圧巻なる桜に出迎えられ

土曜日はサントリーホールで開催された

東北ユースオーケストラコンサート2022キラキラ

 

 

東北ユースオーケストラは

東日本大震災より被災地の学校の音楽活動の支援をしてきた

坂本龍一さんが舵を切った復興支援プロジェクトで

岩手、宮城、福島の小学生から大学生まで

100名の混成オーケストラです。

 

コロナ禍で2年連続中止となり、

また、先日の地震の影響で東北開催のコンサートは見送ることに。

様々な思いを胸にステージに立ったであろうオケのメンバーは

素晴らしい演奏を奏でていました。

私は、何度も拝見しに行っているのですが

回を重ねるごとにものすごく上手になっていて、尊敬!

坂本龍一さんの指導力とメンバーの努力の賜物ですよね。

 

闘病中だと心配していた坂本龍一さんも登壇し

少し、出しにくそうなお声ではありましたが

軽快にユーモラスなトークを放ち、会場を和ませていました。

 

坂本龍一さんって寡黙なイメージがあったのですが

初めてコンサートでのトークを聞いた時はびっくり!

めちゃくちゃおもしろい方なのですよね。

 

今回のために書き下ろした新曲は

11拍子だったり、11つの鐘の音を放つ場面があったり

3.11に思いを馳せて構成されているとのこと。

 

自身で作曲した曲についてオケのメンバーに

「むずかしかった?」と質問し、

メンバーが頷くと

「あんまり考えないでつくちゃったんだよね〜」と

客席は笑いで盛り上がりました。

 

「みんなの演奏もよかったし、ありがとう」と

オケのメンバーに向かって話してる姿があまりにも自然で

坂本龍一さんのあたたかいお人柄があふれていました。

 

私は、尊敬なる吉永小百合さんの朗読を拝聴できる機会でもあるので

このコンサートは必ず伺うようにしております。

 

吉永さんの朗読は、その世界にワープするような

不思議な体験に。

私の目の前には客席とステージなのに

そこに、詩の世界の光景が存在して、そこに私がいる感覚。

そして、知らず知らずポロポロと涙が。


 

今回も吉永小百合さんが声を放って5秒ぐらいで

切なく、でも、そこに強くひかる希望が、ふわ〜っと、

一縷の望みがちゃんとある。

感動しました。

 

坂本龍一さんは鎮魂の念を込めて

「いま時間が傾いて」という曲を書き下ろしたそうです。

演奏が終わると坂本龍一さんは

「ウクライナのことを思い浮かべてしまう。

震災と戦争は違うけど鎮魂は共通。

この曲がウクライナ国歌に聞こえてくる気がして

内心グッと、泣きそうになる」と。

 

そして、吉永小百合さんの朗読は

坂本龍一さんのピアノとオーケストラの音とのセッションの中、

6編、朗読され、

沖縄戦戦没者追悼式で当時小学生だった子の詩

「心のたんぽぽ」の語りでは

「きっと  あらそいがなくせます」と思いを込めて。

 

本当に、本当に、戦争無くなって欲しい。

そして、

日常の中の争いや負の感情も消さねばと

心が、洗われました。

 

 

東北ユースオーケストラのステージにて

強く前を向く、

人の平和の願う

そんな、シンプルで何よりも大切なことを再確認できました。