イカの「お刺身」好きですか?
鯛やヒラメやハマチの「お造り」は?
実は、どのお魚が好きですか?
という話ではなく、
「お刺身」と「お造り」の違いです。
何が違うか、というと、
実は、同じものです。
一般的には、
関東では「刺身」
関西では「お造り」の表現がよく使われます。
では、「刺身」は刺してもいないのに
何故「刺身」と言うのか、
「切り身」でもいいじゃないかというお話です。
①の説
昔、刺身にすると魚の種類が
判らなくなってしまうので
尾びれを、切り身に刺していたから
刺身と言われるようになった
②の説
「切る」という言葉が
「縁を切る」や「人を切る」を連想させるので
縁起を担いで
切り身と言わず刺身と置き換えた
さて、関東では刺身と言われていた切り身が
江戸時代以降に関西では
さらに「刺す」ことも縁起が悪いので
「刺す」代わりに「作る」へと変化しました
作り身の作るはさらに
調理するという意味もありますので
「作り身」と言うようになりました。
この「作り身」がさらに変化して
「お造り」となったわけです。
当初は、いわゆる姿造り、
つまり、船盛りや大皿に並べた刺身だけを
お造りと呼んでいたのですが
次第に一人前の小皿の刺身も
お造りと呼ぶようになりました。
生魚を食べる習慣のない
外国の人が、
お造りを食べる日本人の食文化を
初めて見た時にはどう思ったのでしょうね