッタンのオフィス(日本でいうマンション)で次回作の構想を練っていた。
午後6時過ぎ、夫・アンドリュー・オストロイさんが帰宅。
いつもなら妻は娘と夕食の準備をしている時間なのに、帰って来ない。
夫はシェリーのオフィスに向かい、大家に開けてもらった。
シェリーはバスルームでカーテンを首に巻き付け、パイプにぶら下がるような形で息絶えていた。

ジェームス捜査官が到着した。
部屋には鍵がかけられていて、部屋が荒らされた様子がなかった。
強盗の痕跡もなく、自殺の線が濃くなって来た。
警察は入念に現場を調べた。
聞き込みを始めたが、不審者の目撃情報も無かった。
アンドリューによると、映画公開を待ち望んでおり、自殺など考えられない。
検視官が報告書を提出。
打撲や防御痕も見当たらず、首を圧迫したことによる窒息だと断定し、自殺だと結論づけられた。
しかし、バスルームには事件を表す痕跡が2つあった。

夫のアンドリューは納得いかず、諦めなかった。
夫は、警察に再度検視することを望んだ。
アンドリューが費用を負担することで許可を取り、ニューヨークで腕利きのダン検視官を雇った。
最先端の科学捜査で徹底的に調べたが、スペシャリストも自殺だと結論付け、犯罪の痕跡は見つからなかった。
ジェームズ捜査官「この件は今度こそ終わったと思っていた」
警察は公式にシェリーの死は自殺だと判定。
シェリーのアパートの前には、死を嘆く大勢のファンが集まった。

ジェームス捜査官のところに、朝の5時からアンドリューが来ていた。
「彼女は母親として幸せでした。映画の公開を心の底から喜んでました。自殺なんかするはずがないんです」必死に訴えた。
「これは殺人事件です。もう一度捜査をしてください」
ジェームズは、彼を信じてみたくなり、証拠品の再検証を始めた。
夫の執念が再捜査の扉を開いた。

イルマ捜査官「聞いたことがありません。みんな戸惑いを隠せませんでした」

シャワーカーテンの結び目が、水兵の結び方になっていた。
これは、船を埠頭に固定するときに使う方法である。
また、バスルームの便座カバーに残されていた靴跡は、誰の靴とも一致しなかった。
スニーカーの靴跡だと判明。
跡が完全なものでなかったため、メーカーの特定は出来なかった。

シェリーは、船舶の免許は持っていなかった。
夫に聞いたところ、船酔いがあるので、海に行くことすらなかった。

妻の親友のヘレンから、シェリーの熱狂的なファンがいたことを尋ねた。
ヘレン「まるでストーカーみたいでした」
自称脚本家の男はシェリーに読んで欲しくて脚本を渡していた。
シェリーが脚本を読んでないと知ると、「読んでないのかよ。いいか必ず後悔させてやる」と怒りだした。

ジェームス捜査官が名前を調べた。
名前はジョン・ウェリントンといい、ヨットクラブのメンバーでもあり、水兵の結び方を知っている可能性が高い。
脚本は支離滅裂なモノで、シェリーを一方的に恨んでいた。
警察はジョンの行方を追い、ジョンのアパートを訪ねた。
事件前の10月に引っ越していて、今はフランスのパリに住んでいる。

映画関係者を事情聴取したが、犯人につながる情報を得ることは出来なかった。
エレベーターに乗ったところ、助監督ハリソンが話しかけてきた。
ヒロイン役のオーディションを受け、脅迫してきたスーザンという女優がいる。
彼女は不運続きで仕事に恵まれなかった。
シェリーが採用しなかったため、恨みを持っていた。
ジェームス捜査官がスーザンの職場を訪ねた。
「あなたはシェリーを脅迫しましたか?」
「覚えてないわ」
有力な容疑者とみなした。
スニーカー専門店の店員がメーカーを特定した。
サイズは25から26センチと特定された。
「可能性は高いが決め手にはならない」
警察はスーザンの調査を開始。
助監督から演技が良かったと言われ、自分が主役になると思い込み、家族に電話して、言いふらしてしまっていた。
後に別の女優が選ばれたことを知り、シェリーに怒りをぶつけていた。
アパートの近隣に聞き込みを続けたが、スーザンが訪ねて来たのを見た人はいなかった。

アパートは、下の階でリフォームの作業をしていた。
偶然、同じ靴跡が見つかり、サイズも一緒だった。
リフォーム業者の作業員ディエゴのスニーカーだった。
19歳のエクアドル人で、殺人を犯すような危険な人物には見えなかった。
署に同行してもらい、取り調べを始めた。
質問に対して同じことを繰り返した。
イルマ捜査官「何かを必死に隠そうとしていると思いました。写真を見たディエゴは明らかに動揺していた」
ディエゴ「あの女が悪いんです」
上の階から、工事の音がうるさいとクレームが入った。
しまいにはシェリーが移民局に電話すると言い出した。
騒音トラブルがきっかけだったことを語った。
2人が言い争うのを聞いた住民はいなかった。
偶発的に起こったという、彼の証言を鵜呑みには出来なかった。
さらなる取り調べにより、ディエゴの減刑を狙った作り話だとわかった。

法廷で明らかにされた真実は、ディエゴはあのアパートの住民は金持ちだと知っていて、シェリーの部屋に侵入していた。
目的はお金だった。
結び方は以前に船の仕事をした際に学んだ。
シェリーに見つかったために、殺害した。
現場から一刻も早く離れたかったから、何も取らずに立ち去った。
行き当たりばったりな犯行だった。

ディエゴに下された判決は第一級過失致死罪で有罪、禁錮25年となった。

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二転・三転、真相にたどり着くまで引っ張ってくれた。
犯人は、外傷を負わせることなく、首だけを絞めたのだろうか?

どうやって、犯人は鍵を閉めて出ることが出来たのだろうか。
「密室犯罪のトリックの基礎」をちゃんと回収して欲しかった。

動画サイト:U-NEXTで『エイドリアン-亡き妻が世界に遺したもの-』配信されているそうです。


「偉大なるミステリー作家 アガサ・クリスティ」の記事はこちら(2022年9月22日)
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
http://ameblo.jp/miyacar/entry-12764897796.html

では、明日。