日本の三大銘柄米のお話を書きましたが
お米の話の付録です。
ご飯のことを”しゃり”と言うことがあります。
代表的な例ではおすし屋さんです。
おすし屋さんで、
「ギョク、しゃり抜き」と言えば、
つまりただの卵焼きです。
白米が「銀しゃり」、
昔の刑務所の麦飯が「麦しゃり」は
有名な隠語です。
”しゃり”はお察しの通り、
インドの仏教用語である梵語の
「舎利」からきています。
「舎利」は、火葬されたお釈迦様の骨のことで、
仏教では大変尊ばれているものです。
この仏舎利は、輪廻の教えによると、
回り巡って五穀にもなり、
人を助けるものと考えられています。
そして、特に主食としてのお米を大切にする日本では、
お米やご飯をこぼしたまま拾わないでいると、
仏様の罰が当たると考えました。
子供の頃に、
お茶碗にご飯一粒も残すなって怒られませんでしたか~
仏舎利と同じようにお米は尊い、
そして、お米は仏舎利の化身である...
このような仏教思想と結びついた考え方が、
ご飯やお米を”しゃり”と呼ぶようになったゆえんです。
日本各地の古いお寺に行くと、
舎利骨という小さな骨を、
お釈迦様のものとして祭ってあります。
それはまるで米粒くらいの、小さな白い小粒で、
これも仏舎利に米粒のイメージを見た一つの原因かもしれません。
さて、新米が古米になるのはいつからかご存知ですか?
米には、稲作の一年間の単位を表す
「米穀年度」というものがあります。
財政なら会計年度と言うのと同じです。
会計年度は4月1日から始まって3月31日で終わる1年間ですが、
米穀年度は11月1日からの1年間をさします。
新米・古米の区別は、この米穀年度を基準としています。
つまり、今年収穫された米は来年の11月1日をもって
古米になってしまうのです。
日本人なら知っておきたいお米にまつわる”うんちく”をご紹介しました。
HAVE A NICE SATURDAY !!
