今日は成人の日です。成人年齢が18歳となったことで「大人」だという自覚が芽生える新成人も多いと思います。ところが、下着美容の視点から言いますと18歳は微妙な時期でして、特にバストに関しては「大人」だと決めつけてしまうのは時期尚早かもしれません。

18歳は、社会的には大人でもバストは子ども、成長途中であるかもしれないということを知っておきましょう。18歳を機に大人用のブラジャーを着けたという新成人の貴女、それは待った!仮にバストが成長途中の場合、大人用のブラジャーが、バストの成長を損ねてしまう可能性もあるのです。

 

個人差があるので年齢で区分けできないのが「からだ」です。18歳からはこれがOK、20歳までこれはNGと、大人用ブラジャーデビューの適齢期をズバリと定義することはできません。一応、下着業界で目安とされているのは19歳で、子どもバストが成長して大人バストが整う平均がそれぐらいと言われています。しかし、これはあくまでも統計的なデータで、バストの成長は個人差があります。年齢はあくまでも参考知識。10代のブラジャー選びの要は、現在のバストが成長過程のどの段階であるのかを見極めることです。

 

 

子どもの下着は親のジャッジメント次第でしょうか? とはいえ、自身の子ども時代の経験をヒントにしたところで、時代と共に、子ども達の成長も下着のレパートリーも進化しています。かつての初ブラ情報を応用させるのはいささか無理があるかもしれません。

 

ただし、変わらないのは下着の選び方です。下着は、その時の体に最も合うものを選ぶ。どんなに下着が進化して選択肢が増えようが、子どもの体の発達がスピードアップしようが欧米化しようが、「体に合う下着を選ぶ」ということがトッププライオリティなのです。

 

 

バストはまずバストトップ(乳首)がふくらみ、その後、バストトップの周囲がふくらんできます。バストトップが目立ってきた段階で、バストトップを保護するジュニア用の肌着を着用。その後、バストがふくらんできたら初ブラデビューのタイミングです。この頃は初潮を迎える時期でもあり、からだはデリケートになっています。成長過程のバストはかたいのが特徴で、バストの成長を妨げず、発育を保護するジュニア用のブラジャーを着用することをおすすめします。ジュニア用のブラジャーは補整機能を備えつつも、成長過程のかたいバストに寄り添い、過敏なバストトップも保護するようにできているからです。

 

その後、16~18歳頃にバストの成長は落ち着くと言われています。しかし、個人差があるので、18歳で大人バストになっている人もいれば、そうでない人もいるというわけです。大きさやサイズの問題ではないのが厄介でして、見た目は大人のバストに見えてもまだまだ成長過程の可能性が。大人用ブラジャーへの変換は慎重を期すデリケートな時期なのです。

 

こちらは、ジュニアブラの「E65サイズ」のものです。大人バストのようなサイズですが、大人ブラとジュニアブラのちがいの一つは、ワイヤーにあります。

 

 

ワイヤーのミッションが異なります。

大人のブラジャーは、まんまるバストに成長したバストを変形させないことが任務です。しかし、子ども用のジュニアブラは、成長を妨げずに美しいまんまるバストを造形するアシストをしてくれます。バスト保護をする点では、大人ブラも子どもブラも一様ですが、それに加えて、大人ブラはエイジング対策を、子どもブラはバスト成長のアシストをするのが使命となります。実際、ジュニアブラのワイヤーは大人ブラよりもソフトな素材のものが採用されています。

 

 

10代は子どもバストが大人バストへ成長する大切な時期です。誤ったブラジャー選びでバストを痛めてしまったり、成長を妨げたりしないように、ブラジャー選びは慎重になさってください。美しい形の大人バストに育ったタイミングで大人ブラへと転換!そのタイミングを判断するのがむずかしい場合は、下着売り場の販売員さんを頼りましょう。ジュニアご担当の販売員さんや、ご息女がいらっしゃる販売員さんに相談してみると、親身になってアドバイスしてくださいますよ。

 

日本ボディファッション協会認定インティメイトアドバイザー

下着美容研究家 湯浅 美和子

 

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