土曜日や日曜日の夕方のスーパーマーケットは
買い物客も普段の日以上に多く
どのレジの前にも行列ができます。
少しでも列の人数の少ないレジに
並びたくなります。
何気なくそのレジ係の人を眺めていました。
台の上に客が置いたカゴを手前に引き寄せ、
さらに、前の客のカゴを押し出しながら、
カゴの中の商品のレジを打ち始めます。
実に手際もよく、できるだけすばやく回転を早め
「お客様をお待たせしない」・・・
それも大切なお客様サービスの一つだと思います。
ところで、
そんな行列のできているたくさんあるレジ係りさんの中で
一人だけ態度が違う方がいらっしゃいました。
まず、レジ台に置かれたカゴに手を伸ばす前に
身体の前で手を重ね、
お客様の顔を見て
「いらっしゃいませ」の言葉とともに一礼。
それからカゴの中の商品のレジ打ちです。
レジを打ち終わって
また、作業の手をとめて、
「ありがとうございました」とご挨拶です。
その、「手を止めて」のご挨拶が、
実に感じがいいのです。
手を動かしながらレジを打つのと、
作業の手をとめてご挨拶するのとでは
いったい何秒の時間差があるというのでしょう
ホンのわずかな時間だと思います、
次のお客様に目を移しながら
横を向いたまま、
レジを打ちながら、
あるいは、姿勢はそのままで口だけ動かしての挨拶・・・
次の客へのサービスを急ぐあまり
目の前の客に不快な印象を与えるのであれば
それはサービスとは言いません。
待たせてはいけない・・・、
迅速なレジ・・・
混雑するレジでは大切なことだと思います。
けどそれ以上にもっと大切な
接客そのもののサービスが
どこか、
おろそかになってしまってるような気がしてならないのです。
一人のレジ係りさんの
きちっとしたご挨拶の接客態度を見ていて
ふとそんなことを考えました。