いい感じにボケてる母 | みやみや珈琲日記

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毎日のコーヒータイムに、ちょっといいことを。

今日もブログに来ていただき、

ありがとうございます😊

 

こんにちは、みやです。

 

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大阪に帰省した時に

1日おきに

母のいるグループホームに

行って来ました。


「ちょっと時間できたし

 顔を見に行こうかなぁ。」と言う

軽い感じで。


談話室でTVを見ながら

うとうとしている母をつついたら、

「あ!M(私の名前)!」と言ってくれて。


マスクをしていても

私の顔をまだわかってくれるのが

嬉しくもあり、

どこかホッとしたり。


母、姉、私の3人で

久しぶりにお出かけもしました。


お出かけ好きな母は

車にも乗れて

とても喜んでいました。


姉が買い出しに行っている間、

私は母とお茶をすることに。


「お砂糖、あるかな?」と母。


「え?

 コーヒーにお砂糖入れるのん?」と私。


「うん、いつも入れてる。」


「あ、そうなんやね。

 半分ぐらい?

(スティックシュガーを半分入れる)」


「うーん、もうちょっとかな。」


「あ、はいはい。」


「うん、ちょうどいい。」


母は若い頃から

コーヒーにはお砂糖を入れる人ではなかった。


私は大学生の時に

両親の麺類店でアルバイトをしていて、

よく母と一緒に休憩に行っていた。


味の違いがよくわかる人だから

一杯一杯

サイフォンでコーヒーを入れてくれる喫茶店に

よく連れて行ってもらった。


アメリカンのブラックコーヒーを飲む

イメージがあったから

コーヒーに砂糖を入れる母の姿に

正直驚いた。


グループホームに入ってから

砂糖を入れるのが習慣になったようで。


それ自体にいいも悪いもなくて、

母も変わっていくんだなぁ、

人はみんな変わって行くんだなぁ、と。


「おいしい。おいしい。」


久しぶりに外でコーヒーを飲める時間を

楽しむ母を

「よかったねー。」と

思わず笑顔で眺める。


お茶を飲んだ後

少しぶらぶらしていたら、

市内の老人クラブ(この名前もどうかと思うけど💦)の人達が

絵画展の準備をしていました。


絵を描くのも見るのも大好きだった母と

入り口から少しのぞいてみました。


「準備してはるね。

 今度見に来てもええねー。」と私。


「うん、そうやね。」と母。


以前のように

大きな美術館には

もう行けないかもしれないけれど、

近場で美術に触れる機会は作ってあげられそう。


姉にゆっくり買い物をして欲しいから

グループホームまでバスで帰ることに。


途中天気が急変して、

バスを降りる頃には霰が降りだして💦


傘を持ってなかったから、

バス停からグループホームまでは早足で歩いた。


「ごめんね、濡れてもたね。」


持っていたタオルで母を拭こうとしたら、

「あんた先拭き!」とタオルを渡してくれる母。


あぁ、

母はやっぱり母なんだ。


いくつになっても

どんな時でも。


母の部屋で濡れたコートを脱がせて

私が帰ろうとすると、

「私も出かける?」と母。


「今、出かけてきたとこやよ。」


「そうやった?」


「そうそう(笑)

 また来るから。」


2月の帰省は

父の遺品整理や

姉や叔母と

この先のことを話してばかりで

すごく疲れたんです。


それもあって

ちょっとぬけている母に

私はすごく癒されました。


そうそう、

私は母を「認知症」と呼ぶのを

止めようと決めました。


母に「認知症」と言う言葉を使うと

何だか距離ができてしまうと言うか。


「認知症」とは

分類するための

ただのラベルだと思うので。


母は母だし。


「いい感じにボケてる」。


これにしました(笑)


以前学び仲間から

「認知症の人は、

 今まで頑張ってきたことへの

 ギフトらしいよ。」と

教わりました。


その時は

「そうは言っても、、、」って

思った。


認知症の人の周りの人は

お世話がとても大変。


すぐにお腹が空いたと言うし、

何度も同じことを聞かれるし、、、


私も

母に自分の誕生日を思い出してもらえなくて

すごくショックを受けたことも。


コロコロ話題が変わる母。


もう以前のように

自分の話を聞いてもらえないのかと。


叔母や義母から

「認知症になれた方が幸せかも、、、」と言われ

イラっとしたこともありました。


でも

いい感じにボケてる母は

幸せなのかも、と。


商売をしていた時の母は

厳しくて、本当に怖かった。


今は

当時の鬼の形相が嘘みたいに

とても穏やかな

かわいいおばあちゃん。


色々忘れちゃうかもしれないけど、

私が覚えていればいいわけで。


いい感じにボケてる母と

またお茶に行こう。


グループホームを出ようとしたら、

雨を心配した姉が

わざわざ車で迎えに来てくれた。


私、愛されてるなぁ。