主婦としてNHKにモノ申したいこと | 社会貢献を仕事にしたい人の夢をカタチにする

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自分のやりたいことを実現するためには、他者の協力が必要です。他者から協力を得るためには、伝える技術が必要。相手に伝わるための、あり方とやり方を追求します。

なんか世の中に対して発信したいな・・・って、フツフツとした想いがある時って、

そのようなチャンスが与えられるものです。

 

私は、これまで2回、NHKの討論番組に出演させていただいたことがあります。

 

どこかで誰かが私の発信をキャッチして、NHKにまでつなげてくださったんです。

 

でも、テレビの世界って、カット、編集によって、情報が歪められるなぁ~って感じます。

 

特に出演直後は、なんかモヤモヤした気持ちが収まらなくて、プロデューサー宛てに、こんなメールを書きました。

 

今、読み返しても、我ながら、そうだ、そうだ!って思うので、貼り付けます。

 

   ↓

○○プロデューサー様
この度、番組出演という貴重な経験をさせていただいたことに心より感謝申し上げます。
このような感謝の気持ちを踏まえた上で、改めて日本が良くなるために、またNHKさんに、...今後もより良い番組を提供していただくために、私の率直な感想をお伝えしたいと思います。

 

【番組として良かったところ】
・スタッフの皆様の、事前の入念なお心遣いや下準備があったお陰で
 出演者としては大変気持ちよく参加することができた。
・全体の雰囲気が和気藹々としていて、本番もリラックスして臨めた。
・番組の構成としては無難にまとまったように感じる。
・番組のところどころで放映された提言の収録映像が素晴らしい!!
 例えば、アップル、サムスン、ソフトバンク、
 過去の経営者(ソニーや松下等)の事例、
 海外でのエリート教育の取り組み等など・・・多方面から上質な観点が
 提示された。
 (にも関わらず、番組内の議論では、その提言が効果的に用いられ、発展しなかったように感じる)

 

【番組として改善したら良いと感じたこと】
・『出演者全体への目的の明確化と共有』
今回、番組に臨むにあたって、出演者への事前の諸注意(服装や運行の仕方等)はあった。
しかし、肝心の「目的」の明確化と共有が抜けていたように思う。
我々は、誰のために?何のために?この番組に関わるのか?
私が思うに、最終目的は、日本の国がより良く発展すること。
そのために、NHKというメディアを通じて国民の意識を啓蒙する必要がある。
特に今回のテーマが「危機の時代のリーダーとは?」なのだから、最終的に、日本の危機を救うようなリーダーが全国各地で輩出されたらこの番組を放映した意義・価値があると思う。
    ↓
目的を腑に落とさないまま発言している出演者がいたため、結論がブレた。
出演者の中には、日頃の自身の持論を吐露しただけで終わった人もいた。
例えば、「多様性を認めよう」「多事争論しよう」等の主張は
それだけ見れば、もっともなご意見だが、テーマに沿っていない。
最終的に、「危機の時代のリーダーとは?」どのような存在で、
どうすれば生まれるか?という問いに対する答えが、
いくつかの観点から複数出ている状態が望ましいと思う。
(現状では、「小さなリーダーが必要」という程度しか答えはなかったように思う)

 

・『ファシリテーター(司会の三宅アナウンサー)の技能の問題』
三宅アナウンサーは、アナウンサーとしての「しゃべり」の技能は素晴らしいと思うが、ファシリテーターとして、もっと研鑽されたほうが良いと思った。
(大変失礼な指摘であること、お許しください)
ファシリテーターは複数の意見を効果的に引き出し、
(時には脱線を制し)意見を深堀りして結論に導いていく役割がある。
出演者に対して、ただ、まんべんなく当てて、話す機会を提供しているだけでは不足だと思う。
せっかく有識者が集まっているのだから、知恵を結集し、問題点はあぶりだして共有する、更に国民に提言する、そういうスタンスを強くもって欲しい。
また、言葉の定義を明確にしないまま(各自の前提が異なった解釈の上で)不毛な議論を繰り返す場面もあった。
そこも司会者が、その場面で言わんとしている本質や意図を出演者に理解させてから臨むよう、言葉の定義を明確にする必要がある。
一方、ズレた意見を防ぐためにも、常に「今、議論している目的は何か?」に立ち戻らせる誘導も必要かと思う。


【日本人の課題として感じたこと】
私自身も含め、日本人は一般的に論理的な思考や議論が下手だと思う。
番組内でも、提言された言葉の上っ面のみを情緒的に捉えて、感覚的に「好き」か「嫌い」かだけで物事を判断する傾向が見られた。
部分的・直感的・主観的なイメージからだけで意見する人が多い。
しかし、より良い判断をするためには、もっと「本質的・長期的・客観的」に見て、なぜこの意見が必要か?を論理的に展開して語れる力を養うことこそが、これからのリーダーに必要だと思う。

「国民は自分にお似合いの政治家を選ぶ」と言う。
この番組で出た大多数の意見が、「小さなリーダー」というところに落ち着いたのも、まさに今、日本に強いリーダーが出現しない理由だとも言える。


【私自身が伝えきれずに心残りだったこと】
・『強いリーダーの必要性を伝え切れなかった』
 国が安定している時は、強いリーダーはさほど必要ない。
 しかし、非常事態の時にこそ必要になる。
 例えば、中国では良くも悪くも政治家のリーダーシップが強い。
 四川大地震が起こった時、中国のトップは真っ先に 被災地に飛び、 陣頭指揮を執った。
 そのお陰で、復興の動きは速かった。
 一方、日本の首相が被災地に行ったのは震災から何十日も経ってから。
 しかも、即断即決の方針を出さないため、すべてのことが後手後手で 問題が先送り、山積み。判断しないことによる二次被害も拡大。
 非常時(今、日本は政治的にも経済的にも戦後最大の危機下にある)こそ、 強いリーダーが必要だという意見を伝えたかった。

 

・『歴史に学び、志・信念(家訓)をもつことの大切さ』
 歴史を学べば、リーダーとして背筋がシャンとする「人物」が生まれるはず。
 例えば、日本史の好例としては、多くのリーダーを輩出した吉田松陰の 松下村塾がある。
 一方、イギリスの政治家ではサッチャー首相が強いリーダーシップで 政治改革を断行した。
 いずれも、その歴史、人となりを調べてみると、親や教師からの教育が 大きく影響しているという共通点がある。
 こういう観点での指摘は、番組内では一切出てこなかった。
 私自身が発言できなかったことが残念でならない。

 

以上です。

 

不躾ながら、率直な感想と意見を伝えさせていただきました。