NHKスペシャル「医療ビッグデータ 患者を救う大革命」
1.病気を「予知」命を守れ
早く産まれた赤ちゃんは、感染症のリスクが高い。
検査に必要な量の血液を取る事が難しい。
コンピュータ技師・マク・グレゴーさん
感染症が始まる前兆のデータに注目した。
感染症にならなかった赤ちゃんと比較。
血液中の酸素量が低下。
心拍のデータ→心臓の低下、というシグナルを読み取った。
将来襲ってくる病を事前に予知できたことに非常に興奮しているという。
データ分析者は、医療関係者でなく、企業の株価等の分析をするアナリストだった。
臨床現場へビッグデータを導入するセンサーを付けたTシャツを着用することによって、脈拍数も測ることができる。
・感染爆発を「予知」せよ
検索エンジンへの検索ワードから、群馬県のインフルエンザの流行が読み取れた。
データを解析する際に、活用・利用・ヒントにはするが、信用し過ぎてはならない。
2.最先端・ビッグデータ
済生会熊本病院
前立腺がんの手術が終わった患者を1週間で退院させることができた。
一人の患者に対し、300以上の項目をデータ入力する。
年間16万件を超えるビッグデータから、手術→安静期間→リハビリ期間
早く退院できた人の要素を洗い出した。
「食事、点滴、痛みなど」
この病院の転倒・転落事故は年間620件
年間60万回のナースコールが看護師への負担になっている。
データを分析したところ、病院の午後8~10時がピークだということがわかった。
この病院は、夜は4人しかいない。
他の病棟から補充することで対応でき、事故を減らすことができた。
3.町ぐるみでぜんそくの対応
ケンタッキー州の取り組み
ぜんそく、アレルギーの物質を吸い込んで発作が起きる
ぜんそく患者のミリアム・コールさん
ある臨床試験に参加し、ぜんそくで苦しむ回数が半分に減少した。
吸入器を装着した際にセンサーが感知、スマホに信号が送られる。
時間、場所、天候がデータセンターへ送られ、5400件が丹念に解析される。
ミリアムさんの散歩コースの近くに乗馬クラブがあり、馬の毛が原因だと判明。
「ホットスポット」から極力遠ざかることで発作が半減できた。
患者それぞれに合ったやり方、発作から避ける方法が提案できた。
すべてが判明したわけではない。
市では、大気汚染のデータも集めることに。
このようにビッグデータは、医療の効率性を高め、医療にさらなる可能性を与えた。
PM2.5、このはたらきをコントロールするたんぱく質の有効性を突き止めた。
人工知能プログラム「ワトソン」が活躍。
ビッグデータは、現在の医学や生物の常識を根底から覆すことでしょう。
私たちの医療の未来が大きく変わろうとしています。
(2014/11/2 放送)
別の番組で取り上げられたが、前回の(2012年)総選挙。
自民党がツイッター等のつぶやきの分析から、選挙への関心・対策が紹介された。
まだまだ十分に活用されていないが、ビッグデータを分析して成功している人が着実に現れている。
恐らく、テレビの番組つくり、外食チェーン店のメニューつくりには既に生かされているはず。
★写真はフリー素材集「足成」より