解放させてあげたい 〜投影のこと〜 | 線維筋痛症のおひとりさま中年日記

線維筋痛症のおひとりさま中年日記

はじめまして、ペーパームーンと申します。
自分の線維筋痛症や子宮内膜症など持病のこと、実家の父の病気のことなど書いています。

週に一度、いつもお世話になっている訪問看護の看護師さん。


私の話をよく聞いて下さり、時には優しくアドバイスも下さる。

その中で、とても心に響いた言葉がある。


「もう解放してあげて欲しい。
こうして一人暮らしも実現できたのだから」

私がいつも、発達障害の特性のある家族や親戚たちの話をするから。


「こんなに苦労してきたの。
家族や親戚たちのせいで、人生を奪われ、家族の看護や介護、
線維筋痛症や子宮内膜症などの病気を背負わされてきた。でも、私を苦しめた人たちは、健康で私よりも恵まれた人生を送っていて、許せない…」

こんな憎しみとも妬みとも取れる負の感情を手放すことが出来ずに同じところで苦しんでいる。
そして、「こんなに苦労していても、私はすごく頑張ってる。でも自分ではその頑張りを認められないから、誰かに褒めてほしい」
という「人に褒めてもらいたい気持ち」が、おのずと自分の過去の苦労話に向かわせているのかもしれない。。。

父に褒められることは無かったから。
今でも、褒められることは無いから。
褒めて欲しかったから。。。


家を出てなお、完璧主義でキチンとしないと気が済まない性格が、自分を苦しめている。
その原因を、家族や親戚たちのせいにすることで、どこか自分の問題から目を逸らしている部分もあると思う。


長年積み重なった、妬み、苦しみなどの感情を無くすことは容易ではない。

私にとっては、ネガティブな思考は染み付いているものだから、すぐその方向に逃げるのも楽な方法で。

人のせいにしていれば、
新しい考え方、
例えば

「自分の為に幸せになることだけを考える」

という自分に馴染みの無い考え方をしなくても済む。

でも、
いつまでも過去に囚われていたら、前に進めない。

思い出しては苦しむだけ。

どれだけ健全な家庭に育った人たちを羨んでも、私には手に入らないのに。

嫉妬の感情は私を滅ぼす。

嫉妬なんてしたくないのに。


街を歩く、親に安心しきった顔で甘える子供を見ただけでも、苦しくなって目を逸らす。

でも同時に、
「良かった。この子はちゃんと愛されて育てられている。
私のようにはならないで」
とも強く願う。

矛盾した感情に苦しむ。



昔、カウンセラーの先生から

あなたは「投影」している。

と指摘されたことがある。

しかも、否定的な「投影」。


私はよく
髪の長いフェミニンなファッションをしている女性を見ると、「苦手、嫌い」と思う。
けれど、知らない人に対して、そんな感情を持つのも嫉妬している自分も嫌いで、良くないことだから、なるべく見ないようにする。

モヤモヤする。

けれど、それは彼女たちに「投影」しているだけだった。
本当の自分の気持ちを。

「本当は、男性の視線など気にせず、私もフェミニンなファッションを楽しみたい。
男性恐怖症じゃなかったら良かったのに!
自分を守るために、目立たないように、いつもデニムや暗い色の服を着ているのはつまらない。
本当は、あの子みたいにファッションを、人生を楽しみたい!!」

これが、私の本当の気持ち。

自分の出来ないことをしている人を見ると、どうしようもなく嫉妬してしまう。
その汚いと感じる嫉妬の感情を認めたくないから、

「あの人は男に媚を売っているから、苦手、嫌いなタイプ」

と気持ちをすり替えてしまっている。

「投影」
って、自分の無意識からの防衛本能が働いた心の動き方らしい。


だから、
母を見てイラつくのは、

「いつも周りに甘えていて、助けてもらうのが当然みたいな顔をして、イライラする」

下矢印

「本当は私も人に甘えたかったし、助けて欲しいのに、それをいとも簡単にやってのける母が羨ましい」

というのがわたしの本当の気持ち。



姉に対する嫉妬は、

「もっとちゃんと早く起きて、家事も片付けもすればいいのに。よくこんなんで、結婚できたな。健康に気をつけていないのに、持病もないなんて不公平。」

下矢印

「遅くまで寝ていて、料理も手抜きしているのに、旦那さんも子供もいて、羨ましい。私も結婚して、夫に愛されて大切にされたいし、子供も授かりたい。
私だって、健康オタクやめて、食事も手抜きして楽したい。
キチンとするの疲れるからやめたい。
何も気をつけていないように見える姉がスタイル良くて羨ましい。」

これが私の本音。


でも、これらの本音を認めることは、自分の居心地の悪い感情を認めることになり、それでは苦しいので、相手を嫌う、又は見下すような考え方で認知を歪ませているのだと思う。


嫉妬とは、本当に苦しいこと。

でもそれに囚われている時は、相手も苦労しているとか、相手の背景を見ることが出来ないでいるように思う。
精神的な余裕のない時は
より一層…


「この人、苦手」
と感じる時は、
「私は今、投影してるな」
となるべく分析するようにしている。
分析する余裕のない時は、それ以上相手のことを考えないように努力。気持ちをそらす。


相手を羨ましいと思う気持ちを無くすことは出来ないけど、
「投影」のことを知っただけでも、少し楽になった気がする。


甘えたい
助けてもらいたい
楽したい
休みたい
ダラダラするのを自分に許したい

…などの自分の本当の気持ちに素直になって行動することは、まだまだ私には難しいことだけど、少しずつでも、
自分の本当の気持ちを大切にしてあげられるようになっていきたい。

それが出来れば、人生はずっと楽になるような気がするから。


長年のこころのクセや歪みを修正することは、とても時間が掛かるけど、そのクセに気が付けただけでも、一歩前進していると思う。


そしていつか

出来れば近い将来に

過去に囚われずに
自分のやりたいように
生きたいように
自分を解放させてあげたい。


心の持ち方を変えられたら、
もっと生きやすくなる筈。


これらのヒントを下さった、昔お世話になったカウンセラーの先生や、訪問看護の看護師さんにとても感謝している。


少しずつでも、
気持ちも春に近付いてこれたかな桜


自分を好きになってあげたい。



長文読んで下さり、お疲れ様でした。ありがとうございます。

季節の変わり目ですが、
皆さまどうぞご自愛くださいませお茶お願いガーベラ