セカイイチ「淡い赤ときれいな青と」
今回はアルバムのレビューを書こうと思います。セカイイチという、素晴らしいバンドです。早速紹介させていただきます。
彼らの音楽に出会ったきっかけは、ネットのラジオ番組でした。たまたま聴いていた番組で、彼らの歌が流れ、その曲がやたらと良かったのを、今でも鮮明に覚えています。
どうしてこんなにカッコイイバンドを今まで知らなかったんだろう。
早速買ったアルバムは、とても丁寧に作られていて、ジャケット、中に本のように挟まっている、小さくて淡い色のブックレットが全て、彼らのバンド特有の美しく澄み切った空気を、象徴しているかのような統一感がありました。
曲が始まり、ボーカルの歌が流れてきた瞬間、ヴォーカルの声が、軽々と私の心を、奪っていったのです。名付けるなら「心泥棒」とでも言いましょうか(笑)今のロックシーン、あ、御幣がないように厳密に言っておくと、「日本」のロックシーン、変わってきてますね。
一時期の焦燥感溢れるロック(ミッシェル、モーサムトーンベンダー、ナンバーガール)が、10代の若者の心を「ダイレクトに代弁する、カッコイイロックスター」であったとするならば、今のロックバンドはまったく正反対のように思います。
バンプオブチキンという今なら誰もが知ってるあのバンドも、私が高校生だった頃には無名のインディーズバンドでした。そして「弱者の一撃」なんて、笑いながらバンド名を語ったりしている彼らの、その貧弱な文科系のオタクな匂いと風貌から(私はその当時から大好きだったのですが)ブレイクはしないだろう、とまわりには言われたものです。
しかし、今や‘文系哀愁ロック’なんていう言葉を耳にするぐらい、「目立ちたがりやというよりは、目立たない場所を好みそうなルックス」、「ロックスターの基本中のキホンである‘悪さ’がまったくない」、「メガネの冴えない男子」といったキーワードで、要はそんなような、オタクっぽい男子が奏でる、素晴らしい叙情的な詞が印象的な、ロックが流行る時代がきた!
のである。
そこまで言うのは言いすぎなのかもしれないが・・・。
まぁ例を挙げるなら、サンボマスターや、アジカン、レミオロメンなどである。
レミオロメンは個人的に大好きだ。
そして、このセカイイチも、それに続くバンドだと思う。
冴えないけど、どこか母性本能をくすぐる風貌、すくすくとまっすぐ育ったなぁ・・という、北の大地を彷彿とさせる、伸びのある歌声、まがったことが大嫌い!というほど、まっすぐで素直で、でも、頭の良さをにじみだしている文系サウンド。
全てが大好きだ。愛しいのだ。
これほどまで「音楽」を、「うた」、を、もっともっとやってほしい、と
強く願ったバンドは初めてだ。
だから、彼らの来月に出るシングルも楽しみでしょうがない。