ローソンプロデュースの「クリームたっぷりエクレア」です。
１２０円です。
シュー生地にコーティングされたチョコレートのボリューム感が見た目の最大の個性でしょうか。
コーティングは厚めで、特に底部まで垂れ固まった部分の野性味は、Ｂ級グルメ的には面白いものといえます。
このチョコレート自体は、甘さとそれに釣りあう苦味があり、苦味のややざらついた印象もこれはこれで悪くは無いのですが、どうしてもカカオのコクや旨みが少なく、またボリュームがあるだけにその口溶けの一瞬が、ややだらしなく展開してしまうことが惜しまれます。冷えた状態では特に甘味と苦味が見え難くなり、全体としてやや曇った口当たりの悪さが際立つようです。理想をいえば、軽快にしてシャープ、輪郭をキリリと整えてシュー生地を飾るといったものを目指したいのですが、やや離れてしまった印象です。
生地はファミリーマートと同じように、とりあえず作った程度のもの。特別な魅力はなく、味そのもので勝負するものでもありません。クリームやチョコを背負う受け皿としての必要性意外には、特別な期待はできません。
クリームは生クリームに適度にカスタードクリームをブレンドしたような、滑らかにして卵黄の個性とミルクの個性が発揮された良質のものであります。卵黄のコクが心地よく、しかししつこさを与えない甘味を抑えた生クリームが全体を重くさせません。ファミリーマートでは生クリームとカスタードクリームを別に使用していますが、こちらはちょうど２つをミックスしたようなものであります。柔らかく、それでいて無意味にサラリと流しすぎない粘度を感じさせます。ブレンドがやや馴染み過ぎるのか、クリームそのものの風味の展開がやや単調ではありますが、リキュールを入れる（多分入ってる）ことによりその酸味と辛味が中盤に高揚感を持たせ、クリームのまろやかさに、清涼感と高揚感を与えています。このリキュールの存在はかなり効果的で、１２０円の商品としては相当な高い評価をしなくてはなりません。
得点は８１．５点
１２０円の商品ですが、１３８円くらいには感じられますね。