今年のはじめ、沖縄へ行く予定があったので辺野古へも寄りました。

那覇市内から車で1時間以上、高速を使って、かなり離れた場所でした。

運転手さんの説明によると「市内から離れている」というのも基地候補となった一因と。


 

ここ数年、辺野古は基地問題で揺れている。

その知識はあっても聞くと見るはまったくちがいます。

なかなかショッキングな想いに包まれました。

 

自然あふれる辺野古。

青い空の受け皿として元気に伸びる草木。

そして、見るだけで心が浄化されゆく美しい海。

 

しかし、よく見ると柵が。


 

私が訪れたいと思ったきっかけでもある辺野古の基地移設問題。

今、どのようになっているのだろうかと興味を持ち、訪ねたのですが、

既に埋め立てがしっかりと進められていました。

 

普天間基地、辺野古基地。

もし、この事情を御存じない方がいらっしゃいましたら

賛成反対の前に、今、この日本で何が起こっているのか検索してみてください。

そもそものきっかけのひとつが普天間基地の米兵による少女へのむごすぎるあの事件です。

それから何十年も打開策のないまま行ったり来たり、一時は沖縄県外へという案ものぼりましたよね。

 

沖縄県在住ではない無知な私がこうやって書くことで不愉快に思う方もいるかもしれません。

でも、平和を守りたい一個人として、素直な気持ちをのこします。

 

そもそも「持たない国」であるはずの日本。

戦争が起こらないのであれば基地は不要と思ってしまうのですが、抑止力?

そう単純にいかない部分もあるからむずかしい問題となっていくのでしょうね。


 

沖縄と戦争。

日本は被爆国であるので戦争といえば広島や長崎が強く浮き立つかもしれません。

でも、沖縄で起こった凄惨な史実を、私はもっと知るべきだと思いました。

 

私は沖縄が返還された1972年に産まれました。

産まれたのは埼玉、すぐに北海道へ引っ越したので

沖縄の方々がどのような生活をしていたのか、恥ずかしながら知りませんでした。

 

大人になってから東京で出会った沖縄出身の友人が

「沖縄と戦争のことはあまりにもひどくて話したくない」と。

当時、20代だった私にはその言葉が放つ本質がまだ見えていませんでした。

でも、その表情から触れてはいけない何かという怖さを感じました。

 

終戦75年となる今年、戦争を知らない大人たちがあふれるこの時代、

触れてはいけないままでよいのか?そんな疑問が。

まず、できることは「知ること、学ぶこと、感じること」だと思いました。

 

 

美しすぎる海にはサンゴがあって、ジュゴンも泳いでいると地元の方が話してくれました。

国はそれに対してさまざまな解決策を提示していますが、

海岸にね、ヤドカリの足跡があってね。

それを見ると、ここに命があるのだなぁと、素直に命の尊さを考えてしまった。


 

反対派が根気よく訴えるテント。


 

対峙してガードマンがしっかりと護衛を。

車で近づく私を一斉に威嚇するガードマンの様には仰天しました。

こわかった。

でも、日本人のガードマン。まぁ、お仕事なのでしょうけどね。

 

 

地元の方々に話しを伺うと賛成派も反対派も

沖縄で生きることの生活基盤が密着したご意見でした。

それも、きちんと歴史と生活を学んで、知らねばならないことだと感じました。

 

私は・・・。

この美しい海が再来時に見ることができないのかも、と思うと、

それは本当につらいことだと思いました。


 

そして、沖縄県の民意を無視して工事が進んでいるのを目の当たりにすると

心拍数が上がってしまって、この日は夜になってもなんだかこわくてどきどきしていました。

翌日、平和祈念資料館へも行ったのですが、

そこで、より深く、沖縄が戦争によって受けた犠牲を知り衝撃を受けました。

 

 

地元の方の「辺野古問題は現代の戦争だ」という言葉が突き刺さり、

なぜ、現代となった今も、このような問題を抱えなけれなならないのかと悲しくなりました。


 

今、こんなに平和で、戦争のない日々がどこまでも続くと私たちは思っています。

でも、それは沖縄の方々の犠牲があったこそなのだと知るべきだと思いました。


 

何よりもおっかないと思うことは民意がおざなりにされたまま工事が進んでいる事実。

もし、もしも、戦争ということになった場合、

わたしたちの声は届くのでしょうか?不安になりました。

終戦75年、来年76年、再来年は77年。

こうしてずっとずっと戦後を生きていきたいですし、

戦後のままであるためにも個人がしっかりとした考えを持たなくてはいけない時なのではないでしょうか?

 

沖縄のこと、もっと学びたい、学ばねばと思いました。