病院に駆けつけると妹が

「点滴断ったら、お姉さんもそれでいいんですか!?って医者から言われたよむかっむかっむかっ

いいよね!?? だったらすぐナースステーション行って看護師に伝えてきて!!」。

 

延命治療を希望していなくても「点滴くらいはせめて…」と家族が希望する場合が多い。

 

点滴をすると顏や手足等からだの至る部分が浮腫み、

呼吸苦や痰があがってきてゼロゼロする→溺れるような状態となり

死にゆく人にはかえって苦痛を与えてしまう。

点滴をしないことで脱水となり枯れるように自然な死を迎えることができる。

 

妹も私もそんな業界に携わっているので経験知として知っている。

しかし病室にいた母の従妹は

「点滴くらいやってもらった方がいいんじゃないの???」

まだまだこれがフツーの人々の反応だ~ね。

 

妹は憤慨しきりだったが

病院としては処置をしなければ診療報酬が発生しないので死期があと数時間に迫っていても

ステロイドを投与したり、血糖値を測定したり、それがダメならせめて点滴だけでも!!と何かしらやりたい。

「処置を必要としないなら家で死んでくれ」とはっきり言う医者に会ったこともある。

(癌末期の利用者さんは若い医者からそう言い放たれた時、杖を振り上げて怒り泣いていた)。

 

母は結局下顎呼吸が始まってから24時間以上頑張って、家族に別れの時間を十分与えてくれた。