時間をかけてダイエットしなくとも今の自分のシルエットをより美しく見せる方法ってないのかしら?

あります!下着美容でそれは叶うのです。

ファッション誌を見ても「コーディネイト」の方につい目が行きがちです。でも、ハイセンスなのはコーディネイトのみならず、それを着こなしているか否か!着こなし、そう、「ウェアリング」です。
アウターウェアリングは季節に応じた素材合わせ、カラー合わせ、アイテムのコーディネイトなどの切り口があります。更に、最も重要なのがシルエットです。どんなに相性のよいアイテムを組み合わせたセンスのよい洋服を選んでも、シルエットが整わなくては完全なウェアリングにはなりません。その美しいシルエットを加味したウェアリングの決め手こそが、何を隠そう下着なのです。

 


 

アウターにインナーを合わせると言えば、色や下着の線が透けないかなどマナー面への配慮が挙げられます。しかし、ワンランク上のウェアリングテクニックとして知っておくと便利なのが「シルエットに合わせた下着の選択」です。適したものを選ぶことでシルエットが整い、スタイルが良く見えます。逆に、シルエットと相性の悪い下着を身に着けるとその持ち味を損ねてしまいす。アウターのシルエットとインナーの関係を考慮して下着選びをすることがウェアリングの成功の鍵なのです。
 

実例を挙げる前に、下着の分類を確認しましょう。下着にはプロポーションを整えるファンデーション(ブラジャー、ガードル、ボディスーツ、ウエストニッパー等)と、装飾性に加えて洋服のすべりをよくする素材でできたランジェリー(スリップ、キャミソール、ペチコート等)があります。以上を踏まえた上で、シルエットと下着の相性をマスターしていきましょう。


まずはアウターシルエットのAラインやHラインですが、これらはバストやヒップが平面であることが美しさの肝になります。メリハリボディを造形すると太って見える可能性もあるので、下着はバストやヒップを強調するタイプではないものを選ぶ方が懸命でしょう。
 

続いて、優しくなだらかな肩、細いウエスト、細身のスカートラインが特徴のチューリップラインです。チューリップラインを美しく見せるのはファンデーション選びがポイントとなります。シルエットのアクセントは腰の細さなので「ウエストシェイプ機能」のある下着は欠かせません。一方、バストやヒップにはボリュームが合った方が良いのですが、バストのボリュームアップは慎重にしてください。肩がなだらかな曲線なので丸みを造形するブラジャーが向いています。ブラジャーによっては鋭角でシャープな印象のバストを造形するものもありますが、チューリップラインには向いていないのです。

 

上(縦ハギタイプ:鋭角で鳥のくちばしのようなシャープなバストメイクを)

下(横ハギ:丸みのあるマリーアントワネットのようなまんまるバスト に)
 

次はプリンセスラインです。19世紀、英国のアレクサンドラ皇后がプリンセス時代に愛用したことからその名がついたこのシルエットは、流れるような縦のラインが上品な印象を与えます。ウエスト切り替えがなく、上半身→ウエスト→腰→裾までの女性らしいカービングがシルエットの特徴なので、その曲線を壊さない下着選びが大切です。バストはチューリップライン同様、シャープにならないように気をつけましょう。しなやかな曲線キープとフレアの動きを流れ良くするためにもランジェリーは不可欠です。ウエストに切り替えがないので、腰周りに下着のラインが出ないためにもスリップがおすすめです。スリップもプリンセスラインのものを選ぶと尚よいでしょう。
 

最後に、ボディコンシャスラインです。身体のラインが強調されるシルエットなので、メリハリが明確になる下着選びが向いています。ボディにフィットするファンデーションを選び、高いバスト位置、くびれたウエスト、平べったいおなか、上がったヒップを造形します。ブラジャー&ウエストニッパー(もしくはハイウエストガードル) &ガードルのコンビネーションが特におすすめです。

 


 

いかがでしたか?アウターのシルエットに最も合う下着を選ぶことは完璧なウェアリングの鍵です。ウェアリングが整えばスタイルがよく見えますし、服の個性を生かすことで上質なオシャレが楽しめますよ。

 

日本ボディファッション協会認定インティメイトアドバイザー

下着美容研究家 湯浅 美和子