◆ヒッチコック監督の『レベッカ』 | ザ・外食記録 ~今日も閲覧ありがとう~

ザ・外食記録 ~今日も閲覧ありがとう~

いつしか食べ歩きがライフワークになってしまった今日この頃。
美味しかった店はもちろん、雰囲気の良かった店を紹介していきます。
2023年12月に外食記事 4000号を達成しました。
ちょこちょこ地域別索引も更新中。
現在、「いいね」返しが出来ません。

▼写真AC:ぬりりんさん提供のフリー素材「ドイツ・ミュンヘンのブルーテンブルク城」


あえて、主人公の女性の名前が最後まで出てこなかった。

1人の男性が崖にいて、海に飛び降りる寸前。
「やめて」と散歩していた女性(ジョーン・フォンテイン)。
男性「誤解だ」

モンテカルロのプリンセスホテル
バン・ホッパー夫人がお供を連れていた。
ひげの紳士 ド・ウィンター(ローレンス・オリヴィエ)を見かけた。

翌日、ホッパー夫人は風邪で寝て、お供の女性が一人で朝食。
テーブルの花瓶を倒して割ってしまった。
ウィンター氏が隣のテーブルに誘った。
故郷のマンダレー(御殿のあるところ)の話になると「かつての家だ、だが戻ることはない」不機嫌になった。
ド・ウィンターの妻のレベッカは、船で亡くなっていた。

お供がテニスに出かけるところ、ド・ウィンターはラケットを奪ってドライブに誘った。
2人はデートを重ね、ダンスを踊った。
お供「なぜ誘ってくれたの」
ウィンター「君は過去を忘れさせてくれる。俺のことをマキシムと呼んでくれ」

ホッパー夫人の娘が婚約することになり、夫人が急に旅立つことになった。
マキシムに電話して、別れを告げたかった。
つながらないため部屋に行き「街を出るので、もう会えないかも」
マキシム「ニューヨークはやめてマンダレーへいかないか。結婚を申し込んだんだ」
お供「あなたとは住む世界が違う」
マキシムは、車で待っていた夫人を部屋へ呼び出した。
マキシム「私も婚約した、彼女と」
ホッパー「わたしが寝込んでいる間に、ぬけぬけと。マンダレーの女主人があなたに務まるわけがない。まさか本当に愛してもらってると思ってるの?ド・ウィンター夫人、せいぜい頑張って」

市役所で手続きして、マンダレーの屋敷へ向かった。
「ありのままでいい。家事はダンバース夫人に任せてある」
車を降りるときには、にわか雨
スタッフ総出のお迎え
スタッフのリーダー格のダンバース夫人は、表情を変えない鉄の女。
新妻「仲良くなりたいわ」
ダンバース「ご期待に添えるよう努力します」

ダンバース「西棟の部屋は前の奥様の部屋。芝生の向こうに海が見える」
別の部屋に財産管理をするフランク・クローリーがパイプをくわえていた。

居間には、表紙の「R」の文字のレベッカの手帳がそのまま。
新妻は花瓶を落として割ってしまい、かけらを引き出しに突っ込んだ。

姉夫婦が来た。
ダンバース夫人がレベッカを崇拝していることを聞いた。
食事の際、姉の旦那は新妻の趣味を聞いた「馬に乗るか?」
「いいえ」
「ヒマを持て余すぞ」
「船は?」と聞いて、その場の空気が気まずくなった。
帰る際、姉は「無礼な質問を許して。弟をよろしく」と帰って行った。

2人は犬のジャスパーを連れて散歩。
新妻は、静止も聞かずに進んでいった。
海岸沿いにボート小屋があった。
目のギョロッとした男・ベンがいた。「俺のことは黙っていてくれ」
戻ったら、マキシムは怒った。
「時々感情を抑えられなくなる」
ハンカチにも「R」の文字。

新妻はフランクに、ボート小屋に行ってベンに会ったことを話した。
「害のない男ですな。前の妻は転覆して海に投げ出された。60キロ離れた海岸で2ヶ月たってから見つかった」
新妻「みんな、私とレベッカを比べるの。レベッカの優れているところは」
フランク「美しさ、ウイット、知性。あなたなら彼を過去から救い出せる。私が知る限り、最も美しい美人でした」

マキシムと新妻は新婚旅行のフイルムを見た。
置物が無くなっていたことで騒ぎとなった。
新妻はマキシムに「言えなかった。バカだと思われそうで。常に不安なの、努力しているけど。じろじろと品定めされてる気がして」
マキシム「マンダレーでの暮らしは憧れの的なんだ」
新妻「幸せじゃないなら、はっきり言って、出て行くから」
マキシム「君が幸せならそれでいい。私は幸せを知らない」

マキシムは仕事でロンドンに出かけ、新妻は孤独だった。

西棟に人がいた形跡があったので、見に行った。
ファベルと言う男性が来て窓から挨拶した。
ファベル「私が来たのことは、旦那様には黙っていたほうがいい。私はレベッカのいとこだ」
黙って西棟に入ってみた。
ダンバース夫人が現れた。「言ってくれれば見せたのに」
ダンバース「奥様は誰からも愛されていました。奥様の足音が聞こえます。今もお二人を見てるかも」
新妻は、レベッカの手紙を捨てるように指示した。

新妻はマキシムに仮装舞踏会を開きたいと懇願した。
マキシム「屋敷はナイトクラブ状態になるぞ」
新妻「あなたに恥をかかせない」
マキシム「ダンバース夫人の手を借りるといい」
新妻「1人でできる」
衣装のデザインが決まらなかった。
ダンバース「家族の肖像写真を見てくれば?」
新妻は白いドレスを参考にした。

当日、姉夫婦も仮装で来た。
新妻は誰にも見せたくない、としばらく隠れていた。
肖像写真と同じになった。
ニコニコしながら階段を降りた。
新妻「こんばんは」
マキシム「一体何のマネだ。なんでもいいから着替えてこい」と目を覆った。


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新妻はダンバース夫人に「知っててわざと私をしかけたのね」
ダンバース「奥様の後釜に座ったつもりでしょうが、あなたなんか奥様の足元にも及ばないのよ。奥様が叶わなかった相手は海だけです」
新妻「もうやめて、お願いだから」ベッドに倒れ込んで泣き始めた。
ダンバース夫人「少し落ち着いては? 外の空気を吸えば、気が晴れますよ」
そして「マンダレーから出て行っては? あなたは必要ない。奥様との思い出があれば、旦那様は生きていける。あなたは邪魔なの。生きてる意味がない。下を見て。踏み出すのよ」
飛び降りるように誘った。
その頃、難破船が岩に衝突した。
マキシムらが入江に見に行った。
新妻も入江に来て、マキシムを探したが見つからなかった。
フランクに聞いてみた。「難破船の下から別の船が発見されました」
新妻「まさか」
フランク「レベッカの船です。地元の者にはすぐわかる。辛い記憶が甦るでしょう」
マキシムを探した。
ボート小屋にマキシムがいた。

新妻「私たちやり直せない?愛してほしいなんて言わない。友達でいい。それで十分よ」
マキシム「愛してくれるのか。でももう遅すぎる。幸せは手をすり抜けた。もう終わりだ。この日が来た。ずっと恐れていた日が。レベッカの勝ちだ。彼女の影が私たちの心を遠ざけた。ダイバーが別の船を見つけた。船の中から遺体が見つかった。海岸に打ち上げられ、墓地で眠っている女性はレベッカじゃない。私が海底に沈めたのだ。まだ私を愛してると言えるか」
新妻は絶望しながら聞いていた。
マキシム「ほらな。だから言ったろ」
新妻「手遅れなんて言わないで」
マキシム「もう何をしても無駄だ。君を近くに感じなかった」
新妻「いつも私をレベッカと比べていた。そうでしょ」
マキシム「憎んでたよ。彼女は美人で完璧でユーモアがあった、彼女には愛も優しさもなかった。初めて会った崖を覚えているか?あの壁でレベッカの本性を知った。結婚4日目だ。殺したかった。悪魔と暮らせばおかしくなって当然だ。“誰もが憧れる最高の夫婦を演じて見せてあげる” だって。取引に応じたのが間違いだった。一族の名前を汚したくなかったんだ。離婚して恥をかくくらいなら、取引すると見抜かれていた。見損なったか?この情けない気持ちは君には分かるまい」
新妻「いいえ、よく分かるわ」
マキシム「私は約束を守り、彼女も見事に良妻を演じたが、徐々に脇が甘くなった。何日も家を空けたり、友人を連れ込んだりし始めた。注意したが耳を貸さなかった。いとこのファベルと2人はここで密会していた。私は嘘で固められた人生に耐えられなくなった。“お腹の子はあなたの子になる。屋敷の跡継ぎが欲しいでしょ” 彼女は笑った。“私を殺せば?” 殴った記憶がある。倒れた拍子に頭を船具で打ったんだ」
新妻「あなたは殺していない」
マキシム「そして遺体を船へ。船にいくつも穴を開け、家に戻った」
新妻「何とかなるわ」
マキシム「指輪とブレスレットでレベッカだと分かる」
新妻「知っているのは私とあなただけ」

マキシムは、警察官区長のジュリアン大佐から呼ばれた。
死体を見間違えたことを言った。
ジュリアン大佐「心配ない。間違いは誰にでもある。船も調査してもらってる」
マキシムの審問が行われることになった。

暖炉の前にマキシム
新妻「明日の審問のことが心配だわ。カッとならないでね。私も審問に立ち会うわ。どんな結果になろうとそばにいたいから」
マキシム「私はどうなっても構わない。君だけが気がかりだ。君は少しの間にすっかり大人になった」
2人はキスした。

ベンの審問から始まった「俺は何も知らない。病院送りは嫌だ」
船の整備士のタブ「海水弁のバルブが開いていた。それが元で転覆したのだ。外板に穴も開いていた」
マキシムへの審問「自殺する理由に心当たりは?奥様との関係は良好でしたか?」
新妻がダウンした。
迎えの車に乗った。
新妻「恥ずかしいわ」
マキシム「倒れてくれて助かった」
ファベルが来た。「審問は順調のようだな。話がある。外板の穴のことだ。どこかの誰かがファウルプレーを楽しんでいる。死んだ日付の手紙を預かっている。自殺を決意したとは到底思えない。"私だって高級車が欲しい。働かずに暮らしたい。その金について相談したい”」

マキシムはレストランの個室を借りた。
大佐に「証拠をちらつかせて、金を要求した」
ファベルは大佐に手紙を見せ「マキシムは古い人間だから、名誉のためなら何でもする。ベンが見ているはずだ」
ファベルが調子に乗って話だし、マキシムはパンチした。
大佐「告発があった以上調べる必要がある」

ダンバース夫人も来た。
ファベル「レベッカのことは何でも知っているだろ」
ダンバース「奥様にとっては遊びのつもりでした。自殺なんて考えられません」
ファベル「私は自殺じゃないと証明したいんだ。犯人が誰もか知りたいだろう。マキシムだ」
大佐「結婚前からの主治医は誰だ」
ダンバース「ベイカー先生です」
大佐「確認するまで審問は延期だ」

新妻「やはり私も付いて行くわ」
マキシム「無理をさせたくない」と妻を自宅に帰らせた。

大佐、マキシム、ファベル、フランクはベイカー医師のところへ来た。
大佐「亡くなった10月12日に夫人が診察を受けに来ませんでしたか?」
ベイカー「お役に立ちそうもない。予約がない」
予約リストには、ダンバース夫人の予約があり、レベッカが偽名を使っていたことがわかった。
ファベル「妊娠していたんだろ」
大佐「自殺の可能はあった?」
ベイカー「ありますよ。彼女は妊娠でなく重い病気を抱えていた。本人にも真実を話しました。それが最後になったんでます」
マキシム「病名は?」
ベイカー「がんです。かなり進行していて、手の施しようがなかった。さらにおかしなことも言ったな。余命は数ヶ月と伝えると、“もっと短い”と」

ベイカーの屋敷から出た。
大佐「これでマキシムの疑いは晴れた」
マキシム「感謝の言葉が見つからない」
大佐「早く奥様にお伝えください」

マキシムとフランクは2人きりになった。
マキシム「フランク、黙っていたことがある」
フランク「言わなくていい」
マキシム「彼女は妊娠したとウソついたんだ」
フランク「もう終わったことだ」

マキシムは帰る道中「何だか悪い予感がする」

マンダレーでは、ダンバース夫人が火のついたロウソクを持って近づいた。
新妻は椅子で寝ていた。

マキシムとフランクが着いた時には、マンダレーが大火事になっていた。

新妻は犬・ジャスパーを連れていて、マキシムと再会した。
「ダンバース夫人が火をつけたの。幸せな私たちを見たくないと言ったの」
西棟にダンバース夫人の姿があり、ベッドも火に包まれた。
枕の「R」の刺繍が写されて、ジ・エンド。
(1940年作品)
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さすが、名作。
1941年アカデミー最優秀作品賞・撮影賞(白黒部門)獲得。
印象的なエンディングだった。
一気に観なくては心臓に悪いと思い、最後まで一気に観た。
ダンバース夫人(ジュディス・アンダーソン)の怪演が最後まで印象に残った。
あえて、レベッカの映像が出てこなかった。
あえて、新妻の名前が最後まで出なかった。
主役のジョーン・フォンテインは、父親が東大で教鞭をとっていたため、東京生まれだそうだ。

セルズニック・プロデュース作品


ヒッチコック監督の『白い恐怖』の記事はこちら(2021年12月8日)
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
http://ameblo.jp/miyacar/entry-12714506697.html

では、明日。