マニュアル通りでは・・・ | ミックスココアのひとりごと

ミックスココアのひとりごと

気ままに思いついたことを折々に

ある年

それまでスタッフだったAさんは

営業課長に昇進しました。


新しい職務に就き

初めて部下を持ったAさんは

張り切りました。


「この商品の特長はこうだ。

だから、セールストークはこうだ。」


手取り足取り逐一事細かに教え込み

そして販売戦線に送り込みました。


その結果、販売成績は

抜群の成果を収めることができました。


ところが、それもほんのしばらくの間だけで

やがて、徐々に販売成績がダウンし始めました。


「なぜだ?」と、

Aさんは悩みました。

部下の出来が悪いのか、

製品が悪いのか、

市場が悪いのか、

景気が悪いのか・・・・


ある日

頭を抱え込んでいるAさんに

部下の一人が言いました。


「課長、我々は機械じゃないんです・・・・」


「課長は、一から十まで商品の特長jについて

丁寧に説明してくれます。

ところが、それでは、お客様の感情や

売る側の我々の感情を入れる余地がないんです。

そんなやり方では、やりがいが持てないんです。」


Aさんは、はたと気が付きました。

機械が物を売っているのではないのです。

人間が売っているのです。

マニュアルで物は売れないのです。


部下のモチベーションを上げながら

自主性や自発性を尊重する指導のやり方を

求められていたのですね。


マニュアル通りでは

活力は生まれてこないのですね。



私はお客様から

多くのことを学びました。

しかし、自分の部下からは、

もっと多くのことを学びました。