NHK-BS ザ・プレミアム
「探訪!築地市場~世界最大のフィッシュ・マーケットの謎~」
300年以上繁栄した日本橋の魚河岸から移転したのは、関東大震災の災害がきっかけ。
昭和10年の開設からまもなく80年。
約23万平方メートル、東京ドーム6個分。
総工費1650万円(当時)、旧丸ビルでさえ、900万で破天荒と言われていたから、国を挙げてのプロジェクトだったといえる。
年間取引額・5000億円。
今や日本のみならず、世界各地から生鮮食品が押し寄せる、食の最前線。
日本の台所を担う。
登場するメインキャスト。
一晩に8000台のトラックが到着し、荷降ろし。
・卸会社(7社のみ、数億匹の魚を世界、日本各地の漁港からかき集めている)
・仲卸(600社以上。セリで落とした魚を売りやすいように、下ろして大きさを調整)
・買出人(飲食店の店主、スーパーマーケットのバイヤー、町の魚屋が厳しく吟味して持ち帰る)
毎日3万人以上の魚のプロたちが訪れる。
街が寝静まっている間に、魚が人から人へと渡っている。
海千山千の仕事人たちのネットワークが、脳細胞のように複雑に絡み合いながら世界最大のフイッシュマーケットでもあるこの市場全体を動かしている。
建物は扇形をしている。
かつては旧汐留駅から列車でも魚が運ばれて来たため、同じ敷地内に長くプラットホームを作る必要があった。
混沌の中から作られた不思議な秩序。
コンピュータも追いつかないという、驚異の取引のスピードのセリ(手ヤリと呼ばれるサイン)。
マグロのセリは最も白熱する。
複雑な人間関係、駆け引き。
深い信頼関係からもたらされた、あうんの呼吸や暗黙の了解。
天候などの自然条件によって収穫量が大きく左右される。
魚は鮮度が低下しやすく長期保存ができない。
2016年以降に豊洲への移転も決まっている。
中央卸売市場のサイトでは、移転整備には約3,926億円かかり、中央卸売市場会計と跡地の売却で賄える。
都民の税金が使われることはないと記載されている。
現在は取り壊されているが、時計台があって築地のランドマークの役割もしていた。
ターレという築地独自の荷車の正式名称は、ターレット式構内運搬自動車と言う。
築地場内に約2200台あり、1台200万円するそうだ。
番組内では「慣れれば」とは言っていたが、かなり乗りづらそうだった。
★記事内の写真は、私が築地で撮影したもの。